日記ロワイアルコミュのAXCX　前編

AXCX

１章「嫌われ者にゃワケがある」


最初は小さな物でした。



違和感がありましたが
放っておきました。

普通に生活を行い。
引っ越しの手伝いもし、日課のボクシングにも行きました。


その日の夜でした。
排便を行った後、激痛が走りました。

トイレットペーパー越しに
それを触りました。

肛門にイボがありました。
しかも肛門を塞ぐほどの大きさでした。
触ると痛いんです。

その夜はおケツを上に向け
うつぶせになって寝ました。
こうすると楽だったんです。
しかし、それと引き換えに
とても息がしにくかったです。


朝になると
昨日のそれが嘘のように小さくなっていました。
違和感はありましたが・・・
そして、
会社に行きました。


『会社での日課』

僕は朝がとても弱く
毎朝コーヒーを４、５杯飲むんです。
で
午前１０：００頃に排便を行います。
排便中に「今日も快便」メールを数人に送ります。
排便終了。

　激　痛

そして巨大化してました。
肛門は再び塞がれました。
それこそ肛門が呼吸器官だったら窒息死です。

トイレの中で考えました。
「排便の度にアレは大きくなる。
　（巨大化って戦隊ものの怪獣みたいだな。）
　ということは、排便は肛門に負担をかける。
　それは、血行の関係で血が溜まった物だ。
　血豆だ。
　あ！疣痔だ。
　間違いない。　
　しかし、疣痔にも色々ある。
　病院に行くしか無いのか？
　けど僕には羞恥心がある。
　激痛をとるか？羞恥心をとるか？イボをとるか？
　・・・・あれ？
　とりあえず職場の先輩に相談しよう。」


職場に戻り仲の良い先輩に相談しました。

僕「疣痔になったみたいなんですが・・」
先輩「そうなんだ。痔持ちは多いよ。程度は？」
僕「モスラです。奴は肛門を塞ぎました。」
先輩「・・・。痛い？」
僕「激痛。拷問されてないですが、何かはきそうになるくらい。
　　『わかった！しゃべるから！しゃべるから！やめてくれ！』
　　って。
　　うっかり先輩が浮気してるの白状しそうになりました。」
先輩「・・・。子供生む時の痛さ知ってる？」
僕「いえ」
先輩「鼻からメロンらしいよ」
僕「花からメロン？」
先輩「うん、違うから。
　　　鼻からメロンが出るくらい痛いらしいよ。」

やさしい先輩は僕の痛みを比較によって
和らげようとしてくれました。
『お前の苦労何てな、アフガニスタンの人に比べたら』
みたいな。
そして、
「病院で観てもらったら？」

そりゃそうですよ。けどね。

僕「そうですけど、やっぱり恥ずかしいですよ」
先輩「子供ってどこから生まれるか知ってる？」
僕「・・マンコ」
先輩「正解。男で言ったらチンコだな。
　　妊娠中とか出産でマンコ丸診せだぞ。
　　お前、チンコと肛門どっちとる？」
僕「どっちもイヤです。」
先輩「甘えるな！！！
　　女の人は激痛も羞恥心も乗り越えて子孫を
　　未来を生み出しているんだ！！
　　それが何だ、お前は？人間として恥ずかしくないのか！！」

なんか恥ずかしいの意味合いが違ってきてるし
僕も混乱して、
「すみませんでした。病院で診てもらいます。」

先輩もすっかりいい気になって、
「よし、それでいい。
　あ、ちなみに日本人の３人に１人は痔持ちらしいぞ。
　隣の係の◯◯さんや。あの◯◯さんもだし。
　それに・・・・」


先輩の説得もあって
病院にいく決心がつきました。
そして仕事後
肛門博士という異名を持つ地元で有名な病院に行きました。


２章「いい話じゃないですか」


車で肛門病院へ向かっている最中でした。

ふと思いだしたんです。
『ポラギノール』って単語を。
痔に効く薬でよくCMでやってるやつ。
やっぱりCMって宣伝効果あるんですね。

車は大型薬局店へ方向転換しました。

薬局に着いた時でした。
あの先輩から着信がありました。

先輩「どうだった？何痔だった？切るんか？」

携帯に出た瞬間に質問攻めでした。

僕「あ、あのう。ポラギノールって知ってます？」
先輩「痔にはポラギノールのポラギノールだろ？知ってるぞ」
僕「今それ買いに薬局来てます」
先輩「バカヤロー！！貴様！まだそんな考え持ってたのか！」
僕「だって」
先輩「だっても糞もあるか！
　　そんなので直るんだったら警察いらんわ！アホ！
　　いいか？絶対病院いけよ！」
僕「は　はい」

