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Image of Elgar/Elgar on recordコミュの交響曲第2番のリハーサル

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6月6日の発売に向け、少しづつ情報を断片的に流していきます。

交響曲第2番に関して、輸入盤の時に2種類収録されていることに気がついていましたか?まるでコンサートでの演奏のようにほぼ全曲通して録音することが出来た同曲だったのですが、唯一の欠点が第3楽章にわずかな雑音が入っていました。しかし、この録音の発表が1927年の6月2日、つまり作曲家の誕生日に発表する旨が決まっていたため一度そのまま発表することになりました。その後、ガイスバークとエルガーが協議した結果、第3楽章のみを録りなおすことになりました。
今日、まとまった形で聞くことができる、この第2交響曲の第3楽章は、録りなおされた第2テイクを使用しています。最近、ナクソスからもリリースされていますね。
で、今回のBoxセットは、海外盤のときと同様第1テイクも収録されています。
その録りなおしを行う際のリハーサル音声も収められています。ガイスバークがエルガーに内緒で録音したものだそうです。彼がリガーサルを録音していたことを知ったエルガーは喜んだそうです。
ここでは、非常に貴重なエルガーの肉声、それに彼自身の言葉で語られた楽曲解説という歴史的価値の高いものです。
今回のブックレットでは、この部分の日本語訳も掲載されます。J・N・ムーア氏がLP発売に書いたものの中からの引用です。

特別に、ここでその部分を公開します。

リハーサルの録音が始まると、オーケストラは「ロンド」の冒頭部分を演奏しなおし、やがて問題の92、93番まで進むとエルガーは演奏を止めてこう言う。

「92のところで、クラリネットに、いやむしろ木管楽器全部に、タ・タ・タンと区切ってもらうべきだった。そこはほとんどフォルテで演奏しないと聞こえないんだ。分かるかな。92だよ」

このタ・タ・タンという木管楽器の登場部分は、楽譜にはただ「メゾフォルテ」とだけ記されている。それは低音の楽器とティンパニにより、小節の二拍目から始まる。だがそれは旋律なので、特に目立つ必要がある。その後オーケストラの団員の一人と、木管楽器の演奏者がパートの印を変えるべきかどうかについて話し合っているようだ。エルガーはくすくす笑い、お得意の即興の駄洒落を飛ばす。

「92でフォルテ、どうかよろしく、諸君」

エルガーが本当に求めていたのは、曲の高音部をもっとリズミカルにすることで、オーケストラはそのように演奏する。だが演奏を始めたとたんにエルガーはストップし、今度はアンサンブルの低音部について意見を言う。92小節の後、コントラバスは各小節の最初にGの音がひとつずつ現れ、最後の3つはオクターブを変えて現れる。サー・エドワードは次のように言う。

「コントラバスはピチカートをしっかり。92以降は他にリズムを保つものがないからね。フォルテまできたら、そこの3つのオクターブのGをこんな風に弾くといいと思う……」

またリズムだ―今度はアンサンブルの低音部のリズムである。そこを指摘したエルガーは、直ちに93番(第2主題が現れるところ)直前の問題の小節について話しあう。前の小節には、6つの16分音符による下降音階が含まれていて、それがそのまま第2テーマとなる。4月に行った録音ではここが少し不安定な箇所だった。だが、今のリハーサルでは、オーケストラはまさにエルガーの望むとおりの演奏をしていた。

「ここを―ここの16分音符のところをやり直してもらうつもりだったけど、それはうまくいった……93の前の6つの16分音符だ。あまり急がないで。9つ―ああ、何だったっけ。ヤ・タ・タ・タ・タ・タ・タと―遠慮しないで、はっきりと。では92」

94番まできたところで、第2主題が繰り返される。ここでエルガーはまたオーケストラをストップする。ロンドの第2主題は「ソノラメンテ(鳴り響かせる)」と記してあるが、それが十分実行されていない。またリズムも問題だ。第2主題がやや力強さに欠けている。だがオーケストラの音色で解決をはかる。

(p.7)
「それは全然、響きに温かさがない……フォルテッシモだがまったく音色がない。ウーエー、ダ・ダンというふうにできないかな―最後の16分音符を弱くしないで……じゃ93。そこは頼むから朗々と鳴り響かせて、でも速くしないで」

今回のリハーサルではその箇所を丁寧にさらったので、第2主題が現れて、本来の勢いと活力が現れてくると、エルガーは「それだ!」と叫ぶ。

コメント(1)

う〜ん。興味深いエピソードですね。
エルガーの肉声もさることながら、

>リハーサルではその箇所を丁寧にさらったので、第2主題が現れて、本来の勢いと活力が現れてくると、エルガーは「それだ!」と叫ぶ。

という部分は、本当にエルガーが望んだ曲のフォルムが確認できる、貴重なドキュメントですね。
どのような表現が作曲家の意図なのか、楽譜から十分に汲み取ることができない場合もありますが、自作自演、ことにリハーサルが残されているのは、たいへん貴重です。

俄然、7月の大友/東響も、楽しみになってきましたぞ。

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