最後は「Don’t Dream It’s Over」の代わりに切ない名曲「Four Season In One Day」を会場全体で合唱して終了。素晴らしいショウだった。息の合ったという言葉以外浮かばない二人の歌声、美しいメロディの渦、カジュアルで温かい雰囲気・・・色んな意味でwebb(綿内+小池)の参考及び刺激になった。タイムリーであった。50歳前後でまだ「現在進行形」である。気合の入ったアルバムを作り、ずっとこれまで何年もやってきたように、またプロモーションの王道そのままに、コツコツと全米中、世界中をくまなくツアーバスで回っているのだ。
ツアーマネージャーやローディーらしき人物が出入りする度、一同から小さなため息が漏れる。熱心なファンへのせめてものプレゼントのつもりか、年配スタッフの一人がプロモーションCDを最前列に陣取る女性らに配り始めた。「I'm from Tokyo!」などと言えば「何?東京からわざわざ来たのなら君にあげようではないか」という運びにならないかと期待していたが、多民族国家のアメリカではあまり意味の無いことなのであった。のどから手が出るほど欲しかったが、押しのけてCDを奪い取る気合は・・・無い。まぁ、ライヴを観れただけで充分ではないか、と自分を慰めていると、同じ年配スタッフが今度はCDを大量に抱えて配り始めた。もうカッコつけてはいられない。目の前の中年女を張り倒して思いっきり手を伸ばし、CDを掴み取った。嬉しい。ものすご〜く嬉しい。