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コチーク表参道コミュのウェインバーグ『内なる他者について』

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 別のコミュニティでちょこっと紹介した、ウェインバーグの『Of Others Inside: Insanity, Addiction and Belonging in America』(Temple University Press 2005)が、手許に届いた。

 Darin Weinberg は、米の社会問題研究の分野の構築主義者の中では、ピーター・イバラと並ぶ若頭格。 というか、それ以外に、かの路線にコミットする若手が思い浮かばない、というのが正直な現状。

 AA(アルコーリック・アノニマス)をモデルにした精神医療施設のフィールドワーク、みたいなのが、この本のベースになる調査らしい。
 前書きを(あの)ブライアン・ターナーが書き、謝辞に出てくる名前の筆頭が、メルヴィン・ポルナー。 そして、序章の方法論的な議論では、邦訳が出るイアン・ハッキングが、ひんぱんに引用されてます。 (それらの交点が、米・社会問題のコチークの「今」?)

 とりあえず、各章のタイトルだけ、訳しときます。


 はしがき
 謝辞

 1.序章−−精神保健の社会学における客観主義と主観主義をこえて
  ・精神保健の社会学における客観主義と主観主義の限界
  ・科学的実践の社会学における客観的な力の位置について
  ・”内なる他者”という概念についての覚書
  ・各章の中身の要約

 ?部 マージナル化されたアメリカ人の間での狂気と嗜癖の歴史
 2.舞台設定
  ・植民地北アメリカにおける狂気と嗜癖
  ・道徳的処遇のインパクト
  ・アサイラムと精神医療専門職の勃興
  ・禁酒運動の影響
  ・アメリカの公共問題としての「中毒性」ドラッグ使用の勃興
  ・結語

 3.嗜癖と狂気−−2つの分野とそこでの現象
  ・AAとアルコール症運動
  ・公的資金によるドラッグ治療における社会的モデルの優位
  ・公共問題としての慢性性(chronicity)と二重の診断の登場
  ・結語

 ?部 2つのプログラムの物語
 4.キャニヨン・ハウス
  ・キャニヨン・ハウスの成り立ち
  ・キャニヨン・ハウスの運営の仕組み
  ・セラピー実践のダイナミクス
  ・結語

 5.トワイライツ(薄明者たち)
  ・トワイライツの成り立ち
  ・トワイライツの仕組み−−いくつかの実行の試み
  ・セラピー実践のダイナミクス
  ・結語

 6.結論
  

 (うわー。 訳してて面白くなかった。 会ったとき、マジメなナイスガイって印象の人だったけど、こりゃマジメすぎ。 見出しに、ジョエル・ベスト的ウケ狙いも、ポストモダン的悪趣味も、EM的ことばのぎっこんばったんも、なーんにも入ってないなんて。 たぶん博士論文がベースだろうけど、あるいは指導教員が、めちゃめちゃ堅物だった?)

コメント(1)

 佐藤哲彦さんの『覚醒剤の社会史』と接点がなくもない内容で、どちらにも「他者」ってことばが出てくるところも気になります。
 (ただ、ひょっとしたら、一方は排除する他者、一方は排除される他者みたいに、正反対のイメージである可能性もあるけど。)

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