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国際政治学コミュの青いものを真剣に考える

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エマニュエル・カントが世界共和国思想を唱えて200年。

一つの国どころか、国の数はどんどん増えていく始末。

EU構想により世界共和国の実現が達成できるかもと皆が期待たが、ただ、アメリカを抜き、自分たちが権力を持ちたいだけ。

アメリカの危機が話されている中で、きっとeuが盟主になれば、きっと内部分裂は起こるだろう、そう東ローマ帝国のように・・・。

どうすれば、世界共和国は可能だろうか?

無理というのは簡単である。

しかし、それでは人間に生まれた甲斐がないではないか。

思考をしない人間は生きる屍である。

コメント(31)

実際、「世界共和国」だと言って、国境をなくしたら、いっせいに貧困国から先進国に人が流入しだし、先進国は取り返しのつかない混乱に陥ってしまうでしょう。(世界の半分は飢えている。) 日本には中国から大量の移民者が押し寄せ、日本という国は中国に飲み込まれてしまうでしょう。

世界共和国を実現するには、先進国が今の豊かで安全な生活を放棄し、自分の国、民族が消失する覚悟をしなければいけないでしょうね。EUは豊かな国どうしだから、成り立っているのですし、だから、東欧の比較的貧しい国が加入するとき、既存のメンバーは警戒したのです。
トピ主さんにお聞きしたいのですが、世界が主権国家に分割された状態より世界共和国の方が望ましいと考える根拠は何でしょうか?
中国や北朝鮮と同じ国家になるなんて、悪夢以外の何者でもない。

EU加盟には財政状況が健全であること以外に、民主主義国家であることが条件となっている。
議論の本筋からは外れますが、カントは単一の世界共和国を提唱したわけではありません。あくまで、諸国家からなる連合制度です。世界共和国という理想は一般命題として正しいとしながらも、具体的な運用面では不可能であるとし、連合という消極的な代替物が戦争へと至る傾向を阻止できるとしました。詳しくは第二確定条項を参照してください。
世界共和国を今の状態で作り上げるのは困難だろう。

確かに今の国々の存在なんかは、欲による権力の被害の賜物であるだろう。言わば、国境なんかフィクションであるだろう。

この状況だけを考えたら、一度国々を分散させて世界各国が平等な世界を作り上げれば良いと考えるかもしれない。

しかし、他の方が述べた通り…そんな事態が起きれば、人口の多くである貧困層が少数のエリート層(ここでは生まれながらに恵まれてる事を指す)に流入するという凄まじく恐ろしい現象が起きるだろう。

だからこそ、今の状態で人々は世界のために何ができるかをもっと考えなければならないのだろう。
私は「国家」というもので区切るのではなく、「民族」で区切るのが良いと考えます。

ネグリとハートは「帝国」が誕生すれば国家は自動的に消滅し、人種、民族、移民、マイノリティその他の多様な人間集団が誕生すると言いました。
それはそうですよね。国家の下に国家を作る必要なんてないのですから、民族が前面に押し出される形になると思います。
国家ではなく、民族をアイデンティティの基礎にするのです。

アメリカでは白人、黒人、黄色人とそれぞれがコミュニティを作り生活しています。(勿論その垣根を取り払う人もいますが・・・。)
つまり、アメリカという国家の枠組みよりも、同じ人種であるほうが結びつきが強くなる可能性が強い、ということです。

日本でもそうですよね。在日韓国人やアイヌ民族はそれぞれのコミュニティを作ります。

日本という国は無くなります。アメリカも無くなります。

国家の代表者よりも民族の代表者であるほうが多民族国家にとってよいとは思いませんか?

アメリカで、黒人が白人の大統領が誕生することにどれだけ納得がいくでしょう?
自らと同じ民族であるからこそ、賛成も出来、共感も出来、感情移入が出来るのです。
日本人も、まだ日本人が首相であるからまだ我慢できる訳で、中国人なら反発すら起こるでしょう?
勿論人種だけの結びつきだけではありません。地縁の結びつきもあるでしょう。
しかし、あまり細かく分けるべきではないとは思います。

これはあくまで推測です。もしかしたら今のままのほうが結びつきは強いかもしれません・・・。

国家が民族に代わっただけと指摘を受けるでしょう。
そして、同一民族でも戦争しているじゃないかと指摘を受けるでしょう。
同化には時間がかかります。しかし時間をかければ同化できます。
日本は200年かかりましたが・・・。
しかしこれは同民族であるからこそ出来たわけで、アメリカの白人と黒人が同化する予感はありませんよね?

