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ユング心理学研究会コミュの2024年10月3日(木)ユングスタディのご案内

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ユング心理学研究会からのご案内です。
直前になり、大変申し訳ありません。
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2024年度のユングスタディ企画は、引き続き「ユングの東洋思想論を読む」です。ユングが東洋思想について論じた様々な文章を取り上げて読んでいきます。
 現在、「禅の瞑想 ─鈴木大拙によせて─」を読み進めているところです。このテキストは、禅学者の鈴木大拙による『禅仏教入門』の独訳に、ユングが寄せた序文になります。
 
 ユング「禅の瞑想 ─鈴木大拙によせて─」(1939)
  邦訳:湯浅泰雄・黒木幹雄訳『東洋的瞑想の心理学』(創元社)所収 
    1983.11(第一版)、2019.1(新装版)
 前回、ユングは禅における「悟り」について、「自我という形態に限定されている意識が、自我性をもたない本来的自己へと突破すること」、「自我が仏性(神的な普遍性)を持っている本来的自己を通じて解放されること」であると述べます。心の重心が、意識領域の中心である自我ではなく、心全体の中心である「自己」へと移行することは、これまで繰り返し見てきた通り、宗教的修行の本質的な目的としてユングは捉えています。こうした理解によって、ユングは悟り体験を、ユング心理学の枠組みと接合させていくことになります。
 
 続けてユングは「悟り」を、「さしあたり心理学的問題、経験可能な一つの意識変化として取り扱う」、「ここでは、事実性(それが客観的事実であるかどうか)ではなく、魂の現実性(魂の事実)、悟りにおける心的な出来事が問題である」とします。「悟った」とする当人が本当に「悟って」いるのかどうかを客観的に判断することは不可能ですが、少なくとも、本人が「悟った」としている何らかの心理的体験はそこに存在している。ユングはあくまでも心理学者として、その「悟った」体験がどのような心理的体験であるのかを問います。つまり、「事実性」Tatsächlichkeit 〔それが客観的事実であるかどうかということ〕が問題なのではなく、「魂の現実性」seelishe Wirklichkeit、つまり「悟り」といわれている過程における心的な出来事が問題となります。
 
 「悟り体験」のような、宗教的修行から生まれた意識状態では、外的な事物が意識を全く触発しない、とユングは述べます。これは、今までも繰り返し見てきた通り、外界の事物に投影されていた無意識駅内容が、意識化されて自身に引き戻されることで、事物が帯びていた無識的情動性が喚起していない心理状態です。外界への投影が引き戻されるとともに、自身の中に自我意識とは異なる無意識的内容が存在することが認められるようになり、これに伴って心の重心が自我から、意識と無意識の双方を含む心全体の中心「自己」へと移行します。自我意識は、自身が主体となるのではなく自己の働きの元で動くようになる、つまり意識それ自体は「空」になり、非我の作用に向かって開かれ、本来的な「自己」が心の主体となります。

 そこでは、認識する主観の性質の本質的変容と、その変容に伴う人格の発展が起きています。今までとは何か別のものが見えるというのではなく、別なふうに見る、つまり認識の内容ではなく認識する働きの構造や態勢そのものが変化します。これが「悟り」体験の心理的側面であって、例えば禅の師匠が「お前は谷川のせせらぎが聞こえるか」と問う場合、日常的な意味で「聞く」のとは全く別の「聞くこと」を考えているわけです。
 
 
 ※ 前回までのスタディのダイジェストは、
   以下の当会HP、および当会フェイスブックに掲載しております。
 
  https://jung2012.jimdofree.com/スタディ/2023-2024年-通期-ユングの東洋思想論を読む/
  https://www.facebook.com/ユング心理学研究会-281102485276364/
 
 今回読み進めていく箇所では、ユングは禅の「悟り」について、「本性からの自然な応答」として考察をしていきます。心理学的観点からは、そうした応答が意識にとってどのような意味と価値を持つのかが重要になってくるところです。
  
  案内役:白田信重、岩田明子(ユング心理学研究会)
  司会進行:海野裕美子(同) 資料協力:山口正男(同)
 
  
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第18回:10月3日(木)19:30 〜 21:30
   
 ■ テキスト: C.G.ユング「禅の瞑想 ─鈴木大拙によせて─」(1939)
   『東洋的瞑想の心理学』所収 湯浅泰雄・黒木幹雄訳、創元社
    1983.11(第一版)、2019.1(新装版)
 ・ 適宜、英語原文、ドイツ語訳文も参照します。
 ・ テキストを読んでいない方でも、資料を見ながらの進行なので参加可能です。
 ・ シリーズ途中からでの参加でも全く問題ありません。お気軽にご参加ください。
 
 ■ 参加費:1,000円
 
 ・参加申込者には会の終了後、録画アーカイブを期間限定で配信する予定です。
  (諸事情により配信できない場合もありますので、あらかじめご了承ください)
 ・当会では、お申し込みいただいた後での参加者都合による返金は致しません。
   
 ■ 参加方法
  オンライン参加と、配信会場での現地参加の、二種類の参加ができます。
  どちらの参加方法でも、終了後にアーカイブ配信を視聴できます。
 
 (1)オンライン開催(zoomミーティングルーム形式)
  開始時間にオンラインのミーティングルームに参加します。定員45人。
  配信会場とは、チャットでのやり取りや、対面での議論が可能です。
  ・開場は開始15分前の19:15です。
 
 (2)配信会場での現地参加
  配信会場にお集まりいただいて現地参加できます。定員15人。
  配信会場:chez alterna(シェ・オルタナ)
    東京都中野区松が丘1丁目 17-12
    西武鉄道新宿線・新井薬師前駅より徒歩3分
  ・当日は紙資料を配布しますので、資料代500円を別途いただきます。
   (資料代は現金でご用意ください)
  ・開場は、開始30分前の19:00です。
   (開始前までは参加者間の交流の時間となります)
 
   ※ 申し込み後に参加方法を変更したい場合には、事務局までご一報ください。
 
  ■ 参加申し込みページ https://jungstudy20241003.peatix.com
 
  ■ 主催:ユング心理学研究会 http://jung2012.jimdo.com/
  ■ 問い合わせ:研究会事務局 jungtokyo_info@yahoo.co.jp

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