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日本の生命線・台湾防衛運動コミュの麻生太郎前首相の訪台と中国の反応

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■政治問題になる首相経験者の台湾訪問

麻生太郎前首相が四月四日から八日まで台湾を訪問した。中国信託銀行(台湾)の辜濂松会長の招きに応じた私的な旅行で、麻生氏は「台湾政治の視察」が目的と国会の届出ている。現地では馬英九総統、王金平立法院長(国会議長)などとも会見した。

日本の首相経験者による台湾訪問は敏感な政治問題とされている。なぜなら中国から、日本政府は台湾を「国」と看做すのかとの反撥を受けるからだ。

〇六年に森喜朗元首相が受勲のため訪台した際にも中国外交部は「日本側が中国側の厳正な懸念を顧みず、森喜朗元首相が台湾に赴き陳水扁氏と会談すること、勲章を受けることを認めたことに、われわれは強い不満と遺憾を表明する」「特に台湾独立勢力(※民進党政権)といかなる政治的往来も行わないことを要求する」とまで声明している。

日台関係の強化を恐れる中国にとり、李登輝元総統の訪日と同様、日本の元首相の訪台は何としても許されないことなのであるが、今回の麻生氏はこれまで「親台派」として中国から警戒されてきた人物である。

■中国はなぜ麻生氏を警戒してきたか

〇八年九月、福田康夫首相の辞任を受け、麻生氏の就任が有力視された当時、中国メディアは「麻生太郎と言えば中国には不愉快な記憶がたくさんある。日本で有名なタカ派で、過去には激しい右翼的言論が何度も見られた」と警戒感を剥き出しにした。

この「右翼的言論」とは「核兵器を持ち、国防費の二桁成長を続ける中国は日本にとって大脅威」と言ったものだが、とくに中国を刺激したのが、「法治国家」「日本とも価値観を共有する国」などとして、台湾を「国」扱いにした国会での発言だった。

中国の言う日本政界の「親台派」とは「親華派」(親中派)と対極をなす「タカ派」「右翼」と同義語である。つまり中国の言うことを聞かない「強い日本人」と言ったところだ。

こうした「親台派」に対して中国はよく、「台湾の再殖民地化の陰謀あり」と非難するが、それは「日米同盟による台湾防衛の戦略あり」の意味である。

台湾を「国」と表現するなど、長年日本の政界に行ってきた言論統制の圧力(脅し)も効かない麻生氏は、厄介な存在と中国は見る。ちなみに「親台派」と警戒される主要な政治家にはさらに安倍晋三元首相や石原慎太郎東京都知事などがいる。故中川昭一元財務相もそうだった。

一方台湾でも麻生氏は「親台派」と看做されるが、これはもちろん「中国を恐れず台湾を支持する日本人」となる。だから次期首相候補として麻生氏の名が上がると、こちらのメディアは「親台派」だとして期待感を表明していた。

■報道陣をシャットアウトした馬英九政権

この「親台派」の有力政治家が堂々と台湾を訪れ、政界要人と会見すると言うのだから、もちろん台湾メディアは「日台関係にプラスだ」と言った歓迎の報道が見られた。

七日には馬英九総統が台北賓館(迎賓館)で歓迎の昼食会を開いた。楊進添外交部長、胡為真国家安全会議秘書長、彭栄次亜東関係協会会長、馮寄台駐日代表なども同席した。

中央通訊社が伝える同席者の話によると、ここではとくに日米同盟や台中経済交流などで意見交換が行われたそうだ。

麻生氏は「日米同盟はアジア太平洋地域における公共財産。これをいかに強化するかが今後の努力目標であり、地域の平和と安全を維持する重要なメカニズムだ」と述べる一方、馬英九政権下での台中の関係改善と経済貿易の正常化を評価した模様だ。

これに対して馬英九氏は「日米同盟はアジアの安全の礎石だ」と述べたとされる。

もっとも、この昼食会は報道陣の取材をすべてシャットアウトして行われた。

それは麻生氏の訪台が政治的に敏感な問題だからに他ならない。そのため麻生氏の滞在中のスケジュールもすべて非公開扱いにされた。

「馬英九総統は私的に会見した。政府も外交部門も語りたくない」(政府高官)、「不必要な騒ぎを起こさないでほしい」(国家安全部門筋)とのコメントも報じられている。

■上海市長以下の待遇に怒る台湾人

こうした対中関係に配慮した対応に対し、民進党サイドから「親台派の麻生氏にとても失礼だ」との批判の声が上がった。

八日に開かれた立法院(国会)の外交・国防委員会では、民進党の蔡煌瑯立法委員(議員)が、楊進添外交部長にこう噛み付いた。

「韓正来上海市長の訪台に対しては『台北101』(超高層ビル)をLED照明で照らして歓迎しながら、日本の前首相の訪台はあまりにも低いトーンで待遇し、一般客扱いだ。この差は何なのか」