では少数民族は弱くなる。といわれるでしょう。
ここでカントが出てきます。カントの思想により国際連盟は発足しました。
これは快挙だと思います。なにせマイノリティも発言許可を得ることができたのですから。

少数民族が生き残る為には多数民族の信義が必要です。
こういうと結局キャピタリズムの否定に流れそうですが、柄谷行人氏はキャピタリズムは国家が崩壊す
る契機にはならないとおっしゃってますが・・・・。

以上はあくまで空想理想です。

トピ主さん、

すいません。良く分かりません。

今の国にはたいてい複数の民族や人種がいます(単一民族国家というのは極めて珍しい)。

要するに、今の国を更に民族や人種ごとに分割するということですか? 日本もアイヌや琉球を独立させると。しかし、それは正に世界共和国樹立と全く逆のことだと思いますが。

それから、たいていの国では、少数民族はまとまって住む傾向がありますが、それでも、ある地域の人口が特定の少数民族で100%になることはあまりなく、他の民族も10%だ、20%、30%だと住んでいます。そうすると、ある地域をそこに比較的多く住んでいる特定の民族のために国に格上げすると、今度はその他の10%、20%、30%住んでいる民族が少数派となり、虐げられることになります。その場合、その少数民族をどこぞに強制移住させるのでしょうか? そんなことをしたら、ユダヤ人に故郷を追われたパレスチナ人の二の舞で、世界中に悲劇が起こりますよ。
そもそも、遺伝的や歴史的な民族が一緒であっても、文化的、特に宗教が異なればインド・パキスタンやバルカンみたく同じ民族であろうと分裂する事になりますね。

新興宗教とかが「我々は違う宗派だから独立する」なんて言い出したらどうするのでしょうか?
創価人民共和国とかアレフ王国なんかは、勘弁して欲しいのですが…。
国家という概念をなくすという事です。

そして、民族、宗教、移民などを今でいう国家の概念に棚上げするという事です。

つまり国家以外の共通点で境界をつくるわけです。

勿論、新興宗教王国も生まれるでしょう。

すると結局世界を統括する力が必要になるでしょう。

国連に様々な権限を譲渡します。 民族間の貿易、旅行、交流、銀行などは全て国連を通します。
国連を世界の法とするのです。
そして、現在のように民族からの代表を何年かに一度交代させます。

勿論、国連を最高権力とする事を認める各国の合意が必要ですが・・・。

確かに嘆きの壁のように、その「地域」に意味のある民族達の合意を得ることが一番難しいでしょうが・・・・。

ハンナ・アーレントは一専制による支配は、被征服者の覚醒による抵抗か、征服者による完全な専制
しかないが、その権力を維持するためには被統治者の合意に基づく国家としての諸制度をまず破壊しなければならないといいました。

それは無理というのは、宇宙は神が作った、という一種の逃げのような言説に似ています。

出来るという前提で、我々はじゃあどうすればいいのかを議論したいですね。


それで、トピ主さんのアイディアが実現された世界が、現状の主権国家体制より優れていると考える根拠は何ですか?どんな点が主権国家体制より優れているのでしょうか。

人間以外の脅威、例えば他の生命体や世界人口が半分に減るくらいの大規模な自然の脅威が恒常的に存在したら可能かもしれませんね・・・

>出来るという前提で、我々はじゃあどうすればいいのかを議論したいですね。

出来る前提は、残念ながら人類が強制的に共通の利益共有せざる得ない状況が必要だと思います・・・

あとは前頭葉を異常に発達させる薬を開発して人類が違う次元のことを考えられる脳を作り出すか・・・
 
松井孝典氏は「人間が宇宙に住むと新しい考えが出来るようになるかもしれない。」
とおっしゃっておりますね。
 人間は地球の価値観から離れ、遠い所から私たちの場所をみるようになってブレイクスルーが起こせるかもしれません。外側から見たほうが物事は広く良く見えますからね。

けいさん

人口が減ると民族による分割が今より容易になるという意味でしょうか?

UMAさん

国連に権力を委譲するという事は、軍事力・警察権も全て委譲するという事です。
個人の所有による武器も禁止します。単純な論理ですが、それにより戦争がなくなります。

日本のアイヌ・ギリヤーク・オロッコなど、中国にいたっては56の民族とそれに地縁と宗教の分割が入るので相当な数になるでしょう。それを全て対等な意見として取り扱います。地域・人口の大小は関係ありません。

するとどうなるか?
世界はフラットな状態になり、人は移民によるもので行き来しなくなると思われます。民族の意見がもし通るのであれば、不満など誕生しないからです。
ただ、皆さんがおっしゃるように、隣の芝生は青いという考えを持たない事が前提ですが・・・。

しかし一番のメリットは民族の中で選んだ代表者が、合議の場に出ることのほうがおそらく国民の代表者が合議の場に出るよりも感情移入がしやすく、物事に集中できるという事です。

多数決でもそうですよね。
二つの選択肢だけならば、投票者の大小により結果が逆転することは少ないですが、選択肢が沢山あるならば、投票者の大小がかなり影響を与えます。

