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外国から見たニッポンコミュの哀愁のニッポン

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18年前にドイツに住むようになってから、毎年1回は日本に来ているが、社会の肌合いが年々ざらついているように思われてならない。

秋葉原での無差別殺傷事件の衝撃もさめやらない中、14歳の少年によるバスの乗っ取り事件、八王子の書店での無差別殺傷事件、平塚駅での無差別傷害事件、15歳の少女が自宅で父親を刺し殺した事件など、私のように外国から来たおのぼりさんには、理解できないような事件が多発している。

私はNHKに勤めていた時、5年間にわたり事件記者をしたことがあるので、ある程度判断できるのだが、現在の日本の凶悪事件の頻度には驚かされる。

最近ドイツで会った、日本のある警察官僚は、「東京よりもミュンヘンの方が安全ですよ」と語っていた。

東京で電車に乗るたびに、「人身事故」つまり飛び込み自殺による列車の遅れが多いことに、気がつく。

東京に住んでいれば「またか」と思うだけであまり気にしなくなるのかもしれない。

しかし、この人身事故という言葉の裏に、自ら断たれた命があったことを思うと、複雑な気持ちになる。

数が多いせいか、マスコミも不感症になっているようだ。日本では10年前から毎年3万人を超える人々が自殺している。

これは、1日に平均82人が自殺していることになる。このため東京の人身事故の案内は、私の気をすっかり滅入らせた。

東京の郊外には新しい家やマンションが次々と建てられているが、一方で30年前に建てられた1戸建ての家が廃屋になっているのが目立ってきた。

風雨にさらされた壁の木材は変色しており、窓ガラスが割れている。

家の周りには、大人の背丈ほどもある雑草が生い茂って、ジャングルのようだ。高度経済成長期に建てられた、マイホームの夢の跡である。

今年5月に、旧東ドイツのハレ郊外で廃屋が立ち並ぶ風景を見たが、自分の祖国でも似たような現象が起きつつあるのだった。

国立大学のキャンパスがあり、高級住宅街として知られるXX市でも、大通りのベンチにホームレスが座っているのを見かけた。

白髪がめだつその女性は、わずかな持ち物を入れた袋を枕にして、ベンチで寝起きしている。黒い傘で、強い夏の日差しをさえぎり、1日中タバコをふかしている。過去30年間、この地区でホームレスを見たのは初めてだ。

この近くの歩道では、自転車で走ることが禁じられている。高校生が歩道で自転車に乗っていたところ、派出所の若い警官が「降りろよ!」と極めて乱暴な言葉で怒鳴っていた。彼らは国民の税金で養われている公僕だ。

大声を出すのは良いが、もう少し丁寧な言葉遣いをしてほしいものだ。

暑い中、交番勤務をするのは不快だと思うが。調和を尊重してきた日本社会の肌合いが、帰るたびに荒れていくのを感じるのは、とても残念なことである。

(文・熊谷 徹 ミュンヘン在住)

筆者ホームページ http://www.tkumagai.de

コメント(5)

はじめまして。
「哀愁のヨーロッパ」というサンタナのステージを
広島で見たことがありました。30年もまえのことです。
ニッポンとヨーロッパは湿度が違いすぎます。。
今、台風が到来過程のニッポンは、ひどく蒸します。

わたしも海外に住んでいる頃、ここ10年間のことですが。
一時帰国のたび、熊谷さんのように、
> 社会の肌合いが年々ざらついているように思われてならない。
という感想を持ちました。

例えば、電車に乗ったときはその車内のマナー
(公共の場であるはずの車内の場が私物化される)
町を歩けば自転車のマナー
(商店街を歩くとわかりますが、危険なことがあります)
隣近所(表面は結束しているように見せていますが、
中身はてんでばらばらにされている)
ようするに、自分で自分を律するという意識が希薄な社会になったのではないかな、と思います。
その根本の源はいまの政権体制に原因があるのではないかと思われます。
詳しくは書けません。

私が子供の頃「貧乏」という言葉が「生きて」いました。
いまのように豊富にモノはありませんでした。洟垂れ子供は多かったですし、
小奇麗な家屋はあたりには見ませんでした。

でも、テレビだけは早かった。
近所のひとたちが来ていっしょになって見ました。
しかし、電話を使うようになったのはもっとあと中学生のころ。
洗濯機、掃除機、冷蔵庫はもっと後になって購入したはずです。

テレビが早かったのは、皇太子(現天皇)結婚パレードをテレビで見る
というイベントへの勧誘と、要するに、まわりに娯楽がなかったからだと思うんですね。
そういう時代のことです。

現在、娯楽はありとらゆるところに構えられていますね。
つぎからつぎへとかわる電化製品購入を
コマーシャルという装置が「誘惑」しますね。(笑)

子供のころ「貧乏があたりまえの時代」を経験したわたしには
生きるために必要な優先順位を
何かによって狂わされてきた結果としか思えません。

また、「社会」をざらついたものにするような装置が
10年まえから機能しはじめたのではないでしょうか。
おっしゃるように、今年になってからだけでも、
いろんな事件が勃発しています。
いままでの日本の美しい風習を消そうとする
存在があるように考えられるような。。
うーん、、無政府状態なのかも、、、いまのニッポンは。。。

ピンぼけな事を書き、失礼しました。
コメントをどうも有り難うございました。ドイツでもマナーは悪化しています。しかし、ヨーロッパにはキリスト教の倫理観があり、この道徳観が人々の行動を律しています。

信心深くない人でも、潜在意識の底にこの倫理観が生きています。

日本にはキリスト教に基づく道徳観が根づいていないので、マナーの悪化が一段と深刻になっているような気がします。

私は昭和30年生まれです。

53年間 日本で暮らしています。日本社会は徐々に狂いつつあります、平成に入って益々酷くなっています。

どうしてですか?何が原因ですか?
日本は日本として在り続けることが出来るのでしょうか?

アメリカをはじめ諸外国との外交も上手くいっているんでしょうか?

中国に取り入れられてしまうなんてマスコミで発言している人がいますが、なきにしもあらずですか?

四面楚歌で、日本で生活していても息苦しさを感じます・・・


民主政権になったら まともに息の出来る生活が送れるようになるのでしょうか?


麻生さんも鳩山さんも 庶民の生活なんて想像することぐらいでしか知らないでしょう!

投票も迷います。私は困った時の共産党です。

棄権は嫌ですので。
高齢化する日本ではバスの高齢者席が3人か4人分しかなくて、弱高齢者(元気な高齢者)が強高齢者(歩行も難しそうな高齢者)に席を譲るという合点が行かない事態をまのあたりにし、驚くとともに、他の一般席に座っている人たちが誰も譲ろうとしないのに腹立たしく思いました。将来、肌寒い思いをするのではないかと思います。
一日、82人の人が亡くなっている計算とは・・・悲しいことですね。

事故死よりも多いのですものね。

その警官の話、女性のホームレスの話・・・寒い感じがします。

お話聞くだけですみません。田舎に住んでますが、ご近所のつながりも大昔より、年々薄いものになってきているように思っています。

それが私自身の心の中からも出ているわけですから、何をか言わんやです・・・

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