ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

悠々の心コミュの受験生への励まし(16)国際コミュニケーションと語学

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
【2】<<国際コミュニケーションと語学>>


●国際化のメガトレンドと国際コミュニケーション


国際的な交流が活発になると、異文化の人々の間で人的な接触が深まります。
その時、お互いに良く理解しあって、異文化フリクションを起こさないようにするためには
異文化間の良好なコミュニケーションが非常に重要です。

人的な接触が広く深くなるほど、
異文化の人々との間で、誤解や紛争が生じる危険性が高くなります。
日本人同士なら、
なんとなく分かるような気持ちがして
相手の欠点や失敗などに少し目をつぶって仲良くすることができますが、
相手が何を考えているか良く分からない外国人に対しては、
ちょっとしたことでも
どうしても納得して受け入ることができずに
相手を非難したり、相手から遠ざかったりしてしまいます。

これから国際化が進み、地球社会の情報交流が活発になると、
いろいろな側面で
より積極的に異文化の人々を受け入れ、
より深く協力し、共存していく道を模索していかなければなりません。
異文化間の共存こそ、これからの地球社会のもっとも重要な目標です。
そのためには、国際コミュニケーションをうまく進めていかなければなりません。

● 国際コミュニケーションと専攻領域  語学と国際理解・異文化理解、文化交流

国際コミュニケーションを進めるには
語学力の修得と、異文化理解が非常に重要です。

○異文化理解

異文化理解には、世界の異文化について体系的な学習が必要です。
学問的には、文化人類学を中心に、世界各地の宗教、歴史、民俗などの文化研究が、
異文化理解・国際理解の基礎になります。
その意味で、
文化人類学の学習は、こうした国際文化に興味のある人々にとっては必修になると思います。

総合政策学部の「国際政策文化」も、
文化人類学を柱に、イスラム文化など幅広いく国際文化を研究しています。

こうした学問的な文化研究を深めていなくても、
多くの人々は、国際的な文化交流を積極的に進めながら
いろいろな国の人々の考え方や行動様式を理解するようになります。

異文化間の文化交流では、
文化使節や海外留学などを通じた、人々の国際移動が重大な課題になります。
留学生などが、国境を越えて文化をどのように移転させているか、興味のある課題です。
さらに
人的交流だけでなく、幅広い国際的な文化交流が問題になっています。
特にその国の伝統的な文化を体化した知的財産・技術特許(テクノロジー)の国際移転は
非常に重要な問題になっており、
技術移転論(文化移転論)として学問的にも取り上げられています。


○地域研究として第二語学の学習

特定の地域や国を取り上げて、
そこの文化や言語を学ぶことがあります。
一般にその場合の言語は、第二外国語と呼ばれています。

第二外国語として、世界各地の語学を修得するのは
今後とも非常に興味のある勉強です。
スペイン語やドイツ語、フランス語
さらに
アジアの言語、ベトナム語やインドネシア語など。
もちろん、中国語はアジアではメジャーな語学になってきます。

そのために
外国語大学に(あるいは、外国語学部のある大学に)進学するのが
もっとも適切な進学希望先の選択になります。

語学の学習において
その地域の文化の学習と一体化した形で勉強するのは
非常に有効な学習法ですね。
言語だけでなく、話の内容になっている文化伝統(宗教、歴史、民俗など)に強い関心を持っていなければなりませんね。
中央大学の総合政策学部の、「国際政策文化」では、
例えば、アラビア語の学習と同時にイスラム文化の研究も進められています。
地域専攻を決めるのは、最終的にその地域がどれだけ好きになるかによりますね。


また、語学専攻の場合には、
将来のことも考えておかなければならない。

外国語大学に進学して
同時通訳、翻訳のように語学の専門的な修得で、
その能力を生かした新しい仕事を求める場合には、
語学のプロとして十分働き場所があるでしょう。
(ただ、マイナーな語学では、例えば本の編集者になっても、使える場所は限られます)

一般の企業社会において自分の将来の仕事を求める場合には、
文学、経済学、政治学、経営学、社会学など、
少し幅を拡げた学習によって、語学以外に自分の得意な専門分野を持つことが重要です。
英語を必要な範囲で自由に使える人は非常に多くなったので、
外国語学部学科で英語を自由に使えるというだけでは、自分の優位性はあまりなく、やはり人間的に幅広い知識基盤が要求されます。

専門語学の学習過程の中で、
その他の専門的な知識やスキルの習得をどのように体系的に取り入れるか、
外国語大学や外国語学部の重要な課題になるでしょう。

英語の学習のみに専念した教育カリキュラムは
それ自身英語力の向上に不可欠ですが、
それだけでは、
将来自分の志や夢を実現していくことが難しいかもしれません。


● 英語の学習


国際理解の重要な手段として、英語によるコミュニケーションがあります。
英語が世界共通語として、地球社会の人々の間でもっとも頻繁に使われています。
したがって、
地球社会の国際化の潮流に関心のある人は、今から英語の習得に全力を捧げて下さい。
耳の良く聞こえる若い頃から、継続して常時英語を話していかないと
後でさんざん苦労しますよ。

私など、早くから習わなかったこと、人生の後悔です。
やや難聴のせいもあって耳の聞き取りが弱く、イギリスやアメリカでは
自分の言いたいことは表現できても、現実に相手の言葉を的確に理解するのに苦労しました。
イギリス旅行で、私に頼り切りであった高校生の息子も、
今ではハワイ大学で学生に教えているとか、
若いうちから頑張れば、よりスムーズに海外の生活に入って、
外国人と同じように活躍することができますね。

