おんなといふもの　コミュの『快楽追求型♂のできちゃった婚のﾂｹ』　　渡辺　淳子

快楽追求型♂のできちゃった婚のﾂｹ
渡辺　淳子

イマドキの結婚スタイルとしてすっかり定着した“できちゃった婚。”
この世にも恐ろしい安易な決断のもと、一生を添い遂げる約束を
法的に交わしてしまった悲劇のカップルが一体日本にどれだけいるのでしょうか。

もちろん、できちゃったスタイルでご結婚された方々の中には、
もともと“出来たら結婚しましょう”
というスタンスでお付き合いされていたカップルもいます。　
こういった方々は、お子様ができる事によって更に絆を深める場合が多いようですね。
素晴らしいことです。子孫繁栄です。

この度私がとりあげたいのは、
出来る予定なんてなかったのに快楽を追求した結果、お子様が出来てしまい、
法的に家族となる手続きを取らざるを得なかった快楽主義の方々です。
こういったケースでは、大抵の♂に
快楽ばかりを求めつづける人生に終止符が打たれます。　
いや、快楽の追求に終止符が打たれる事は一生ありませんが、
“自由きままな”快楽追求ライフを失います。

いや、実は、つい最近の話なんですが、
自由な快楽追求ライフを失ってもう7~8年経とうかという♂（恋愛中）
と久しぶりに会いまして。　この♂が愚痴るわけです。

“はぁ～あ～。離婚してーよ。子供にはわりーけど、
ほんとに離婚してー。ｵﾚ二度と結婚なんてしねーから。”

でもそんな簡単にできるもんじゃないんですね。ﾘｺﾝ。　
以前書いた事がありますが、
結婚は、基本財産を分与することを目的とした契約です。　
ですから、離婚するには慰謝料というものを支払う義務があります。　
が、世の中、要求された慰謝料を支払い、
更に離婚後の自分の快適な快楽ライフを続ける事が出来るような
お金持ちはそうそういないようですね。

ｼﾞﾚﾝﾏです。ｼﾞﾚﾝﾏ。　
家に帰れば機嫌の悪い妻に文句ばっかり言われます。　
結婚後も快楽を追及することを止めることが出来ない夫と、
結局は子供の面倒をほとんど一人で見なければいけないストレスいっぱいの妻。　
夫の怪しげな行動の数々に、自分の全くもってパッとしない生活を比べ、怒ります。　
怒る妻に逆ｷﾞﾚる夫。　怒りのメビウスの輪の完成です。　

私が彼に言うことが出来たのはただ一つ。

『ｱﾝﾀもさ、気持ちいいからってゴムつけないからこういうｺﾄになんのよ。　
自分の快楽を追求しすぎたがばっかりに自分で自分の首締めてるだけだよね。』

『はぁ～あ～。　まちがいねえよ．．．。　ｵﾚ精子が出なくなる手術がしてえよ。』

うなだれる彼の背中には、後悔先に立たずと書いてありました。

そう。　気持ちいいことが人生の中心となっている♂のみなさん。
精子が出なくなる手術なんてあるのかどうか知りませんが、
そんな手術するお金があるなら離婚できます。　

ｾｯｸｽするときはゴム装着です。　
もしくは離婚後の相手を保障できる甲斐性もってください。