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日本の生命線・台湾防衛運動コミュの台湾総統選ー国民党の勝利は日台の覚醒促す天意だ

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■これはたんなる政権交代ではない

三月二十二日の台湾総統選挙で国民党の馬英九が民進党の謝長廷に圧勝し、五月には国民党政権が発足することになった。もちろんこれを自民党から民主党へと言う日本の政権交代レベルで捉えてはならない。なぜなら民主党は自国を「中国の一部」などとは考えていないからだ。

私は二十日から二十三日まで日本李登輝友の会の台湾総統選挙視察ツアーの参加し、約五十名の会員とともに現地の状況を見てきた。

すでに中国人の残虐性を露呈したチベット人虐殺事件、国民党独裁時代を想起させる同党議員の民進党本部闖入事件に続き、十九日には李登輝氏が初めて謝長廷支持を打ち出したところだったので、現地入りした我々は李登輝氏の側近の方から、「待ちに待った李登輝氏の立場表明によって、民進党の勝利は非常に期待できる」と聞かされた。台湾人特有の楽観的分析かとも思ったが、なるほどと思われるふしもあった。

それまで誰を支持するとも言ってこなかった李登輝氏に対し、怒り心頭の民進党支持者の間からは「投機主義」との罵り言葉も聞かれたが、どうして台湾人は卓越した政略家である同氏に何らかの政略があると疑わないのだろうかなどと思ってきた。李登輝氏の一連の発言を見ていると、どうも民・国両党の不毛の対立を超えたところから政界に民主主義、国家正常化への方向付けをしようとしているようにしか見えないのだが、そうしたら中国人あたりからも同じような分析が出されていることを知った。中国人は李登輝氏を陰謀家として警戒しているのだろう。

そしてその李登輝氏が謝長廷に票を入れると言うことは、やはりその「戦略的判断」の背景に民進党優勢と言う事実があるのかとも感じた。

ところが結果はそうならなかった。二十二日の夕刻から我々は、ある場所に集まって開票状況を伝えるテレビの報道番組を見ていたが、民進党の敗北は開票開始直後から明らかだった。

■情けない台湾人に心から同情する

テレビを前にみな落胆していたので、私は「謝長廷の敗北はいいことかも知れない」と話した。なぜならこれまで陳水扁の民進党政権は基本的には、独立派の期待を裏切る中華民国体制の守護神だった。そして謝長廷も一月の立法委員選挙での国民党の圧勝を受け、仮に勝利したところで国民党との妥協抜きでの政権運営は不可能だ。すでに行政院長は国民党の人間を指名するとの意向を示しており、これでは台湾の独立=国家正常化(正名・制憲・建国で中華民国体制を打破すること)は不可能である。そこで民進党は勝利して体制側であり続けるより、敗北してふたたび野党となって原点に立ち戻り、闘争に打って出なかれば体制打倒は不可能になるとの考えから「負けた方がいい。台湾建国を応援して行こう」とみなを励ましたつもりだったのだが、実を言うとそのとき私は涙がこぼれそうになっていた。

なぜかと言うとテレビ画面には民進党本部前に結集した支持者たちが悲しそうに涙を流しているところがずっと映し出されていたからだ。この民進党政権の八年間、こうした多くの台湾人がどれほど同政権による国家正常化を期待し、その夢を膨らませてきたかを見てきただけに、どうして台湾人はいかにがんばっても、中国に脅され、その傀儡の国民党に騙され続けなければならないのか、そしてどうして民進党は彼らを救出することができないのかと感じられたからだ。いつまでも悪勢力に脅かされ続ける彼らは気の毒すぎる。

その後、私は民進党本部前へと向かった。着いたときはちょうど支持者が解散したばかりだったが、そこで友人たちに出会った。その話によると、そこに集まった人々の多くは「さんざん自分たちを裏切ってきた民進党を応援したのではなく、『台湾』を応援していたはずだ」と言う。そしてみなが泣いた理由については、「負けて悔しいと言うこともあるが、多くの台湾人が台湾の裏切って国民党に票を投じたことへの怒りや悲しみもある」「国民党が再び台湾を支配する恐ろしさも感じていた」などと教えられた。

国民党に票が流れたのは「景気が悪いのは民進党のため。そこで国民党に期待したから」と口を揃える。「日本時代に後藤新平(台湾総督府民政長官)は、台湾人は金を愛すると言ったが、今でもそれは変わらない」との声もあったが、多くの台湾人が目先の利益に捕らわれて、政治の大局を見ようとしないのは事実だと思う。昨年の参院選でもよく似た状況があったから、日本人にはわかりやすい話だ。

そのほか、中国が恐ろしく、対中宥和路線の国民党に期待する等々の理由もあるだろう。台湾人は「台湾の将来は台湾人が決める」と言っているが、そのようなことを強調すること自体、中国のために彼らには自決の自由が制限されている証左だろう。

