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シュタイナー的生活を楽しむコミュの思考はどこから?

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第26週
ミカエルの情景
9/22〜9/28
大自然よ、母なる生命よ。
私の意志の力があなたを支えます。
この意志の灼熱は
私の霊のいとなみに光をなげかけ
自分で自分が支えられるような
強い自己感情を育てます。
(Rudolf Steiner 高橋 巌訳)
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昨夜は、中秋の名月であった。

とても美しい満月であった。

月と虫の声との調和が言葉では言い表せない

感動を覚えた。

次に中秋の名月で満月が見られるのは

東京オリンピックの次の年2021年になるそうだ。

さて、『治療教育講義』の背表紙に

「本書は医療と教育の現場に向けて語られた

唯一の治療教育本質論であると共に、

シュタイナー思想の極北でもある」とあるが

今そのことを実感しながら読み進めている。

今回の内容もまさに人智学の

極北といえる内容であると思う。

シュタイナーは、思考について

わかりやすく以下のように解説している。

「愛する皆さん、それではいったい、

育ちつつある子どもの思考と意志とは

互いにどういう関係にあるのでしょうか。

すでに昨日、このことを症候として考察いたしました。

そして表面的な魂のいとなみとして現われる思考の根底には、

統合的な活動が存在し、

それが頭脳組織を形成していること、

そして意志の根底には分析的な、区別する働きがあり、

それが個々の諸器官、

特に代謝=肢体系を形成していることを見てきました。

そこでこれから思考の根底にあって

頭脳を形成した統合活動に眼を向けてみましょう。

しかしそのためにはまず、

思考内容とは何かをはっきりさせておかなければなりません。

なぜなら思考内容は少しずつではあっても、

絶えず子どもの身体組織の中に外から入り込んでくるものだからです。

大人の周りにも思考内容が、

多かれ少なかれ断片としていつも存在しています。

ある人の周りにはより多くの、

別の人の周りにはより少ない思考内容が存在しています。

それではそのような思考内容とはいったい何なのでしょうか。」(p33〜34)

今日の見方では、

思考内容を進化の過程で次第に人間の内部に生じてきた何かだ、

と考えている。

そして役に立つ思考内容を持つことができた人は、

その思考内容を自分が作り出したのだと思っている。

はたしてそうなのであろうか?

シュタイナーは、ミルク壺を例にして次のように語っている。

「けれども人智学的な観点から人間を見れば、

人間の中には、
そこから思考内容が生じてくるようなものを

何ひとつ発見できないのです。

思考内容の成立を人間の中に見ようとする試みは、

霊学的には、ちょうど誰かが毎朝どこからか壺一杯のミルクを手に入れ、

そしてある日、

どのようにしてそのミルク壺が

毎朝ミルクを自分の中から作り出すのか、

と考えるのにも等しいのです。

私たちはミルク壺の素材の中に

ミルクを生み出すようなものを決して見つけ出せはしません。

ところが誰か、手伝いの女、

というよりはむしろ教員だったことがあるような近代的な主婦が、

そんなことはほとんどありえないとしても、

どうしたことかミルクが外から

ミルク壺に入ったことに気づかなかったのです。

私たちは壺の陶土からどのようにミルクがしみ出てくるのかを

真剣になって考えるその主婦を愚かだと思い、

そんなことは不合理だ、と思うでしょう。

けれども現代科学は思考内容に関し て、

これと同じような考え方をしているのです。

つまり同じように疑いようもなく愚かな考え方をして、

それが身体の中からしみ出てくる、

と思っているのです。」(p34)

唯物論では、

「肝臓が胆汁を、唾液腺が唾液を分泌するように、

脳が思考内容を分泌する」と考えている。

このように考えている人には、

シュタイナーが語る上記の内容は、

理解できないであろう。

唯物論では、単なる観察だけを通して、

地上の他の事物と同じように、

思考をも見出そうとしているのだ。

これらの唯物論の考え方に対してシュタイナーは、

宇宙エーテルこそ思考内容の本当の担い手であると以下のように語っている。

「霊学がすでに二十年以上も前から明らかにしてきた

認識手段を使って吟味するなら、

私たちは身体のどこにも、

思考内容を生み出すようなものを見出すことはできません。

明らかにそのようなものはどこにもないのです。

ミルクが外からミルク壺の中に

注ぎ込まれなければならないように、

思考内容も人間の中に外から入ってこなければならないのです。」(p34〜35)

と語っている。

ここが一番重要な視点なのだ。

それでは、思考内容はどこから生じたのか?

「それでは誕生から死にいたる

この世のどこからそれは入ってきたのでしょうか。

それはどこに存在していたのでしょうか。

ミルクの由来が研究できるように、

思考内容の由来も研究できなければなりません。

思考内容はもともとどこに存在していたのでしょうか。

私たちは物質界の中にいます。

しかしエーテル界の中にもいるのです。

地上に受肉する以前に、

私たちのエーテル体は

このエーテル界から取ってこられました。

人間のエーテル体は、

どんなところにも遍在している

宇宙エーテルから取ってこられたのです。

愛する皆さん、

この宇宙エーテルこそ思考内容の本当の担い手なのです。

すべての人が共有しているこの宇宙エーテルこそが、

思考内容の担い手であり、

そこにこそ思考内容は存在しているのです。

私が人智学講演の中でいつも語っている

あの『生きた、つまりエーテル的な思考内容』は、

宇宙エーテルの中に存在しているのです。

そして地上に生まれてくる以前の人間は、

そのような思考内容に関与していたのです。

そもそも思考内容は、

その生きた状態においては、

この宇宙エーテルの中にあるのです。

誕生から死にいたるまでの私たちは、

直接この宇宙エーテルの中から思考を引き出すことができません。

人間の持っている生きた思考内容はすべて、

人間が霊界領域から去って地上に降り、

自分のエーテル体を形成するときに受け取るのです。

人体を形成し組織するすべての働きには、

生きた思考内容が存在しているのです。」(p35〜36)

このように、思考内容は

私たちがこの地上に誕生するときに

宇宙エーテルから受けとったものなのである。

私たちには、日々魂のいとなみ、

つまり思考、感情、意志がある。

そしてその背後には本当の魂のいとなみがあるのだ。

この本当の魂のいとなみの

一部分は思考内容として存在しているのである。

「遍在する宇宙エーテルから取り出してきたこの思考内容は、

私たちの脳を形成し、

さらには私たちの神経=感覚系を形成します。

この生きた思考は、

身体を育成するよりも消耗させる器官として頭脳を形成しています。

そしてそれは次のような仕方においてなのです。

周囲を眺めますと、

私たちの環境にはさまざまな物質の作用が目につきます。

自然界に働いているその過程は、

生きた思考活動によって少しずつ消耗させられています。

ですから脳においても物質成分が消耗させられ、

つまり物質過程にストップがかけられています。

脳の作業の始まりは、そのように物質過程にストップをかけ、

物質を絶えず排出することなのです。

そして排出された物質、

つまり外化され、

使われなくなった物質、

それが神経にほかなりません。

神経は生きた思考の働きに殺され続けることによって、

鏡のように映し出す能力を獲得したのです。」(p36~37)

このように神経とは、

宇宙エーテルの生きた思考の働きに

殺され続けることによって眼に見えない

エーテル体が物質化したものなのであろう。

そして、宇宙エーテルの中に生きて働く思考内容を映し出す能力を

獲得したのである。

「つまり周囲のエーテル界の

思考内容がそれによって意識の表面に映し出され、

それによって主観的な思考が、

つまり生まれてから死ぬまでのあいだ鏡像のような在り方

をしている表面的な思考が生じたのです。

私たちは、生きた思考の働きを内部に担っているので、

私たちの神経=感覚系を周囲の世界に対置し、

それによって諸印象を鏡像として生み出し、

それを私たちの意識の中に投げ入れることができるようになりました。

ですから表面的な魂のいとなみである思考や表象活動は、

宇宙エーテルの中に生きて働く思考内容を映し出しているのです。

皆さんがご自分を鏡に映して見るとき、

鏡に映ったその像が自分とはどこか違っている、

とお思いになるでしょう。

生きた思考内容もその鏡像と比べると、

どこか違っています。

皆さんの鏡の像がその前に立っている

生きた皆さん自身に比べて死んでいるように、

鏡像である思考も死んでいるのです。

歪んだ、非論理的な、

狂った思考内容は決して宇宙エーテルの中には存在しませんけれども、

通常の表面的な魂のいとなみの中の思考内容は、

宇宙エーテルの中の思考内容の鏡像にすぎませんので、

歪みが生じます。

狂った偏屈な思考内容が生じるのは、

鏡である頭脳構造の何かが正常な働きをしていないからです。

ですから私たちにとって大切なのは、

眼の前にある歪んだ思考内容から遡って、

真の生きた思考のいとなみが

作り上げた人間の頭脳や神経系本来の働きまでの道を辿ることなのです。

そうすることによって皆さんは、

意識から出発することが非常に大切だ、

ということを理解なさるでしょう。

本来の思考内容そのものには近づくことができませんが、

それは宇宙エーテルの中で絶対的な正しさをもって存在しているのです。」(p37~38)

このように歪んだ、非論理的な、

狂った思考内容は宇宙エーテルの中には存在しない。

しかし、通常の表面的な魂のいとなみの中の思考内容は、

宇宙エーテルの中の思考内容の鏡像にすぎないので、

歪みが生じる。

狂った偏屈な思考内容が生じるのは、

鏡である頭脳構造の何かが正常な働きをしていないからだという。

「治療教育者は自分たちに委ねられた子どもが

正しい仕方でこの宇宙エーテルとの結びつきを持つことができるよう、

あらゆる努力を払わねばなりません。

そしてこのことを可能にするために、

宇宙エーテルの中には真の生きた思考内容が働いている、

と心から確信していなければなりません。

このような宇宙宗教的な態度をとらないかぎり、

子どもに対する正しい態度は持てないでしょう。

この態度こそが大切なのです。

それではいったい、

なぜこの態度が大切なのでしょうか。

歪んだ思考内容を持った子どもの中で、

子どもにそうさせているものはいったい何なのでしょうか。

またそのような場合に教育者の側から

子どもにどのような働きかけができるのでしょうか。

すでに私の述べてきたところからもお分かりになると思いますが、

そのような子どもの場合、

エーテル体が正しい仕方で形成されていなかったのです。

霊界から離れて地上に降りてきたときには、

もちろん正しい思考内容だけが宇宙エーテルの中に存在していました。

けれどもこの思考内容を

エーテル体は正しく取り上げなければならなかったのです。

ここでもう一度ミルク壺の例に戻りますと、

ミルクそのものが何らかの意味で間違った形態をとっている、

と言うことはできません。

それはただ容れ物の形に従っているだけなのですから。

もし理屈に合った容れ物があれば、

その中にちゃんとミルクを入れておくことができます。

しかし偏屈な、文字通り偏屈な人がいて、

ミルク壺を次のような形に作り上げ、

その中にミルクを注いだとすれば、

ミルクは下に流れていくことができません。

けれどもミルクを容れたその容器の容積を計算するのに、

下の部分の容積までも計算に加えたとしたらどうなるでしょうか。

これは極端な場合ですが、

私たちは身体のミルク壺をいろいろと不手際に作り上げているのです。

たとえば底が不安定だったために、

ミルクを一月間容れておくつもりだったのに、

二十七日目に倒れて、

ミルクが全部こぼれてしまったとします。

そのように、ミルクの存在は容器次第で変わるのです。

私たちのエーテル体の正しい在り方は、

人間が霊界からカルマに従ってこの地上にいたり、

そしてカルマに従ってエーテル体を受容するときの

その受容の仕方にかかっているのです。

そのことをよく意識しておかなければいけません。

さて、人間がこの異常なミルク壺と

かなり似ているような受容の仕方をもって、

この地上界に降りてくることがないとは言えません。

たとえばカルマの結果、

代謝= 肢体系が正常な仕方で形成されずにこの世に降りてくる場合、

代謝= 肢体組織はエーテル体の働きを

十分に受け取ることができません。

したがってその人は、

先ほどのミルク壺のように、

頭部においてはエーテル体を十分に受容しましたが、

下半身や手足の部分では不十分な仕方でしかそれを受容できずにいるのです。

ですから下半身には形成する

思考内容が欠けているのです。

魂的に劣った多くの子どもたちの場合、

このようにして不完全な育ち方をした

エーテル体のことをまずはっきりと意識しておかなければなりません。」(p38~39)

宇宙エーテルの中には真の生きた思考内容が働いている。

では、歪んだ思考内容を持った子どもの中で、

子どもにそうさせているものはいったい何なのか。
そして、「何が成長する子どものエーテル体に健全な作用を及ぼすのか」。

ということが、次に問題となる。

これについては、次回まとめてみたい。
つづく

コメント(2)

あめじすとさん
コメントありがとうございます。
昨夜も美しい名月でした。
題名からして、興味深そうな本ですね。
大人はたいてい、「子供に何かを教えたい」と考えてしまいますが、
逆に子供から学べることがたくさんあるような気がしています。
生きた思考である
宇宙エーテルを映し出している
子供から
大人は何を学ぶことができるのか?
と『治療教育講義』を読みながら考えているこの頃です。
ありがとうございました。

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