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ゲーム関係の書籍、雑誌などを紹介するトピックです。ただし歴史に関するものについては、遊戯史のトピック（下記）の方がよいでしょう。
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コメント(1000)
高野秀行 著 『謎の独立国家ソマリランド』 集英社文庫 刊
これは抜群に面白い。目から鱗が１ダースぐらい落ちる。現場に足を運ぶことの重要さをつくづく感じさせられる。独特のユーモアにも深い穿ちを感じる。何と言ってもソマリアを読み解く核が、民族でも部族でもなく氏族だと喝破したのが凄い。多少無理もあるが、氏族を戦国大名になぞらえたことで、むしろ日本の戦国時代に対する理解が深まるというのは、凄いを通り越して、茫然としてしまう。解説にもあるように、むしろ国家とは何か、民主主義とは何かという大きな問いに答えているところは、西欧近代に隷属してきた日本への告発にすら見える。だが私は思う。そうではなく、日本は平和を輸出したのだと。
これは抜群に面白い。目から鱗が１ダースぐらい落ちる。現場に足を運ぶことの重要さをつくづく感じさせられる。独特のユーモアにも深い穿ちを感じる。何と言ってもソマリアを読み解く核が、民族でも部族でもなく氏族だと喝破したのが凄い。多少無理もあるが、氏族を戦国大名になぞらえたことで、むしろ日本の戦国時代に対する理解が深まるというのは、凄いを通り越して、茫然としてしまう。解説にもあるように、むしろ国家とは何か、民主主義とは何かという大きな問いに答えているところは、西欧近代に隷属してきた日本への告発にすら見える。だが私は思う。そうではなく、日本は平和を輸出したのだと。
大沼保昭 著 『「歴史認識」とは何か』 中公新書2332
これは間違いなく今年最高の良書。「正論」ではなく、「まっとうな議論」が書かれている。聞き手の江川紹子という人は、私の友人の評価は分かれるが、この本では聞き手に徹していてとてもよい。世の中は普通の人が大部分、あなたも私も俗人なのだから、俗人ができることをという理論は、逆ポピュリズムとでも言えるような説得力がある。静謐で悲しみを感じるという、高橋源一郎の評は心に沁みる。それはこれが良心の書であり、現代が良心ある人にどういう時代なのかを示しているからだ。しかも私としては奥付を見てくるものがあった。大沼先生（私は面識はないが敢て先生と呼びたい）は、昨年の10月に逝去されていた。失った悲しみもさることながら、それを全く知らなかったことが残念だ。全く話題にならなかったのではなかろうか。それともテレビや新聞で報じられたのだろうか。殆どなかったのではと推察する。となれば、良心の失われかけたこの時代を象徴してはいまいか。
これは間違いなく今年最高の良書。「正論」ではなく、「まっとうな議論」が書かれている。聞き手の江川紹子という人は、私の友人の評価は分かれるが、この本では聞き手に徹していてとてもよい。世の中は普通の人が大部分、あなたも私も俗人なのだから、俗人ができることをという理論は、逆ポピュリズムとでも言えるような説得力がある。静謐で悲しみを感じるという、高橋源一郎の評は心に沁みる。それはこれが良心の書であり、現代が良心ある人にどういう時代なのかを示しているからだ。しかも私としては奥付を見てくるものがあった。大沼先生（私は面識はないが敢て先生と呼びたい）は、昨年の10月に逝去されていた。失った悲しみもさることながら、それを全く知らなかったことが残念だ。全く話題にならなかったのではなかろうか。それともテレビや新聞で報じられたのだろうか。殆どなかったのではと推察する。となれば、良心の失われかけたこの時代を象徴してはいまいか。
竹下節子 著 『女のキリスト教史』 ちくま新書1459
読む気はなかったのだが、裏表紙に著者がバロック音楽奏者と書いてあったので、つい買ってしまった。内容にはあまり関係なかったが、興味深い。何の楽器を演るのだろうか。
読んでみたら刺激的な本だった。ただ、筆者は信者なのだろうと思った。宗教学者に信仰はない方がいいような気がするが、偏見だろうか。再び裏表紙に戻ると「比較文化史家」とあったが。
大変面白く、知らないことが色々書かれていて勉強になるのだが、事例を引きつつ理念的な面が強く、結局私には魔女が何か、聖女が何か、よく分からなかった。ただ、英米のフェミニズムと大陸のフェミニズムの違いは、納得するものがあった。
ところでアンナの母親の名を知りたいと思ったが、分かるだろうか。
読む気はなかったのだが、裏表紙に著者がバロック音楽奏者と書いてあったので、つい買ってしまった。内容にはあまり関係なかったが、興味深い。何の楽器を演るのだろうか。
読んでみたら刺激的な本だった。ただ、筆者は信者なのだろうと思った。宗教学者に信仰はない方がいいような気がするが、偏見だろうか。再び裏表紙に戻ると「比較文化史家」とあったが。
大変面白く、知らないことが色々書かれていて勉強になるのだが、事例を引きつつ理念的な面が強く、結局私には魔女が何か、聖女が何か、よく分からなかった。ただ、英米のフェミニズムと大陸のフェミニズムの違いは、納得するものがあった。
ところでアンナの母親の名を知りたいと思ったが、分かるだろうか。
恵比須清司著『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない 10』 ファンタジア文庫
驚いたことに、１巻から一貫して出ている永久誓というペンネームが伏線であることが判明した。10巻ぶりの伏線の回収である。（笑） それはともかく11巻で終了だそうだ。ようやく面白くなってきたのに。ここで兄が妹の代理人であると同時に、妹が兄の代理人となれば、話はいろいろドタバタできて面白かろうにと思うのに、もったいない。涼花ちゃん、有名な兄に続いて作家デビューだ。高校生の自分と級友と妹がなることで、如何にラノベ作家が安直になれるか（批判しているのではなく、評価しているのですよ）が分かってよいと思うのだが、この鉱脈を捨てるのだろうか。続けてほしいものだ。
驚いたことに、１巻から一貫して出ている永久誓というペンネームが伏線であることが判明した。10巻ぶりの伏線の回収である。（笑） それはともかく11巻で終了だそうだ。ようやく面白くなってきたのに。ここで兄が妹の代理人であると同時に、妹が兄の代理人となれば、話はいろいろドタバタできて面白かろうにと思うのに、もったいない。涼花ちゃん、有名な兄に続いて作家デビューだ。高校生の自分と級友と妹がなることで、如何にラノベ作家が安直になれるか（批判しているのではなく、評価しているのですよ）が分かってよいと思うのだが、この鉱脈を捨てるのだろうか。続けてほしいものだ。
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