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ранобэ 電撃組「ラノベ」コミュのフシギな物語

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【手術】

会計をすませ、いつもの薬を出してもらった。
「本日のお薬は前回と同じものになっています。今度は手術をいたしますので、お大事に」
「はい…、で、先生。手術はどれくらいかかりますか?」
先生の目は空を舞って考えをこらしていた。

「あの…」
「すみません。ちょっと考えごとをしていたもので。予定ですと1時間あまりですが……」
と、口を濁してしまった。
「ねぃねぃ、スズツて怖いの?」
大人しく椅子に座ってまっているようにいっておいたはずですが、私の姿がみえたらしくおぼつかない足取りで近くまで寄ってきていたようです。
「アリより怖いけどがんばるから!」
この子は砂遊びをしていた所、アリと一緒に遊んでいたら、かまれたとのことですが、いささか遊ぶの区別がつかない年なのでアリが威嚇して噛んだ。このようなところでしょうか?それからアリが大の苦手になったようです。
「アリよりも!?だいしょぶ?」
目を大きく開いて非常にびっくりしたかわいい顔だったので、写真を持ってきていなかったことにガックリと肩を落とした。

「ちょっと我慢するだけだから平気ですよ」
先生も優しそうな顔をしていたのでこの子はにっこり笑った。



手術まであと1週間…な術まであと1週間…なにしようかな。
矢印(右)友達の家で寝泊まりする
矢印(右)いつも通り自分の家で
矢印(右)人生を振り返る



こうして、手術の日を迎えた。
「麻酔をかけるので少し『ちくっ』としますよ。傷は若いから治りが早いですし、心配はいりませんよ」
和ませるために言っているのだろうが、もう上の空になりかけていた。
「また、シュズツを受けないといへないのに、ここでつるいみぃはありますか」
「よくなるためには手術をしないといけないのですよ」
「でも、シジツは機械を人に向けるものでつから、こわいでつよ」
「時間がたつと麻酔の効果がきれて、じかに痛みますよ。早くしましょう」
「ぞうやって何人もやづてきたのふぇすのね」
「これがお仕事ですから仕方ありませんよ」
首をすくめながら…答えた。
「じゃ、早くやってください」
「やれやれ…私は初めからその気だったのですが…」


私は窓辺から見える行き交うものすべてを凝視していた。
その間にも、ぎゅるる…と機械が口の中を削っていく。

コメント(3)

【1日間】

「おはよう」
僕が振り向いた瞬間指先が頬に当たる。むっとした表情になり、皮肉をこめて「おはようございます、委員長」といってやった。
眼鏡でおまけに頭まで良いときた。まさに秀才の見本そのものだと感心するほどよく出来た子だったりもする。けれども、彼女は「別に好きで勉強しているんじゃないよ…」と下を向きながらの呟きが聴こえた。
詳しくは知らないが、家族の事情ってやつがからんでいるらしい。そのことを本人は気にしているらしい。
「まあ…そのなんだ。そのうち、いいことあるさ」
空を見上げながら僕は戸惑いを隠せなかった。と、このままでは遅刻してしまう急がなければ、
「走るぞ!」

「「はあはあ…」」
肩で息をしながら机の上でへばっている2人がいた。いや、正確には他にも数名いたのだが、この際気にしないことにしよう。

「なんだ。みんな、大丈夫か!?」
とドアを開け動揺するような格好でカバンを落とした遅刻常習犯が入ってきた。みんなから笑いやらブーイングを受け、「とっととお縄につけ。さもなくば、斬る!」
「やれるもんなら、やってみやがれってんだ」片足でとび、顔を回しながら歌舞伎役者のような口調で語った。「いいぞ」と煽るような声や、「やめなよ」と反対する声など反応は様々である。

「いやー若いっていいですね」とポンポン手をうつ音がきこえ、みんなが一斉にそちらを向くと先生がひとつの席に座りこんでいた。当のその席の主はというと先生に教科書やら、指差し棒を渡され教卓で困り果てていた。

「先生、授業はいいんですか」
1人の生徒がたずねると
「授業より、こっちのほうが面白そうだからいいと思う」
即答でした…。
「でも…」
「んー、ではこうしよう。そこの2人で先生やっちゃって。私は1生徒として授業に参加するから」頷きながら、我ながらいい考えだと美称していたが、「給料分くらい真面目に働いてください!」といわれてしまう。


授業が終わり、教室を出ようとしたところ生徒から手紙を渡された。そして、走っていった生徒の後ろ姿をみた。
「はて、あんな子いたかな…」
頭をフル回転させたが心当たりがなかった。

