バフティヤル・フドイナザーロフコミュの「タンカー・アタック（タンカー“ＴＡＮＧＯ”）」見ました

既に９月３日からレンタルは始まっていて、１０月１０日にセル開始で、
アマゾンに予約していたＤＶＤが土曜にやっと届き、昨日鑑賞しました。

待ちに待った・・・という気持ちではやる思いを抑えつつ見たのですが・・・
出だしは某セガール「沈黙の要塞」も真っ青と言うばかりの海洋アクション。
いったいなんですかねこれは・・・といぶかりながら見ていたら、途中から
一転してフドイナザーロフ節全開！もう、嬉しくなっちゃいました（＾＾）

主人公とヒロインの恋も、例によって適当でアバウトでしかも切なく美しく、
自然情景の色彩感豊かな切り取り方も、タジキスタン人情の懐深い描き方も
いつものフドイナザーロフのまま。約１２０分、あの独特な監督の世界に
浸って、久しぶりに幸せな気分になりました♡ああでも、日本公開はほぼ無理でしょう・・・

ですが・・・！
このパッケージ画像をご覧になってもお分かりのように、また映画の予告編や
パッケージのキャプションにも「海上油田に巨大タンカーを激突させよ!!」と
あるように、映画の売り方は完全に「海洋アクション」。まあ、全くそういった
側面が無い訳ではなく、アクション場面はそこそこそれなりにアクティブなんですが、
やっぱり主題は「乗り物と恋」（爆）。それに現代ロシアに渦巻く貧富の拡大や
地方格差、民族問題、その中での様々な人間模様をアイロニー深く描く・・・と
いう事が主眼になっています。だから某セガールアクションを期待してレンタル
したり、ＤＶＤ買った人でフドイナザーロフ知らない人は目茶苦茶怒るか、
ガッカリするんだろうなあ・・・と思いました（事実、ヤフーの映画レビューは
そんな投降が１件だけあった＾＾；）

映画の系統としては前作「スーツ」に近い、荒涼とした虚無感が感じられます。
「コシュバ・コシュ」や「ルナ・パパ」の様なファンタジイ色を期待されると
若干肩透かしを喰らいますので・・・念のため。でも、ファンなら必見です！

最後に・・・「タンゴ」は主人公の所有するオンボロタンカーの名前です。
これは映画の一番最後に重要な意味を持ってきますのでお見逃しなく！！

コメント(2)

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[1] mixiユーザー 10月19日 15:20

僕もセブン＆アイで注文してDVD買いましたっ！
今見終わったところなんですが、僕は久々のフドイナザーロフに満喫
とはいきませんでした。。

いや別にCG使わない海洋アクションがチャチだとかそういうことでは
もちろんなくて、いつも通り男はみんなやんちゃでガンコだし
女は強くてめちゃ色っぽいし、タンカーも潜水艦も水陸両用戦車も自転車も
（自転車でのあのなまめかしいラブシーンったら！）すばらしかったんだけど
なんか物足りないような・・・と思ったら、写真のシーンがない！なんで！？
スチール見るだけでもこのシーンすごくいいのに・・・・

調べてみたら、前トピでも紹介されていたロシアのサイトによれば
110分のはずの映画が、購入したDVDでは98分。12分はどこへ行った！
『タンカー・タンゴ』のネット動画も見返したらDVDにはないシーンがいくつか。
ヒロインと酒場の女主人との交流やらなんやらバッサリ切られてるし
アクションものとして売るために「余分なシーン」は勝手にカットされちゃったのかなあ。。

あるびん・いむさんがおっしゃる通り、この映画は海洋アクションものに
くくられるものではないし、油田爆破の陰謀とかもフドイナザーロフにかかれば
やんちゃな男どもの悪だくみにすぎないんだし、せっかく男と女のたくましい生き様を
対等に描いてるのになぜ女性部分を切るのだ！
そうか、この映画は「タンカー・タンゴ」じゃなくて「タンカー・アタック」なわけか・・・　大事なのはタンカーよりもタンゴの部分なんだろうに！

と、文句ぶーぶーだったりもしますが、それでもやっぱり久々の
フドイナザーロフ・ワールドはやっぱり素敵でした。
ほんと主人公の男女はもちろんのこと、悪役からちょい役までみんなみんな
どうしてこんなに魅力的な人たちしか出てこないんだろうw

僕は『スーツ』を見ていないからなのかもしれませんが、この映画は
『コシュ・バ・コシュ』と『ルナパパ』が合わさったような感じがしました。
虚無、というよりは荒涼とした土地に生きる生命力、みたいなものでしょうか。
それにしても、『スーツ』を見逃したのは本当に悔やまれます・・・

しかし、フドイナザーロフ映画のヒロインは、ほんとにどれも素敵すぎですね。
（ちなみにカットされた写真のシーンは、たぶん本編40分前後部分じゃないかと推察）

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