もちろん、英語で話すだけでなく、英語で書くことも不可欠になります。
外国の友人を作ると、メールで英語を書く能力が格段に上達します。
辞書を引きながら苦労すると、英語の作文が身に付いてきます。


英語は、すべての学生に不可欠の学習事項になっていますので、
どちらの分野に進学しようかという問題とは、あまり関係がないのかもしれません。



○ 英語を学ぶ

日本の大学の国際化が進んでくると
英語を学ぶか
英語で学ぶか
という分け方がされるようになりました。

英語の語学力を強化するために、どの大学でも積極的に取り組んでいます。
1年から語学の授業があり、学生のレベルがあがるにしたがって、
たとえば、「上級英語」を開講して
英語の読み書きの集中的なトレーニングをしています。

留学や海外研修を大々的に導入して、英語圏の生活環境で英語力の強化に取り組む大学も
かなり見受けられます。
その際、個人の自由な希望に任せるのか、
大学として強制的に半年、あるいは1年間
海外の英語研修を受けさせるのか、
大学によって語学への取り組みが異なっています。

中央大学では、多くの海外大学と提携しており、
学生が希望すれば、これらの大学で長期・短期の留学生活を送りながら
4年間で就職活動をして卒業できるようになっています。

私もイギリスに行くたびに語学学校に通っていました。
いろいろな学生さんの姿を拝見しましたが、
やはり
ただ海外の語学学校に行くという姿勢ではなく、
大学生活の中で語学力の向上に継続して努力していくという姿勢の方が
より大きな成果が上がると思います。
その中で海外の語学研修も位置づけて行った方が良いと思います。

大学時代の息子には
国内のTOEFL予備校だけでなく、休暇毎に海外の語学学校に行かせました。
英語力の検定試験は日本でも常時行われており、
その目標に向けて日頃からこつこつ努力を積み重ねることが、不可欠です。


○「夢の国際館」

私の夢の提案で、現実には大学で実現することはなかったものですが、
思い出に書いてみます。

大学の一画に「国際館」を建設して、「イギリス生活の場」を再現する。

いつでも自由にイギリスの世界に入ることが出来る。
館内に入った途端にすべて英語の世界、
外国人留学生も多くここで研究生活をしている。

館内受付からはじまって、事務職員との会話はすべて英語、書類、掲示もみな英語、
イギリス人教員が、英語でいろいろな専門科目の教科を教えており
(学内共通科目としてカリキュラムを設定し、単位認定)
時には、ロンドンの英語劇や舞踊の舞台、英語講演会などのイベントを催す。
テレビは常時 CNNニュースか、BBC放送。
英語版の映画も自由に鑑賞できる。
(夕方からパブが開かれ、外国員教師、仲間と一緒に飲みながらのコミュニケーション)

こうして、「国際館」に行けば
英語で考え行動する時間になりますが、
学内で毎日一定時間確保することでができることが重要。
その中で自然と英語に親しんでいくことができる

私にとっては
本当に楽しかったロンドンの生活空間をここ大学に再現して、
学生さんにも、英語力を身につけてもらいたいと願っていました。


○英語で学ぶ

日本人の一般の英語レベルでは
なかなか英語で高度な専門科目を学ぶことは難しいです。
しかし、大学の国際化が進んでくると、
日本国内でも、英語で専門科目を学習して卒業する場所が求められています。
このような場所がせきると、英語圏からの留学生も、それだけ日本の大学に入りやすくなります。

二つの可能性があります。

一つは、
学部教育のカリキュラムで、早くから英語学習を積極的に取り入れ、
海外留学の機会もできるだけ広く与えておく。
こうして学生の語学力が高くなってくると、
カリキュラムの中に英語の講義科目を増やしていくことが出来ます。

英語の授業だけで卒業できるほど、その科目を増やすべきか、大きな問題です。

私が少しお手伝いしていた国際基督教大学では、
語学力に優れた学生が多く、3年生になると海外で勉強しています。
(イギリスのブライトンで、
サセックス大学へのICU留学生と、ばったりあったりしたこともありました)、
親しい学生に聞くと、国際留学をする学生と、そうでもない学生群と分かれているそうです。

総合政策学部でも、
経済学は英語で授業をやっているそうですが、
学生の能力も十分それに対応できるレベルにあると聞いております。
本当は、総合政策学部で行っている私の「国際開発論(International Development)」などは、
英語で授業をやるべきでしょうね。
英語での授業はなかなか難しいです。


もう一つは
初めから英語で授業をやるような学部を創設することです。
すでに早稲田や地方国立大学などで、英語だけで授業の新しい学部が創設されています。

入学段階で、
帰国子女のように相当語学力の高い受験生が集まるのでしょうが、
受験時の英語の高いレベルは、
必ずしも、専門学習に必要な高い能力の基盤を保証するものではないようです。
(実際偏差値が下がると危惧されている)

したがって、
英語で行う専門の授業だけのカリキュラムでは、
高い専門能力を十分修得した日本人学生を育てられるかは、
学部のこれからの新たな努力によるのでしょう。
専門的な学習に必要な日本語も不十分で、
論理的な思考力が十分鍛えられていないと、
卒業時に問題が残されます。

幅広い教養的な知識を習得するだけで、
将来日本の社会で自分で何かを考えてやろうという、
頭の知的訓練があまりされていない危険性もある。

まして、英語能力に自信のない学生は、英語の授業だけで忙しく、
難しい専門の学問体系をどこまで修得できるか、
本人の相当の努力が求められます。

新しい試みには
常にいろいろな限界がありますが、
英語の授業で卒業できるということは、
日本の大学の国際化に大いに貢献しますね。




コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

悠々の心 更新情報

悠々の心のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング