ゴスペルハウスコミュの「ものわかりの悪い・・・」

ゴスペルハウス礼拝メッセージ　2010.01.23
『ものわかりの悪い・・・』ガラテヤ 3:1-5

1 ああ愚かなガラテヤ人。十字架につけられたイエス・キリストが、あなたがたの目の前に、あんなにはっきり示されたのに、だれがあなたがたを迷わせたのですか。
2 ただこれだけをあなたがたから聞いておきたい。あなたがたが御霊を受けたのは、律法を行なったからですか。それとも信仰をもって聞いたからですか。
3 あなたがたはどこまで道理がわからないのですか。御霊で始まったあなたがたが、いま肉によって完成されるというのですか。
4 あなたがたがあれほどのことを経験したのは、むだだったのでしょうか。万が一にもそんなことはないでしょうが。
5 とすれば、あなたがたに御霊を与え、あなたがたの間で奇蹟を行なわれた方は、あなたがたが律法を行なったから、そうなさったのですか。それともあなたがたが信仰をもって聞いたからですか。

ガラテヤ人への手紙は、パウロがガラテヤの教会にあてて書いた手紙です。
パウロが伝道してできた教会が、信仰の危機に陥っているために、直接行くことのできないパウロが書き送った手紙なのです。
その危機とは、にせ教師によって引き起こされたものでした。
彼らにせ教師の主張したことは、端的には「割礼の重視」と「エルサレム教会の権威の重視」であるといえます。
割礼もエルサレム教会も何も悪いものではありません。
神様が私たちに与えてくださった良いものと言っていいでしょう。
しかしパウロは、これらを悪いもののように書いています。

パウロは、救いは１００％イエスさまの十字架のあがないによるものと主張してきました。
それは、全くの事実の主張です。
イエスさまの死に至るまでの徹底的な神様への従順、徹底的なわたしたちへの愛が、それだけが救いの条件なのです。
私たち人間は、ただその恵みの約束を受けるだけなのです。
１００％の愛と恵みの産物なのです。

それを、９９．９％のイエスさまの愛と０．１％の応答の表れの割礼とか、９９．９９％の神様の恵みと０．０１％のエルサレム教会への従順などとされるのは、パウロにとっては耐え難いことなのです。
１００％が１００％でなくなることは、真理の冒涜なのです。
いかに割礼やエルサレム教会が良いものであっても、それを１００％の神様の愛の冒涜のために利用するならば、それは悪いものなのです。
創世記第３章で人間を罪に落した時と同じ、サタンの巧妙なやり方です。

そんなガラテヤの信徒に対して、「ああ愚かなガラテヤ人。」(１節)とパウロは嘆いています。
口語訳聖書や新共同訳では「ものわかりの悪い」と訳されています。
にせ教師にだまされて１００％を欠き、救いの喜びも、御霊の満たしも、真理の自由も失ってしまったのです。
しかし、この手紙が破られず焼かれずに残っていたということは、ガラテヤの教会が１００％の愛に立ち返ることができたという証拠です。
しかしその過程で、傷つき、悲しい思いをして教会を去った人もたくさんいたことでしょう。

ああ、２０００年前の、悲しい出来事です。
と、他人事のように考えてはいけません。
今でも、私たちは「ものわかりの悪い者たち」になる可能性を大いに持っているのです。

現代のキリスト教会で、割礼を推奨するところは皆無でしょう。
しかし、洗礼がそれにとってかわっています。
洗礼はすばらしいものです。
神様が与えてくださった、素晴らしいプレゼントです。
しかし、洗礼は救いの条件ではありません。
「あの人はイエスさまの十字架を信じたけど、まだ洗礼受けてないから、救われる前なんだ。」とか「決心が足りないんだ。」なんてことはないのです。
すばらしいもののはずの洗礼が、神様の愛の１００％を欠くように使われたり、裁くために使われるなら、それは悪いものなのです。

また、牧師や信徒が、１００％イエスさまの愛を見つめず、１％いえ０．００１％でも教団や教会指導者に目を奪われているなら、それは悪いものです。
２０００年前のエルサレム教会の偏重と同じです。

あなたがもし御霊の喜び・真理の自由を手に入れたいのなら、１００％のイエスさまの愛を認めることです。
教団も教会も牧師も信徒指導者も、洗礼も祈りも献金も、学びも奉仕も、あなたとイエスさまの間の１００％の愛に割り込ませないでください。
何も足さなくていいのです。
イエスさまから注がれる愛を、存分に受けましょう。
１００％にしっかりとどまりましょう。

そうしたらあなたは、良いものを良いものとして受け取ることができます。
教会や牧師を愛せます。
洗礼や祈りや献金が、喜びとともにできます。
学びや奉仕も、ハレルヤです。
すべては、１００％の愛にとどまってからのことなのです。

あなたは、「ものわかりの悪い○○」でした。
私も、「ものわかりの悪い○○」でした。
しかし今、イエスさまの１００％の愛にとどまります。
そして、真理の自由を手に入れます。
愛と喜びと平安の中で、輝いて生きていけるのです。

今週の週報は、下のリンクから入手できます。
http://church.ne.jp/gospelhouse/wn/20100123