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創作雑学コミュの1984年12月号 芸術新潮

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このときの特集は
ゴッホは自殺ではないという割愛の8章
須之内さんは連載の”気まぐれ美術館”131
秋田義一ともう一人
というのを書いている。

秋田義一ともう一人    人魚を見た人収録作品

 これが年を取ったということかもしれないが、この頃、私は、物を考えるということをあまりしない。何か感じても感じつぱなしで、それを考えて行くということをしないのだ。
 今年の春だったか、夏だったか、夏とはいってもまだそんなに暑くならない頃、竹橋の近代美術舘で《ティツセン・コレクション》の展覧会(展覧会のタイトルは別にあったと思うが思い出せない)があって、会場に入ったところからドガ、マネ、コロー、シスレー、ルノアール、ピサロ、モネ、ゴーギヤン、ゴッホ、という順序(この順序にも私の思違いがあるかもしれない)で絵が並んでいたが、そのゴッホの二枚目の絵の前に立ったとき、突然、私は、 「ただ絵を売るためだけなら、何も、こんないい絵を描くことはないんだよなあ」 と、思わずロの裡で呟いてしまった。そして、この、全く以てお粗末至極な感想に自分で呆れて笑ってしまったが、しかし、すぐに、待てよ、これはだいじなテーマかもしれないぞ、よく考えてみなきゃあ、と思った。
 思ったが、それから半年以上たっても、私はそのことで何も考えていない。

 確かに売る絵なのだからいい絵でも、無くても良い。中には上手に売る絵を描く人が居る。何枚もキャンバスを並べて次ぐ次ぐに小品をやっつけてゆく。まさにやっつけていくんだ。誰が見ても”パン画”売り絵と分かる作品を…。絵を描いて飯が食えればそれに越したことは無い。

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