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マイクの物語コミュのキラのいないデスティニー ラクスとストライクフリーダム

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キラのいないデスティニー〜もしSEEDの最終回でキラが見つからなかったら

ラクスとストライクフリーダム

キラ:ラクス。

ラクス:ああ・・・・キラ。

ガシッ!二人は抱きしめあった。
2年間の空白をやっと埋めることができたのだ。

ラクス:キラ・・・・・・

いつの間にかキラはいなかった。
気が付くと、そこはラクスの寝室だった。
ラクスは夢を見ていたのだ。

ラクス:さてと・・・・今日もがんばりますわ。

キラがいなくなってから何十回何百回と繰り返された光景。
しかし、ラクスに涙はない。
またキラに会うことができた。
それだけで十分なのだ。
ラクスは、そのままMSドックへ向かった。
キラのいない今、ラクスの唯一の楽しみだ。

ラクス:もっとです。もっと反応速度を良くしてください。

メカニック:ええ〜これ以上はパイロットの限界を超えていますよ。こんなのを動かせるのはアスランぐらいですよ。もうジャスティスもあるし、いいんじゃないですか?

ラクス:すみません。でも、お願いします。・・・・・・それから、こちらの間接部の装甲はもう少し薄くしてください。その分機動力を重視します。

メカニック:はあ・・・

ラクスはある人物がこのストライクフリーダムに乗ったときのことを想定して、このモビルスーツを設計している。
それが、誰なのかは誰もが知っているが、誰も何も言わない。
言うことができないのだ。
ラクスが設計をしているときは、とても楽しそうにしている。
まるで、この時はキラと一緒にいるのではないかと思わせるように。
そんなラクスに何を言えるだろうか。

キラがいなくなってから何度も言いたくても言わなかった言葉がある。
「キラはきっと生きている。」
喉の奥まで出かかっていたが、ラクスは決してそれを口にしなかった。
言えば、恐らくはみんな肯定してくれているが、それはただ気を遣っているだけだった。
ラクスはそんな風に気を遣わせたくなかったのだ。
しかし、一人のチーフメカニックがラクスに話しかける。

ジャン(オリジナルです):姫さん。ちょっといいかい?

ラクス:何でしょうか?

ジャン:あんた、これはキラのために設定していないかい?

ラクス:!!

ジャン:気持ちは分かるがな〜。俺達は、他のパイロットのための設計もしなくては行けないんだ。生きているかも分からない人間のために貴重な時間は割けることができないんだ!

ひどい言いようかもしれないが、誰かが言わなくては行けないことだった。
メカニックとはまず現実主義者でなくては行けない。
「こいつなら大丈夫だろう。」などという安易な予想はしない。
パイロットが生きて帰ってくるために全力を尽くすのだ。
それでも、帰ってこないパイロットはでてくる。
あの時、もっとねじを締めておけば良かった。
もっと調整をしておけば良かった。
角度はずれていたのではないか?
そう設定したからと言って、パイロットが帰ってくるわけではない。
しかし、直接戦場へでることが許されないメカニックはいつもそう考えてしまい、自分の力量の無さを悔いるのだ。
そんな、メカニックにとってラクスのやりようは許すわけには行かないのだ。

ジャン:姫さん。モビルスーツはな〜。あんたの道楽のためにあるんじゃない!

一瞬ラクスが泣いてしまうのではないかと、その場にいる者達が思ったが、ラクスは毅然としていた。

ラクス:あなたの言うとおり、わたくしは、キラが生きて戻ってきたときのことを想定して、このモビルスーツを設計しています。キラが生きているかどうか分かりません。しかし、もし生きていたときにこの戦う力を渡すことができなければ、きっとわたくしは後悔するでしょう。

ジャン:あんたが言いたいことは分かる。しかし、可能性から言って、これは結局使わないまま終わる可能性だってあるんだ。もう少し、今生きている人間を見てくれないか。

ラクス:もし・・・・・・・・キラがこのまま現れなければ、このモビルスーツはわたくしが乗ります。それが、わたくしの覚悟です。

ジャン:・・・・・・・・・・覚悟?・・・・・・良いだろう!そんなに言うんなら、その覚悟を見せてもらおうか。

ラクス:え?

ジャン:簡単なことだ。あんたがこのモビルスーツに乗り、俺が乗るドムと模擬戦をやる。あんたが言う覚悟が本物の物なら、それを証明して見ろ。

ダコスタ:そんな!無茶だ!

ラクス:いいでしょう。

ダコスタ:ええ〜!バルトフェルド隊長。止めてください。

バルトフェルド:いや、無理だろう。それに、俺もラクスの覚悟が見てみたい。

ダコスタ:そんな〜!

ジャン:いい度胸だ!あんたの覚悟もそのモビルスーツも俺が叩きつぶしてやる!

そして、二人はモビルスーツに乗り込み、外へでた。
固唾を飲んで見守るエターナルクルー達。

ジャン:いいか。ルールはシンプルだ。相手が降参したら勝ちだ。

ラクス:分かりました。

ジャン:行くぞ!

