ベトめし（ベトナム料理)の会コミュの気の弱い人は読まないで…

今日の朝,タイ・プーケットから帰って来ました。
暫く書込みが出来ず申し訳ありませんでした(陳謝)。

さて,先日,mixi仲間との食事会で犬肉が話題になりました。
東京にお住まいの方は知っているかもしれませんが三河島の韓国料理では犬料理を出してくれます。店主に聞いたら冷凍の犬肉を輸入しているそうで冷凍の犬肉は味が落ちると嘆いていました。
ソウルでオリンピックがあった時,世界中から人々が来たら犬肉が非難されるということで看板を外したり,表世界からは抹殺されたのを覚えています。

ベトナムでも犬肉料理 Thit Choを食することが出来ます。
池袋の｢ベトナム食堂｣のフィーさんと話した時に犬料理が好きだと言うことで盛り上がったし,ハノイに在住している日本人の友人も時々犬料理を食べに行ってきました,と平気で書いているからベトナムでは認知された料理なのがよくわかります。まぁ,ベトナム人でも食べない人もいっぱいいますけどね。
最近,ハノイを訪れる旅行者の間で密かな人気(ホントかな？と疑心暗鬼ではありますが…)なのが犬肉料理です。
ベトナムでは犬肉は専門店でしか食べられないようで,また,旧暦の月のはじめに犬肉を食べるとその月の運が落ちるという言い伝えがあり,旅行者が行って直ぐに食べられるかというと食べる機会は限られているようです。
そして,店によっては犬肉づくしのコース料理を用意していて,鍋あり,焼き肉あり,腸詰めありとバラエティに富んだ料理を味わえるようです。
犬肉は油身が多く独特の臭みがあるので,好き嫌いはそれぞれ分かれます。
そして,この犬肉は北部の人間にとっては好物のようですが,南部の人間はあまり食べません。私もハイフォンの市場では見かけましたが,他の都市の市場では見かけませんでした。
また,犬肉は材料費が安いためか,ハノイの川沿いにあるみすぼらしい掘っ立て小屋(とても食堂とは言えません)で食べている人々は労働者風の人たちが実際に多いです。
それは｢滋養強壮に効果あり｣とのことで,北部のおじさん達にとても人気なんです。
笑い話ではなく,飼い犬が食材目的で誘拐される事件も度々起きてしまうほどに,犬肉は北部では身近な食材になってます。

さて,気になるお味の方ですが,私が注文したのは,3品。犬鍋,犬の焼肉。そして,犬の炒め物。
私が食べた感じとしては,味はやはり癖があります。肉質は筋肉が多いのか固いのも特徴の一つです。野生の肉という表現が正しいのか臭みがあります。独特の臭みは,食べ慣れていない人(日本人はほとんどでしょうが…)にはおいしくは感じないかもしれません。
もちろん,香辛料たっぷりにつけて,臭みを消した串焼きなどもありますが,一番,おいしかったのは炒め物でした。
レモングラスなどで味付けをされているので,臭みが消えて食べやすくなっていました。

焼肉はというと,肉そのものという感じでダイレクトに味が感じて,店の前の檻に入った犬を見て食べるのはちょっと胸焼けしてしまいました
腸詰めソーセージもでてきましたが,味が濃くてビールの肴だと思えば食べれます。
鍋料理は,さすがに煮込んでいるので肉が柔らかくて,日本の焼肉屋のテールスープみたいな感じでしたね。

余談ですが,私が聞いたとこでは,犬を自分のところで絞める店もあるようで(檻に入ってキャンキャン泣いている犬のお店),犬肉料理屋の周辺では,明け方になると｢キャイ〜ン｣という悲しい声が響きわたることもあるとか…。それに耐えられず,宿を変えた人もいるという話も聞きました。
もし,興味がある方は,ハノイでは,犬肉料理の店は,西湖(ホー・タイ)の東岸(紅河との間)に集まっていますが,旧市街にもあります。

最後にちょっと言いたいことを書かせて下さい。
よくブログに他の国の食文化について,｢驚いた｣という書き方ならともかく,軽々しく｢嫌だ｣とかいうのはいかがなものかと思います。
ベトナム人の方が,もし,そのブログを見られたらどんな気持ちがするでしょうか。
誰も犬や猫をあなたに食べてくれと言っているわけでもないのだし…
日本人だって,他の国の人からすると,馬を食べたり,イルカや鯨を食べたりするの
は｢信じられない〜｣ということになるのですから,それぞれの国の食文化を大切にしてあげなくちゃいけないと思います。