「麻生太郎が一体何の罪を犯したのか。いかなる国際指名手配犯なのか」

民視(フォルモサテレビ)も、「この親台派の前首相は著名な吉田茂首相の孫で、自民党幹事長、外相、そして一年近く首相も務めた。森喜朗元首相が訪台したときには受勲もしているが、それに比べて麻生氏への待遇は見劣りがある」と伝えている。

■「日台関係の深さを再確認」と麻生氏

もっとも国民党も、文字通りの歓待も行っている。

七日夜には麻生氏と三十年来の友人である王金平氏(台湾人)が官邸で歓迎パーティーを開催、麻生氏と仲良く酒を酌み交わした。日本との関係が深い立法委員なども複数集まった。

王金平氏は麻生氏が首相在任中、羽田―松山(台北)直行便開設の推進、台湾人観光客へのビザ免除などで両国関係を大きく進展させたことに感謝を述べるとともに、次回の訪台時での国会演説を要請した。

「中国語でか」と不安がる麻生氏は、王金平氏から「通訳をつけるから日本語で」と言われてホッとしていたとか。

宴会を終えた麻生氏はメディアの取材に対し、「今回の訪問での最大の収穫は日台の関係の深さ、信頼関係の密接さを再確認できたことだ」と嬉しそうに語った。

一方、政府高官も「自民党は野党にはなったが、麻生氏の政治的実力は軽視できない。今回の来訪は、台日対話の橋渡しの役割を果たすだろうと注目されている」とコメントしているが、ところで問題の中国側の反応はどうだったかのか。

■反撥見せない中国の余裕ある反応

実はこれが不可解だった。「親台派」の有力者である麻生氏が訪台したと言うのにだ。

七日現在、同国の主だったメディアは台湾での報道を淡々と転載するのみで、とくに批判、非難のコメントは見せていないかに見える。

「最近不断に日米との接触を強化する馬英九政権」に麻生氏と会見する際は「言動を慎め」と予め警告するものはあっても、それ以上のことは言っていない。

そうしたなか、国営新華社通信は次のような国民党関係者のコメントを伝えている。

「退任したばかりの政界リーダーである麻生氏が招きに応じて訪台したのは、馬英九政権が積極的に両岸(台中)関係を改善しながらも、台日関係の強化も忘れていないことを象徴している」

このコメントが示すように国民党政権は、その過度な中国傾斜政策を懸念する有権者に対し、対米、対日関係をも重視していることを強調しなければならない状況にある。そしてそうした宣伝を行う上で、麻生氏の訪台は大きな利用価値があったのだ。

馬英九氏が「日米同盟はアジアの安全の礎石だ」と強調するのにも、そのような宣伝の意図が含まれていたはずだ。

そこで国民党政権と言う「傀儡」の支持率低下を懸念する中国はそれに花を持たせるべく、麻生氏の訪台受け入れを黙認したと見ることができるだろう。

■日本の中国への抑止力は低下している

そもそも国民党政権は民進党政権とは異なり、何と言っても「傀儡」である。日台関係の強化で中国に対抗する恐れが小さいのだから、それくらいの余裕は充分にある。

さらに中国は、日本もすでに台湾カードで中国に対抗する力も意思もないと見ている。

すでに日本は民主党政権で、国民党と同様に中国の影響を大きく受けている。政界の親台派勢力は凋落し、もはや麻生氏の訪台は脅威とは映らない。

中国の黙殺は台湾、そして日本に対する戦略上の「ゆとり」に基づくとしか考えられないのである。

ではその「戦略」とは何かと言えば、それは台湾、日本を含む東アジア、西太平洋地域への勢力拡大の戦略である。

中国が過剰に反撥している間が花だった、と言うことができるだろう。

中国が穏やかになることは必ずしも「平和」を意味しない。中国との摩擦が際立つときこそ、あの国への抑止力が働いていると見るべきだ。

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