あーこの先輩に相談するんじゃなかった・・・
とか後悔しましたが
ふとまたある事を思いだしました。

『歯医者』

僕は以前職場で熱弁した事があるんです。
虫歯があって歯医者に通っていた事がありました。
「大変だなー」って皆同情してくれていました。
が
歯医者って風俗みたいな物じゃないですか？
正直当時歯医者行くの楽しかったんです。
だって
「アーンして」とか「お口くちゅくちゅして」
とか幼児言葉で話してくれるし
歯を覗き込むとき胸が当たるし
看護服だし、マスクしてるからかわいく見えるし
もう
チンコ半立ち状態なんです。
だから
「大変じゃないですよ。風俗なんですよ。
　しかも健康保険が効く風俗。
　３割負担だから、７割引きの風俗なんですよ！」
って熱弁したんです。
奥で課長がなるほどって顔してました。

それです。
今回もその思考で割り切ろうと考えました。
歯と肛門の違いは大きいですが、
こう自分に思い込ませるしかなかたったんです。


そして
再び肛門病院へ向かった。


３章「怨みはパワー、憎しみはやる気」


歯医者に通っていたとき
歯医者に行く前にある事をやってから行ってました。

まず歯磨き。
これは基本ですね。
次はオナニーをするんです。
何故って？？
ほら僕にとって歯医者は風俗、
だから、
オナニーしてなかったら
アレが中学生並みに敏感になってしまうんです。

『中学校の授業中』

先生「この問題わかる人？手をあげて！
　　　お、山田。わかったのか？」
山田「先生。これ手ではなくて
　　　チンコがチンコが無意識に立ってしまったんです。」
先生「あほか！廊下に立ってろ！バケツもチンコで持ってろ！」

山田も山田で
　　「マイ　ファーザー　ブラック　　ペニス　ボイン　」
って
習いたての英語で必死に
　　「僕のお父さんは黒人でナニがデカイです。」
って言い訳しようとしてるし。

しかし
両手にバケツ、チンコでバケツで廊下に立ってたその姿は、
本気で山田が黒人に見えました。


そう！


歯の治療してるのに
勃起してたら
もう山田君どころの話ではありません。
僕も立派な社会的地位を持っている人間です。
勃起してるのみつかったら海外移住しか方法はないんです。
だから
オナニーしてから歯医者に行き
何とか半立ちで誤魔化して
社会的地位を守っているんです。



あ
そうそう
今は肛門、痔の話。
車の中で向かう最中に考えます。

「まず肛門は診られるな。
　そして、指を肛門に入れられるぞ。多分。
　前にでっかいウンコした時に
　何故かチンコが勃起した事があったな。
　ってことは、肛門に指を入れられると
　勃起する可能性もなきにしもあらずだ。
　そういえば
　心理学者のフロイトが
　『肛門の快感（排便）が生まれて初めての性的快感』
　みたいなこと言ってたし、
　もしからしたら、フレディーマーキューリーみたいに
　そういう気（男色）が無意識にあるかもしれない。
　だとしたら、勃起の可能性は否定出来ない。
　診察中の勃起はまずい！！」


考えがまとまり家に寄りました。

家に帰り
まずウンコをしました。
診察中にウンコもらしたら海外移住でしょ。
そして
ウォシュレットで丁寧にキレイキレイします。
ケツ毛も剃ろうかと思いましたが
これはちょっとヤメときました。
そして
オナニー。
オカズは永遠のアイドル吉沢明歩。


