ここがヘンだよ　生命保険コミュの国民年金って必要？

年金やばいですね。
本当に将来払われるんでしょうか。

こういう話は安直過ぎるので、もっと違った切り口で、しかも分かりやすく簡単に書いてみましょう。
「年金は支払うべきではない」そういう考えも正しいのかもしれません。私が言う考えが絶対に正しいとは言いませんが、年金の全体像をご存知ですか？

年金はそもそもお金を将来のために積み立てていって、引退後にお金をもらえる（日本の年金システムは積み立て型ではありませんが、ここではその話は複雑になるので説明はしません）ってだけのものと考えていませんか？これは年金が持つ「老齢基礎年金」という機能です。年金を毎月約14,000円、20歳から60歳まで支払うと（約677万円です）、65歳から（年齢によってはもっと早く受給が始まる方もいます）年額約79万円支払われるというものです。9年間ももらっていれば十分に元は取れるというものです。長生きした人は有利ってことですね。ただ、従来の年金と比べると明らかにお得感がないってことで無駄だと考えてしまうんでしょうね。だって70代前半で亡くなってしまったら、あまり恩恵受けられないですから。ちなみに生命保険で言うところの貯蓄性の保険（特に年金保険）に当たる機能ですね。
ほとんどの人は年金のここまでの機能だけで語っています。保険業に携わっている人は絶対に勉強しているはずの所ですが、忘れるんでしょうかね。年金にはまだ利点があるんです。

第２の機能、もちろん遺族基礎年金です。夫の死亡後、下の子供が18歳になるまで、遺族に対して支払われるというものです。子供が１人のときは年額102万円、２人のときは年額約125万円支給されるというものです。
例えば30歳でお子さんが出来て、35歳で夫が亡くなったときにはその年まで支払っていた年金保険料の５倍ものお金が支払われます。生命保険で言う死亡保険金です。

そして第３の機能、障害者基礎年金です。１〜２級の障害状態になったときには基本の年金額79万円＋αが支払われます。１級の場合は1.25倍の約99万円、子供がいるときには人数に応じた加算分が支払われます。
仮に、25歳のころに車の事故とかで下半身不随などの障害を負ったとします（25歳ですから100万円も支払っていません）。ほぼ１級に相当する障害です。平均寿命まで生きたとして、5000万円以上の額が支払われるのです。生命保険で言う高度障害保険金です。

他にも厚生年金とか共済年金とか年齢とか色々と細かい条件はありますが、ここで書いていると訳が分からなくなってしまいます。これくらいにしておきます。

年金保険、死亡保障、高度障害保障を備えた、かなり質の高い保険に思えます。生命保険と比べて、国民年金が得かどうかは分かりません。ご自身でご判断ください。少なくとも私が普段皆様から相談を受けるような保険商品と比べたら、信じられないほどのメリットはありますね。
日本国民の９割方が生命保険に加入しているそうです。私が思うに、その内９割方は年金と比べたら、かなり質の劣った保険商品に思えます。

ちなみに国民健康保険は医療保険に相当します。今度また調べてみますが、民間の医療保険のレベルの低さからすると、国民健康保険はさすがに内容は優れています。年金未加入者はたくさんいても、国民健康保険未加入者はさすがに少ないのもうなづけます。

別に年金加入しましょうと言っているのではありません。社会保険庁の肩持つつもりもありませんので。支払っている方はご自身で何に支払っているのか、何に備えているのかを再確認してみませんか、支払っていない方は何に備える必要があるのか考えてみませんかと思って書いてみました。
特に、両方支払ったら家計がパンクしてしまいますって人には役立つかと思いまして。

相談者に対して、年金や健康保険の加入の有無も確かめずに保険商品を薦めている人、仕事辞めたほうがいいですよ。
そんなレベルの低い保険営業の人とか、代理店、そんな人からは絶対加入するべきではありません。まあそもそも何を相談するのかってレベルですから。
生命保険設計と年金や健康保険の話は切っても切れないものです。