独立闘争を経ることなく、民主改革によって国民党の殖民地支配から平和裏に脱却した台湾人の多くには、被支配者意識は完全に払拭されていないようだ。だから「台湾人が国の主になる」との意思に欠けるし、国民党に対して恐れたり、すがったり、信じたり、阿諛迎合したりするのではないだろうか。独裁支配を受けた者ならではのストックホルム症候群を指摘する心理学者もいる。私はそのような台湾人に心から同情する。

■水泡に帰すであろう民主化の努力

我々は投票日当日の午前、台北市内を見学した。最初に訪れたのは昨年民進党政権によって「国立台湾民主記念館」に改められた旧中正記念堂(蒋介石廟)だ。看板は変わっても国民党独裁者、蒋介石の巨大な銅像はそのまま置かれているのは、国民党が撤去を許さないからだが、銅像の周りには蝶などのさまざまな飾り物が吊るされて、銅像がよく見えないようになっており、民進党政権も工夫しているなと感心していたら、見知らぬ青年から声をかけられ、「蝶は平和の象徴で台湾人と外省人の融合を表現している」と説明してくれた。このようにあまたの台湾人を弾圧、殺害してきた蒋介石一派との融合をなおも求めようとする台湾人は本当に善良だ。だが国民党政権の復活で、台湾人の善意をよそに、再びここは中正記念堂に戻るのだろう。

次に参観したのは国民党の台湾人虐殺事件である二二八事件に関する二二八国家記念館である。ここも昨年、民進党政権が設置したもので、この国の戦後史を理解するには欠かせない展示内容だったが、ここも政権交代によって閉鎖されるのだろうか。そのことをボランティアのガイドに尋ねると、「それはわからない。しかしすでに国民党議員のために、ここの予算は四分の三に減らされ、展示も中途半端のままだ」と嘆いていた。

民進党が近年推進してきた蒋介石否定、二二八事件追及の動きは、民主化後も幅を利かす国民党勢力への果敢な抵抗だったのだが、それもようやく本格化したところで頓挫することになりそうだ。

馬英九は当選翌日の記者会見において「中国からパンダを受け入れる準備は整っている」と笑顔で語った。二〇〇五年、中国が台湾へパンダを贈ると言った時、それを台北動物園で引き受けると言ったのが当時市長だった馬英九である。パンダはワシントン条約で海外へ輸出することが禁じられている絶滅危惧種の動物だが、中国は台湾は「国内」なので問題ないとしている。だからパンダの受け入れは「一つの中国の原則」の受け入れに等しいのである。だから民進党政権はパンダを見たくてならない世論を必死になだめながら、その受け入れを断ってきたのだが、そうした努力も全て水泡に帰すのだろう。

■日本人と台湾人は団結できる

馬英九総統の出現で台湾の中国化は着実に進むことになるだろう。だがそのお陰で日本人は、台湾の危機的状況は即ち日本の危機的状況だと言うことを明確に知ることになるだろう。台湾人にしても自国の危機をますます感じて行くに違いない。

そこで日本人と台湾人のとるべき道は、日台協同での中国及び日台における中国の傀儡への対抗である。それは可能かと言えば大いに可能である。ただし日本人が立ち上がればの話だが。

次のエピソードを読んでほしい。

投票日の前日、我々は民進党が台北市内で行う数万人規模の野外集会会場を見学に行った。まだ開会前だったが、すでに広大な会場には何千、何万もの人々が椅子に座っていた。案内の台湾人からは、外国人の選挙支援との誤解を受けないよう日本語は使わないでほしいと言われていたが、国際社会での孤立状況の中、「台湾の勝利」のために集まった人々を前に黙っていることは何とも残念だったので、何人かで「台湾ガンバレ」「台湾バンザイ」と叫んで回ったところ、行く先々で何百人もの人々がワーッと歓声をあげて応えた。また大勢の人々が駆け寄ってきて日本語でお礼を言いにきた。

このように台湾人は日本人の友情を深く理解できる民族なのだ。いやむしろ戦後一貫して日本人との提携を熱望してきたと言うべきだ。だからあの時の感動的な場面は大勢の日本人に見せたかった。

馬英九が中国とともに「一つの中国」を主張するなら、たとえば日本人と台湾人は、彼らが「一中」の法的根拠とする「日本の中国への台湾返還」が存在していないことを国際社会に訴えればいい。そしてそのためにはまず共同で日本政府に対し「台湾返還はなかったことを証言しろ」と要求すればいい。そうなれば世界を覆う「一中神話」は根底から覆されることになる。日本政府は「返還なし」の事実を認めてはいるが、中国を恐れ、日本人も台湾人もその「神話」に騙されていることをいいことにし、あえて公言をしてこなかったわけだが、これからはそのような状況ではだめなのだ。

中国の脅威から台湾の独立を守り、その建国を達成して完全に中国との縁を切り、日台で東アジアの平和を防衛することは両国国民の利益に合致している。だから馬英九政権の誕生は、日本人と台湾人に覚醒を求める天意なのかも知れない。ただ問題は、我々がそれに応えることができるかどうかである。

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