名もなき詩人の詩コミュのこんにちは、さようなら

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こんにちは、さようなら

mixiユーザー 2020年02月12日 12:28

お前たちは川に流れてさようなら
俺はいつも置いてきぼり
こんにちはと言う間も無いまま

お前たちの生まれたところ
川の果てで俺の呼ばれる番は
いつ回ってくるのか
いつもお前たちは俺のすぐそばにいるけれど
俺はいつも独りだよ

せめて同じ景色を
眺められたらいいのにと
願ってもお前たちの眼は
俺の腹の底の汚泥のように濁っている
春のあかしは風にのる腐敗臭
魂を解き放たれたお前たちよ
川辺で咲かせろよ死肉にむらがる蟲の花

炭素の海で巡り巡るお前たちに
俺は混ざれるかな
たぶん花は咲かせられないけれど
光合成に抱きとめてもらえるのかな
こんにちはもさようならも言えなくなって
俺はようやっとほっとできそうな気がするよ

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