『吉沢明歩』

もちろん
握手会にいきました。
その時のイベントはあるビデオ店のエロビコーナー
に来るんですが
日にちはわかってて時間は未定っていう
運がよかったら会えるよ、みたいなイベントでした。
しかも営業時間が朝１０：００から夜の２：００。
最初は店内のアダルトビデオ（１万本くらいか？）
を端から端までじっくりみて時間つぶしてましたが
意外と２、３時間で終わってしまいました。
どうしたものかと思ったら
僕と同じような奴が５、６人いました。
僕は勇気をふりしぼり、
「吉沢さん目当てですよね？」って聞きました。
何人かは純粋に借りるAVを選んでまして
「はぁ？」って感じでしたが、
同志を３人みつけ１時間交代制で見張るという
協力体制をつくり、
「起きろー！！！吉沢到着！！吉沢到着！！」
って車で仮眠してるのを起こされて眠気眼で
握手したのを覚えています。
寝起きだったんで軽く朝立ちみたいになってましたが、
今となっては吉沢に興奮したのかどうかはわかりません。

ええっと

あ
肛門の話でした。

準備万端。

今度こそ肛門病院へ向かいました。


４章「皆殺しの唄」


なんだかんだで
もう営業時間ギリギリに肛門病院に到着しました。

ここ人気の病院（消化器系）で１時間は
待たされるって聞いてたけど
ギリギリだったんですぐに診察室に通されました。

４、５０代の男性の先生だった。
しゃべり方から気さくな感じで好感が持てました。

助手の看護士は５０代の女性で
「もう肛門なんて石ころみたいよ」
見飽きたわって感じだったんで僕も気楽でした。
（本当は少し残念でしたが・・・）


◯試練１

先生「どうされました？」
僕「多分疣痔です。」
先生「じゃあ診るから、診察台へどうぞ」

横によく診察室にあるシングルベットみたいなのがあった。


で

ど　どうすればいいんだ？
僕は・・

仰向けになって両足を自分の手で持ち肛門を見せるのか？
それとも
うつ伏せになってお尻だけちょこっと突き出すスタイルか？
そもそも
ズボンはおろかパンツ（トランクス）はどこまで脱ぐんだ？
全部か？？

くそー
試されてる！
俺が変態か試されてる！
山田君だったらどうしてる？
くそー
山田ぁ！！降臨しろー！

看護士「あ、横になって下さい。
　　　　パンツおろしてお尻見えるように突き出してね」

なんだ、悩んで損した。


◯試練２

僕は診察ベットで横たわりお尻だけ突き出した。
陰部は出していないが
親切にもお尻だけが見えるようにタオルケットをかけてくれた。

僕の肛門診察が始まった。

ライトで照らされてた。

先生「あーこれ。すごいね。腫れが。固くなってるし。
　　　典型的な外痔核だね。
　　　ココ痛い？」

ってイボをつっつく。

僕「い　痛い　痛いです。」マジ痛い。
先生「ふーん。ここだっけ？」
僕「だから　そこが痛いです。」（ワザとか！！）
先生「じゃあ　指入れるよ」

きた。フレディーマーキュリーだ。
ついに肛門に指を入れた。

僕「くぅ」

ウンチが出そうになった！
っていうよりウンチが出てる！
出てる！
あ出てる。
お母さん僕ウンコもらしちゃったよ！
診察中に脱糞しちゃった！
山田ぁ！お前は廊下立ってりゃ良いけど
俺海外移住だよ！！
チクショー！
日本語がなるべく通じて治安のいい所で
物価が安い所がいいなと移住先まで考えながらも
無駄な抵抗と知りつつ
肛門を締め付ける
ウンコが出るのを阻止するんだ！！

先生「力ぬいて！指が抜けないよ！」
僕「だってウンコが　ウンコが！」
先生「便（ウンコ）出てないから力ぬいて！」
僕「嘘付け！だまされんぞ。さては、お前山田だな？」
先生「何いってるんだ！！
　　　とにかく、肛門の中に便（ウンコ）はないよ
　　　肛門にはそういう感覚があって
　　　ある神経を触ると便（ウンコ）が出ていると
　　　脳に信号を送り、排便しているように思えるだよ！
　　　だから、ちからぬいて！！」


なるほど
確かに出ている感覚はあるが臭くはない。
ブリブリーっていう擬音もない。
助かった。



◯試練３

先生「今日は痛み止めの注射打つから。
　　　薬出しとくから。それで直るよ。
　　　風呂に入って血行をよくするのが大切だよ。」

と肛門に注射を打つ準備をはじめた。

先生「肛門の外側つまり外痔核が出来る所は
　　　知覚神経っていって痛みを伴うんだけど、
　　　肛門の内側つまり内痔核が出来る所は
　　　自律神経で痛みを伴わないんだ。
　　　で痛み止めは内側に打ちます。
　　　なぜかソコに打つと外痔核の痛みが治まるんですよ。」