ジャンは、いきなりジャイアントバズーカを発砲する。
これは、容赦なく実弾を使っている。
当たり方によっては死ぬこともあるだろう。

ラクス:!!

しかし、ラクスは避ける。
仮にもフリーダムに乗り、敵を撃墜したことがあるのだ。
こんな挨拶代わりの一発を食らうわけがない。
しかし!

ラクス:!!いない!

ラクスはキョロキョロとドムを捜す!

ジャン:遅い!

ドーン!
ジャンは後ろからタックルを食らわす!

ラクス:きゃああああああ!!!!!

ダコスタ:ああもう見てられないですよ!今からでも遅くありません!止めましょう!

バルトフェルド:・・・・・・・

ダコスタ:隊長!

ジャン:こんな動きで何が「このモビルスーツはわたくしが乗ります!」だ!あんたの覚悟はこんなもんだったのか?!そんな覚悟であいつが帰ってくるとでも思っているのか?!ならば、ここで死ねーー!あの男の事を思って!

ジャンはビームサーベルと出し、襲いかかってくる。

ラクス:くっ!

ラクスもビームサーベルで応戦する。

バチバチッ!二つのビームサーベルが激しくぶつかり合う。

ジャン:なんだその動きは!完全にモビルスーツに振り回されているじゃないか!

ジャンは蹴りを入れる。

ラクス:きゃあああ!!!

ジャン:さあ、降参しろ!もうこんなばかげたマネはやめろ!あんたには他にやることがたくさんあるだろう!

ラクス:はあ・・・・はあ・・・・キラは・・・・・キラは絶対に生きています!キラはわたくしに必ず戻ってくると約束してくれたのです!

ジャン:そんな約束は戦場で何万と交わされてきたことだ!だが、結局全員が生き残る事なんてできないんだ!

バチバチッ!再びビームサーベルで襲いかかってくる。

ラクス:それでも!わたくしは信じています!

ジャン:だったら、何で今まで帰ってこなかったんだ!?生きているならすぐにやってくるだろう!

ラクス:!!

ラクスがキラの事を信じていようともこの事だけは、疑問に思っていたのだ。
これだけは、考えたくはなかったのだ。

ラクス:・・・・・・そ、それは・・・・

ジャン:もうばかげた夢は捨てるんだ!あんたに付いてきている仲間達のために。キラがいなくたってあんたを思う兵士達はあんたのために死ぬ気で戦ってくれる!

ラクス:・・・・・・・わたくしは・・・・・・わたくしは・・・・・・間違っていたのでしょうか?・・・・・・キラ・・・・・・あなたは本当は死んでしまったのですか?もう会えないのですか?会いたい・・・・・・またあなたに会いたい・・・・・でも、それももう叶わないのですね・・・・・・・わたくしはもう・・・

バルトフェルド:あきらめるな!ラクス!

バルトフェルドさんはついに言った!

ダコスタ:隊長?!

バルトフェルド:お前はもう一度キラに会いたいんだろ!キラは生きているって信じているんだろ!だったらこんなところで、あきらめるな!キラはきっと生きている!きっとまたお前の前に姿を現す!だから、それまであきらめるんじゃない!

ジャン:おいおい、アンディ。

ラクス:わたくしは・・・・・・わたくしは!

バルトフェルド:お前が信じてやらなくてどうするんだ!言って見ろ!お前は一体何がしたいんだ!

ラクス:わたくしは・・・・・・・キラに会いたい!また、キラと共に歩みたい!それまでは・・・・・・・・絶対にあきらめません!

ワーーー!!!その言葉を聞いてエターナルクルーは歓声を上げた!
そして!
キュイーーンバシュッ!
ラクスが覚醒した。

ラクス:はああああ!!!!!

ヒュンヒュンヒュンヒュン!
ストライクフリーダムから次々と、ドラグーンが発射されていく。
それぞれが意志を持ったかのようにドムに襲いかかり、瞬時にして頭部や腕、足を撃ち落とした。

ラクス:はあ・・・・・・・はあ・・・・・・はあ・・・・・

ジャン:・・・・・・・・・・ふふふ、ふはははっはは!

ラクス:??

ジャン:負けたぜお姫さんよ〜。なんだか俺までキラが生きているんじゃないかって気になってきたぜ。

ラクス:ジャンさん・・・・・

ジャン:こんなに強く思っている女をおいて死ぬわけがないな。さあ、ストライクフリーダムの整備は任せてくれ。あいつが戻ってきたときに整備不良じゃあシャレにならないからな。

ラクス:ありがとうございます・・・・う、うう。

ラクスは泣き出した。
これはキラがいなくなってから一度も人に見せなかった涙だ。
キラはきっと生きている。
そう一人で信じていたラクスに、今やっと様々な仲間達に認められたのだ。
ラクスの感動は計り知れない。
今、あふれ出る感情と共に顔には大粒の涙が見えた。
キラはこのラクスの思いに答えることができるのか!

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