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シャンソンの真髄コミュのベルエポックのパリ

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ベル・エポックのパリ
18世紀末に起ったフランス革命で謳われた自由、平等、博愛の精神は百年を経てパリコミューン後の

第三共和国憲法の下、政教分離、言論出版の自由が広く認められようになり、ようやく人々は人生を自

由に生き、楽しめるようになった。同じ頃起きた産業革命は産業の発展を著しく加速させ多くの都市型労

働者、中産階級を生んだ。それまで階級身分や村社会的束縛に縛られていた民衆が、自由と成功を夢

見て世紀末のパリに殺到する。男達は能力次第で財産を得、女達もその美貌と才を武器に男を押しの

け人生を謳歌出来るようになった。想像していただきたい、その頃ミレニアムのパリの街にはエジソンの

白熱球が夜を征し、通りには馬車に変わって自動車が走りはじめ、巨大な鉄のランドマーク、エッフェル

塔が現れ、科学文明の発展と自由な精神に誰もが輝かしい二十世紀の到来を夢見た。こうして二つの

革命の成果は民衆の心に自由という大きな変化をもたらした。

こうした一連の流れは20世紀に入り“ベル・エポック”(良き時代の意)としてパリの街に花開く。20世紀

初頭パリの人口は最大になり世界の文化の中心、自由の天地、芸術の都、花の都パリとして栄える。

多くのフランス国民が生きる事、楽しむ事に情熱的であり、女性は自分が魅力的で人を魅きつけるのだ

と見せたがるし、男性は女性に優しく気前が良いのを身上とした。一般人のファッションも流行しはじめ、

当時の最先端デザイナーのポワレからパカン、ココ・シャネルと続いた。

芸術分野は如何だろうか。印象派の作曲家サティやキュービズムの画家ピカソ、彫刻のロダンをはじめ

詩人ジャン・コクトーなど多種多様な才能が花開く。文学の世界では人々の暮らしをありのまま見つめ

るエミール・ゾラを始めとする自然主義文学が広まる。それは社会の底辺に生きる人々の苦悩に慈愛

の眼差しを向ける。その流れを汲んで現代シャンソンの父と母、アリスティード・ブリューアンとイベット・

ギルベールが生まれる。

 モンマルトルに開店した芸術キャバレー“シャノワール” には夜毎芸術家達が集い、如何なる体制に

も権威にも臆することなく自由に生きる精神を保ち、闊達に語り飲み遊ぶ仲間が溢れていた。ここでブリ

ューアンとロートレックは出会う。ブリューアンは幼少期それなりの家庭に育ち中学時代は古典を学び

豊かな暮らしをしていたが突然の実家の破産により世紀末の都会に放り出される。様々な職業を彷徨

中で、芸人、娼婦、ヤクザといった世間外れした仲間達の中に心の慰めと安住を得る。親友ロートレック

もまた同じ心根の傷をもったままモンマルトルにやってくる。

高村光太郎や永井荷風など江戸を超え新しい時代明治に育った若者達はそんなパリの街を、自由な

気風を、人々を目の当たりにしたのだった。

コメント(1)

お久しぶりでございます。
“ベル・エポック”のこと、なんとなく知っていたことが再確認できました。
ありがとうございます。
お忙しいとは存じますが、これからもいろいろ勉強させてください。
なかなか時間が取れず都心までは行けませんので、ここで読むことが出来るのが楽しみです。
よろしくお願い申し上げます。

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