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読響読売日響読売日本交響楽団コミュのエルガーの面影

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 12/15にサントリーホールで行われた読売日響の定期演奏会に行って来ました。プログラムは尾高 忠明指揮で、前半がゲルハルト・オピッツのピアノによるマルトゥッチのピアノ協奏曲第2番、後半がエルガーの交響曲第2番です。マルトゥッチですが、いつもの舞台右手奥の私の席からだとピアノの蓋が邪魔になって音がこもってしまい、「あー、こりゃピアノ協奏曲には向いてないな」って思いました。細川俊夫の曲の時は蓋を全部取って、手を突っ込んで鳴らしたりしてたんで問題なかったんですが。で、音に不満を持って聴いてるうちに連日の忘年会のせいもあり、第1楽章の途中から第2楽章の最後まで眠ってしまいました。コンサートを聴きながら寝るのは周りに迷惑をかけさえしなければとても快適でゴージャスな時間の過ごし方です。以前、指揮者のちょうど向こう側の席で最初から最後まで寝ている(そういうのってついついチェックしちゃうものです)人がいて気になったことがありますが、それはご本人のせいじゃないでしょう。

 ですので、この曲の演奏について語る資格はないんで、自分だけのメモとして残しておきます。マルトゥッチって名前すら聞くのは初めてですが、第3楽章を聴く限りではあまりイタリアらしさを感じないもので、軽いんだか重いんだかよくわかりませんでした。曲が40分ほどかかる長いものなのに協奏曲ということもあるのかオケの編成は小さいものでした。ただトライアングルが入っているのが印象的でした。……冷え込んだような拍手のせいなのか、オピッツはアンコールをしませんでした。

 休憩時間に目を覚まそうと外に出て、そばのファストフードでコーヒーを買いましたが、こういう時に限って望外に熱く飲みきれませんでした。クリスマスだなあっていうイルミネーションがきれいですが、私はこういうのを見るとなぜかさみしい気分になります。

 さて、後半のエルガーですが、予めCDを購入して聴いたところ「あー、古くせ、あー、つまんね」というのが正直な感想でした。「だから、あの辺りの時代の群小作曲家は……」などと考えておりました。はい。まあ、どうせ「威風堂々」の一発屋でしょっていう先入見もあったわけですが。で、実演が始まってみるといろんな要素があるのは聴き取れたんですが、それが新しいんだか、古いんだかわかんないなって感じでした。1911年の作品ですから前衛ってことはないでしょう。オケはかなり大規模でハープが2台あります。第1楽章の最後のうねるような盛り上がりはなかなか見事だなと思いました。

 第2楽章を聴きながら考えてたのはこの音楽は誰に似ているのかってことでした。まず思い浮かんだのはヴァーグナーですが、彼の影響が見られると言っても(ベートーヴェンの影響があると言うのがそうであるように)どれだけの意味のある話なのか疑問ですね。次にシベリウスにもちょっと近いかなと思いました。調べてみると傑作の第4シンフォニーが同じ1911年に完成しています。でも、似ていると言ってもどっちも部分的な、ちょうど目の辺りが似ている親戚といったところです。音楽はパッセージを積み上げてだんだん登って行きますが、どこか表面的な感じもします。かといってそれはエルガー独特のもので簡単に片付けられないものを含んでいます。……そんなまとまりのないことを考えているうちに「そうか、彼は自分の感情を露わにしないんだ」という気がしてきました。だから、こちらもどっぷり感情移入できないでうろうろしてしまうのかなと。

 その辺がこの曲に関する私の結論みたいになったようです。それなりに付き合えるけれど、どこか距離があって腹を割った話はできない、でも別にそれが嫌なわけでもない人、そんな感じです。第3楽章は短く流麗なロンドですが、途中でティンパニの連打と大太鼓、小太鼓、シンバル、さらにタンバリンまでも出てきます。あそこは何かを具体的に表わしたものだろうと思いますが、それが何なのかわからないのでもどかしく感じました。第4楽章は「武張った音楽」というのが適切じゃないかなって思います。そこにコーダになってから第1楽章の優雅で一抹の寂しさの漂う音楽が混じり合って終わりました。

コメント(4)

ノリタンさん

ようこそ。待ってました!(笑)
12月定期の曲目については(も)、メリーウイロウさんがご紹介くださっています。
下記からご覧になれますのでどうぞ。
 ↓
「定期聴きどころ〜07年12月」
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=25633042&comm_id=1479454
同じ演奏を聴いても感じ方は人それぞれと思います。

この2曲に関して、私もそれほど詳しいわけではありませんが、
両曲とも稀にしか味わえない好演奏と思いました。
読響の底力を見せ付けられた気がします。

下野の第9も行きたいが、いまのところどうしても都合合わない。残念。
カンタータさん
わかんなくても、寝てても書くんだから我ながらいい根性してると思いますが。
メリーウィロウさんの懇切丁寧な解説はいつも目を通させていただき、参考にさせていただいています。


スワ吉さん
演奏評やCD評を読み比べるとあんまり違うんで、笑ってしまうことがありますね^^。
マルトゥッチは上に書いたような次第で評価する資格がありませんが、エルガーの方はこれでも褒めて書いてるつもりなんですが^^;。。「イギリス紳士の気品」みたいなことを言いたくなかったし。
マルトゥッチの曲は、私としては良かったと思います。イタリアの事情ということもあるかもしれません。2008年は、プッチーニイヤーということですが、イタリアのピアノ曲というのは実は少ないというのが実情です。「時代遅れ」という意味では、20世紀に生きたプッチーニの音楽はあまりにもロマン主義かもしれませんが、イタリアの事情を考えるとそのロマン主義こそ大切だったのだと思います。実際に、プッチーニの人気は絶大ですからね。その時代のマルトゥッチがブラームス的であったとしてもイタリアにとっては大切な作曲家だったのだろうなと思いました。
エルガーについては、素晴らしい演奏ですごく感動しました。楽器屋の息子として生まれたエルガーは有名にもかかわらず音楽家からは時代遅れのレッテルを貼られていましたが、むしろそういう世相の中でエルガー自身のステキな音楽を貫いたという意味でエルガーは大好きです。むしろ非難した人たちの音楽はどんなだったのだろうというのはたぶん知られていないかと思います。

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