アメリカ合衆国発祥とされる詩、通称『Do not stand at my grave and weep』に、小説家でありシンガーソングライターでもある新井満が日本語での訳詩を付け、自ら作曲を務めたことにより生まれた楽曲。原詩の作者は不明であるが、アメリカ女性Mary Fryeが友人のMargaret Schwarzkopfのために書いた詩がもとになっているという説が有力である。 尚、ナチス・ドイツから逃げてきた亡命者がドイツに残してきた母の訃報を知り悲しむ親友のために、この歌は慰めることから生まれたという説がある。
『Do not stand at my grave and weep』を日本に紹介したのはデーブ・スペクターである。坂本九の葬儀委員長を務めていた永六輔のもとに、良い詩があるからと『Do not stand at my grave and weep』の詩を持ち込んできたのがデーブ・スペクターであり、永六輔はその詩を葬式で朗読した。
日本では朝日新聞の連載する『天声人語』で掲載され少しずつ話題となっていった。原詩にはタイトルが無いため、便宜上最初の行を借りて "Do not stand at my grave and weep" (私の墓の前で泣かないでください) として知られる。新井満による訳詩では、原詩の3行目 "I am a thousand winds that blow" を借りて『千の風になって』のタイトルがつけられ、日本ではこの題で知られる事となった。