カナダの歴史と政治コミュのケベック副首相「白亜の恋」を告白

　1949年、園田直議員（民主党）と松谷天光光議員（労働者農民党）の「白亜の恋」が発覚した。両党は対立関係にあるうえ、園田議員には妻子があった。しかし松谷議員は妊娠しており、二人は駆け落ち同然の同棲生活を経て結婚した。

　カナダではこのような、異なる党の議員同士が交際していた前例はない。ところが４月22日、ケベック州のナタリー・ノルマンドー副首相（自由党・40歳）が、ケベック民主行動党のフランソワ・ボンナルデル州会議員（41歳）と交際していると、ケベックの新聞「ル・ソレイユ」に語った。
　ジャン・シャレー州首相は、この問題についてこうコメントした。
「私は、これが人生だと思わずにはいられない。その背景には、美しい物語があるのだ。」
　ノルマンドー副首相は「誰かを好きになることは、倫理の問題ではない」と語ったが、交際がいつ始まったかについては回答を拒否した。しかし自由党議員たちは、それは昨年秋だと証言した。自由党はそのころ、民主行動党議員たちに自党へ移籍するよう積極的に勧誘していたのである。ただしノルマンドー副首相は、ボンナルデル議員に自由党に移籍するよう働きかけることは絶対にしないと語った。

　ボンナルデル議員は、民主行動党の党首選に出馬を表明している。彼は「私は心から民主行動党員であり、私は党に残る」と語ったが、昨年の総選挙で大敗した党の将来は予断を許さず、自由党による吸収合併の噂があとを立たない。ボンナルデル議員が当選すれば、その噂はいっそう真実味を帯びてくることだろう。
　民主行動党のジャンビエール・グロンデン院内総務は、次のように語った。
「我々はしたいことをする権利がある。我々は人間だ。我々は政治を志すとき、その前に病院に行って去勢しなければならないのだろうか。女性を見てはいけないのだろうか。普通の男性なら美しい女性を見るだろうし、ノルマンドーさんは美しい女性だと思う。」

写真左：マスコミの取材に照れながら応じるフランソワ・ボンナルデル議員。
写真右：ジャン・シャレー首相（右）とナタリー・ノルマンドー副首相（左）。

コメント(3)

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[1] mixiユーザー 05月13日 19:21

　「白亜の恋」を告白した噂のカップル、ナタリー・ノルマンドー副首相とフランソワ・ボンナルデル議員が５月12日、ケベック州議会で激しく言い争った。
　野党が、投資ファンドFIERから資金が不適切に流用されていると指摘したことに対し、ノルマンドー副首相は、野党は経済発展を阻害しようとしていると抗弁した。
　これを聞いたボンナルデル議員は、強い口調で「それは完全に間違っている」と非難した。
　彼の行動について尋ねられたノルマンドー副首相は「プライベートでの人間関係は、私の政治的義務とは別だ。それは私が民主行動党の政策を批判するうえで、何ら障害ではない」と語った
　いっぽう、民主行動党の経済開発担当であるボンナルデル議員は「私は自分の職務を遂行したまでであり、プロとして今後もそうしていくつもりだ」とクールにコメントした。

[2] mixiユーザー 03月20日 19:55

　ナタリー・ノルマンドー元副首相ら７人が３月16日、贈収賄・背任・政府への詐欺などの容疑で逮捕された。
　ほかにマルク=イバン・コテ元厚生大臣、ブルーノ・ロルティ氏、マリオ・マルテル氏、フランス・ミショー氏、アーネスト・マレー氏、フランソワ・ルシー元ガスペ市長も逮捕された。
　ノルマンドー氏は副首相だった2009年、野党議員だったフランソワ・ボンナルデル州議との「白亜の恋」を告白して話題になったが、2010年に破局した。2011年には「個人的理由」により閣僚と州議を辞任し、その後はイバン・デロルム元モントリオール警察署長と交際している。

[3] mixiユーザー 03月22日 01:43

さすがはフランス語圏、人間関係もドライですね。ハーバーセンターくんさんが反ケベック主義なのは存じ上げていますけれども、ここは素直に脱帽しました。

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