肛門に内視鏡を入れた。
チンコをケツに入れられたような屈辱だった。
そして内視鏡を診ながら注射を打つ
何箇所か打たれたが、本当に痛みは無かった。


◯試練終了

カルテみたいなので説明してもらった。
先生「団子三兄弟・・いやキングギドラだね。」
僕「はぁ？」
先生「３つのイボがあってそれが大きくなって
　　　合体して巨大化してるんだよ。」
僕「肛門封鎖ですね」（ちょっと専門用語っぽく言ってみた。）
先生「・・・まぁ。薬で血行をよくして腫れが引くでしょう
　　　１週間後に来て下さい。」
僕「はい、ありがとうございます。」
先生「あ。これ読んで勉強しといて」

と『ドクターG 痔疾患の基礎講座』という痔の冊子をくれた。



なんだ
手術とかあるとおもった
はぁ助かった



しかし
本当の地獄ならぬ痔極がこれから起こるとになるとは
まったく思いもしなかったのだ。


５章「HCトップ40」


痛み止めが効いたのか
痛みは殆ど感じなくなっていたが
相変わらず
イボはモスラだった。

家に帰り
ベットに横たわり、
肛門先生からもらったあの冊子を読んだ。


『ドクターG 痔疾患の基礎講座』

最初のページにはこんな事が書いてあった。

痔に悩んだ有名人ってので
・松尾芭蕉はキレ痔の痛みで苦しみ旅を断念した。
・ナポレオンは痔核の痛みに襲われ、戦いに敗れ、島流し。
なんて具合に
あの有名人も痔なんだよって。

そして、
さらにドクターGが言うには
「なんと！約４人に３人は痔主です。」
そう７５％が痔なんです！
会社の先輩は３人に１人って言って僕を励ましてましたが、
その上を遥かにいっています。
平家じゃなければ人間じゃない！
痔じゃなければ人間じゃない！！！
って具合です！

さらに僕は思ったんですが
痔ってほら恥ずかしい病気じゃないですか？
だからこの調査でも
痔じゃないっていう２５％の何人かは嘘ついてるんじゃない？
って疑いました。

その結果
僕の考えですが
本当は痔主って７５％どころか８５％じゃないかと思うんです。

確信しました。

痔は恥ずかしい病気じゃない。
むしろ誇るべき病気だ！
痔じゃなければ人間ではない！！

もう一回

「痔じゃなければ人間ではない！！」



次のページを開きました。

ドクターG
「さあ痔は恥ずかしくないってわかりましたね。
　恥ずかしさから、
　自己流でこっそり治そうとしたりしてるのが実情です。
　さあ、これから痔について正しい知識を持ち、
　早期発見、早期治療で、
　おしりの悩みにサヨナラしましょう！」


この時、瞬間に気付きました。

ドクターGはやたら
「痔は恥ずかしい病気じゃないです！！」
って言っているんです。
死んでる有名人をこいつ痔だったんだって晒しまくって
さらに
７５％ってのも、どこの調査機関か詳しく書いてないし。

もう痔は恥ずかしいって言うのは、
ほめ殺しって言うかそいう事にしか思えなくなりました。


恥ずかしくないって説得しまくってること自体が
『痔は恥ずかしい病気』
っていっているんです。


ドクターGにうまい具合に丸め込まれるところでした。
プロパガンダですよ。

まあ
僕はもう治るんだからどうでもいいが。

ひととおり冊子を読み
痔の知識を身につけました。


肛門の血行をよくする薬を塗り
いつもより早く寝床に着きました。


念のため
肛門を上に向け
うつぶせスタイルです。
やっぱり息がしにくいし
首もイタイですが
まあこれも治療のため数日の我慢だ。

今日はどんな夢が見れるかな。
吉沢明歩が出てこないかな？
山田生きてるかな？
とか思いながらいつの間にか眠りにつきました。



後編へ続く

※レスが１５未満だと削除されるみたいです。
　続きが読みたいという奇特な方は適当にレス付けて下さい。