手紙の中には、
『10ーVO
水城、広瀬
2人にこれを届けろ』とあった。
「直接わたせばいいのに」とぼやきながらめんどくさそうに2人に渡した。しかし、誰だったのだろう。あの子のことは本当に記憶になかった。
【夜がみえない】

みんなは朝が来たら、昼が来て、夜が来るよね。
でも、私の場合は朝が来て、昼が来ると次の日になっていて、朝を迎える。別に寝ているわけではないけども、昼になると必ず、電話がかかってくる。そこで記憶が途切れ、気がついたらベッドの上で朝を迎えている。友人にそのことを話し、検証のために付き合ってもらうが、夜も普通に活動しているらしい。

別に2重人格のように性格がかわるわけでもない。ただ、夜の自分も「朝と昼を見たことがないからみてみたい」と話していたそうだ。友人は私の悪ふざけだと思い帰ってしまったらしい。



いつの頃からあの子はいなくなったのだろう?
いつの頃からあの子は現れたのであろう?


あの子がいなくなってから、この症状が起き始めた。
たぶん、記憶が2つに別れてしまったのだと思う。だから、共有していないが私は他の誰かになっているわけではないようだ。
ただ…『夜の記憶』を保てないことに嫉妬した。きっと、夜の私も『朝と昼の記憶』が欲しいに違いない。
どうして、別れてしまったのであろうか?

私はビデオを設置して、『夜の私』をみた。普段の私と何一つ変わらない。
そこで『夜の私』と交換日記をすることを思いつき、机の上においた。
『夜の私』も日記に気がついたようで、返事が書いてあった。朝や昼の様子について聞いているようなので、私はありのままのことを書いた。そして、逆のことを書いてみると、『夜の私』は夜の星や夜景の綺麗な場所などを書き込んでくれた。
思わず行ってみたくなり夜景の綺麗な場所を昼で混んでいるわけでもないというのに急いだ。光がないとわからないが、とても素敵な夢をみせて貰った。

私はそれが羨ましいと思った。

『夜の私』は私の日記をみて、朝と昼も素敵だといった。

どうして離れてしまったのだろう?同じ自分だったはずなのに…仕草も行動力も同じなのだろうとか勝手な想像をして……。


昔、私は夜が嫌いだった気がする。暗いから、それに嫌な夢をみていたから。とそのことを書くと、『夜の私』は朝と昼は通勤の人ごみや学校が嫌いとかいた。
もしかして、私たちは嫌いな記憶を相手に預けることで、お互いにささえあっていたのかもしれない。

ひとつの体にひとつの心とふたつの記憶

あの時よくあっていた不思議な子は誰だったのであろう?
だが、今でも交換日記という手段によって私は共有することができるようになった。
【データ】

私のデータはよく消える。顧客名簿をうちだそうとすると即座に消えてしまうが、誰もデータが消えたことに気がつかない。そして、顧客名簿に入っていたはずの顧客は実際に私の会社とは契約していなかったことになる。
初めて消えたデータはテレビゲームだった。必死に敵と戦い、ストーリーを進めていたが突然《冒険の書1のデータが消えました》という言葉とともに物語が終わった。消える前の世界では大ボスが未だに世界侵略をしていると思うと、少し寂しかったが初めからやり直すつもりもなく押し入れの奥に仕舞われた。

次になくなったのは、名字だった。父親と母親が離婚をし、私の名字がなくなり、新しい名字がはめ込められた。

この頃からだろうか、消えたデータは最初から無かったことになればいいのにと思い始めたのは。
ついに、私はお願いをしてみた。

『私の中で消えたものは無かったことにして下さい』

私は酔っ払い運転による事故を起こし、重体で運ばれたが、軽傷だと言われ数週間で退院した。
友人が死んでも、みんな、初めから居なかったかのように扱われる。その友人の家に行っても、「うちにはそんな子いないわよ」と追い出される。就職してもこの有り様だ。無かったことにされるため、流石に会社への影響は凄まじいものだった。とったはずの顧客がいなくなり、先輩と同僚もいなかったことになる。私は初めて、ことの重要性に気がついた。

「なかったことをなかったことにしてください」

こう願った時に自分が動けないことを悟った。
「先生、○○さんに意識が…」
「○○、わかる!?私よ、私」
一瞬にして、世界が変わった気がする。周囲の人に見覚えがある。私の母に祖母だ。でも、まだ眠たい…もう少し寝よう…。


交通事故に合い、私が望んだ未来をみていたのだろうか。私はそのまま、自分のデータも消した…ぷつん。

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