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湯本高校野球部を追うコミュの春が来た

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 湯本にとって長い冬が終わった。
 助さんがいなくなってから生まれた空虚感。そしてやりきれない焦りにも似た感情。新チームが結成されて以来、グラウンドには、そうしたどんよりとした空気が漂っていた。選手たちは夏・秋と指揮を執った金土裕彰先生から提示されたメニューに沿って練習していたが、心ここにあらずの状態で、何かが変だった。その原因は新人戦の県大会・保原戦で勝てる試合を落としてしまった、という悔いだった。そしてその根底にあったのは、選手経験のない指導者に対する不信感だった。
 そうした状況を見かねたOB会が学校に手伝いを申し出て、冬の間はOBがローテーションを組んで指導することになった。前年の冬、助さんが科したメニューは体力づくり。それは長距離走や筋肉トレーニングを通して、身心を鍛えるということだった。
 しかし、この冬は、筋力アップと瞬発力の強化に主眼が置かれ、練習方法がガラリと変わった。選手たちは夏から秋にかけて思うような指導を受けられなかった精神の乾きから解き放たれようと、貪欲に練習と取り組んだ。声が出るようになり、グラウンドには少しずつ活気が戻った。

 3月の第2週から対外試合が解禁された。湯本は27日までに8回の練習試合を行い、2勝6敗と負けが混んでいる。ダブルの場合は二試合目に控え組が出るようになるので数字だけでは判断できないが、エース・高嶋が投げた試合は2勝2敗。敗れたのは千葉の強豪・東海大浦安と千葉明徳戦。特に明徳戦では本塁打も含めめった打ちにあった。
 高嶋のボールはある程度通用するのだが、失策や四球からリズムを崩して失点する、という悪循環。また、打たれるとムキになって向かって行き、打たれるという試合もあった。しかも味方打線が沈黙、という典型的な負けパターン。メンタル面で動揺せずに、どれだけ自信を持って自分の投球ができるか―。それが高嶋の課題であり、チーム全体の弱点と言えた。
 絶対的なエースはいるのだが、打てないし、守れない。しかも大事なところでミスが出る。それを夏までにどう克服していくのか。湯本にとっての棘の道は続く。

                                  ■
 センバツの開幕とともに球春がスタートした。故助川隆一郎さん(助さん)亡きあとの湯本高校野球部がやはり気になる。四月からは清水裕之新監督(磐城ー順大)が本宮から移ることになり、指導態勢も整う。そうした環境の変化を踏まえ、この夏まで高校野球や現代の高校生気質にスポットを当てて、湯本高校野球部を追いかける。


 

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