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被害者と司法を考える会コミュのいわゆる公訴時効法の成立を受けて

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いわゆる公訴時効法の成立を受けて


被害者と司法を考える会 代表 片山徒有

2010/04/27

本日、いわゆる公訴時効法が可決成立しました。
私どもは、これまでさまざまな機会を捉えて、いろいろ問題を指摘してきました。
その要点は次の通りでありいずれも多様な犯罪被害者およびその家族・遺族の意見やありようを踏まえて、
あるべき方向を真摯に追求していただきたいという気持ちからでたものです。

(1)この法案が規定していることや目指している方向は、
本当に犯罪被害者やその家族・遺族全体にとって
プラスとなるものかどうか。
むしろ、犯罪被害者やその家族・遺族にとって孤立を深め、
悲嘆をもたらすものではないか

(2)一部のいわゆる「重大凶悪犯罪」について公訴時効が廃止されたことが、
他の対象事件の犯罪被害者やその家族・遺族に対して、
悪影響がないのか

(3)犯罪捜査のあり方や犯罪被害者に対する支援について、
市民にどのような影響が生じるか、
また公訴時効の廃止・延長によって
捜査費用の変化は
どのようになるのか

(4)公訴時効が廃止・延期されたことによって、
かなり古い刑事事件が起訴されて、裁判に関与する裁判員にとって、
評価が難しい証拠が提出され、
あるいは被告人に有利な証拠が散逸してしまっていることによって、
裁判がわかりにくくなるおそれはないのか

(5)まだ公訴時効が完成していない犯罪事件に対しても
新しい法律を遡って適用すること(遡及適用)に大きな問題点がないのか

参・衆両院の各法務委員会で意見を述べる機会をつくっていただきましたが、
充分な議論と明確な答えが聞けないまま、
法律が成立したことは、誠に残念でなりません。

この法律の狙いが公訴時の廃止・延長を活用して
一部「重大凶悪事件」に限って、あくまでも刑事裁判に持ち込み、
いわゆる「逃げ得」を許さないという点にあると
善意に解釈しても、それによって事件終局という
本当の意味での決着がもたらされるわけでは
決してないと思います。
むしろ政府が果たすべき責任は、犯罪被害者を含めて、
事件に関わった全ての人びとと社会全体が、
犯罪によって傷つけられた状態から回復し、
一人ひとりが尊重されて自尊意識を高め、本当に暮らしやすい社会を創るという
プロセスを実現する方向で、実現可能な方策を
具体的に提案することにあると思います。

 その第一歩として、私どもは、長期捜査事件について、
たとえば10年という区切りをつけて、それまで行ってきた捜査活動を点検・評価して
いただき、捜査手法や捜査に要した費用や問題点などについて、
可能な範囲内で、情報を公開し、少なくとも関係者とりわけ
犯罪被害者やその家族・遺族の希望する者に対して、
情報を開示するという制度(中間総括制度)を提案しました。
私どもは今後とも、この制度を初めとして、
新しい被害者支援策を政府に求めていきたいと考えております。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

最終更新:2010年4月27日15時20分(事務局)

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