世界共和国と書きましたが、世界平和を目指すスローガンに便宜上利用しただけです。

もしもおられる方がより良い意見をお持ちでしたら、発表してください。

暴論結構。



さちさん、

 民族ごとの国が出来たら、世界共和国的なものが出来やすいという議論は大いに疑問ですが、とりあえず置いておきます。

 それ以前に、民族ごとに国を作ることが可能だと思いますか? 例えば、チベット、ウイグルなどは独立を熱望していますが、中国は決してそれを許しません。それは国益が損なわれるからだし、またこれらの国が独立したとたんに、自分の国の脅威となるからです。そして、同じような理由で、世界中に自分の国をもてない少数民族がたくさんある訳です。

 このような中で、さちさんはどうやったら、これらの民族が自分の国を持つことが出来るようになると思いますか? 民族自決の素晴らしさを説いたら、中国やその他の大国が納得するでしょうか? するわけがありません。

 全ての少数民族の国を作ることは、世界共和国を作るのと同じくらい難しいことです。だから、まず少数民族の国を作る方法を説明すべきでしょう。

 ちなみに、国際関係論ではいかにすれば戦争をなくすことができるかといった研究がずいぶん昔からなされております。国際関係論のテキストを一冊購入されて、それらの研究の成果を参考にされたら、いかがでしょうか?(このコミュはある程度、アカデミックなコミュだと思っていたのですが)
さちさん
民族というアイデンティティによって国家を建設することは極めて危険です。民族国家の建設を主張した結果、冷戦後世界各地で紛争が相次いだ事実をお忘れでしょうか?その過程で発生した民族浄化は紛れもない悲劇です。半世紀さかのぼって、ナチが行ったホロコーストも見方を変えれば単一民族国家の建設を目的としていたといえるでしょう。

国連に全ての権限を委譲するというのは現実的ではありません。簡潔に言って、国連には60億人を超える人口を統括するだけの能力がないからです。地域的多様性も問題でしょう。我々は便宜上「アフリカ」、「アジア」、「ヨーロッパ」などと一言で表現することがよくありますが、そこには多様性が存在していることは周知の事実です。この点はさちさんも認識していらっしゃると思いますが?代表性の問題もあります。国連は既存の国家によって構成されているので、必ずしも各民族の意見が反映されるとは限りません。各民族の独立後に再編した場合、コンセンサスを取ることが今まで以上に困難になり、統括機構としての機能を果たせなくなるでしょう。

なぜ世界がフラットになることで移民がなくなるのでしょうか?移民とは経済格差・自然災害・政治的動乱(後二者の場合、難民、亡命と表現するのが正確でしょう)などによって発生するものです。隣の芝は青いと考えないことが前提だと仰いますが、これは議論の前提としてあまりに現実離れが過ぎるように思われます。

「民族の意見が通る=不満が誕生しない」という図式は根拠が不明確です。各民族が自らの利益を最大化するという「合理的」行動をとった場合、最終的な帰結は近隣窮乏化政策です。これが戦争の火種になることは歴史的にも明らかです。

Paul Collierらは紛争の発生要因について計量分析を行っており、その成果は世界銀行のホームページで入手可能です。個人の能力・組織力・資金力などあらゆる面において、彼らはさちさんを遥かに上回っています。誇大妄想を唱える前に、優れた研究者が行った研究を見ておくことをお勧めします。
多数の主権国家が存在する現状を、一つに統合して

そのゴールが世界(共和国)ですか?国家という体制にはあくまでこだわるのですか?完全に統合された場合国家という枠組みが果たして必要でしょうか?

揚げ足取りみたいになりますが、トピ主さんの想定しているエンドステージってのがちょっと見えてこないです
民族主導の体制になったら、私のような人間はどこへ行くべきか困ってしまいます。あまり細かく分けるべきではないとは言っても、グループ化をする以上、マイノリティというのはその中にいくらでも出来ていきますので、ほぼ確実に不満が誕生しないという状態にはならないと思います。現実的には既に個人レベルでのラベリングが議論の対象になっているくらいですから。

>外側から見たほうが物事は広く良く見えますからね。

という点に共感します。が、"外側"には宇宙に行かずともなれます。もし地球規模での平坦化を図ったら、だれも"外側"の人間にはなれないので健康的な政治が出来ないのではないかというのが私の懸念です。
私は地域に自分とは異類の人間がいるからこそ、民族優勢の偏った"わがまま政治"を回避できるものだと思っています。民族にこだわるよりも地理的なカテゴリでまとまりを見出すことの方が効率がいいのではないでしょうか。
このトピ命題は冒頭のトピにもある様に「駄目だろう、出来ないだろう、無理だろう」と言う否定的な理由を見付ける事はいとも簡単な事ですから自然と議論の展開もそうなっています。

トピ主さんのご意向は「無理は承知だけど何か方法や手掛かりはないかなあ」と言う問い掛けの様に思います。そうでああれば否定すると同時にその解決法等を一緒に考えて提案したら良いのではあいでしょうかね。

以上、傍で読んでいて感じた事です。

(誤変換がありましたので#18を消して書き込み直しました。)
モタさん

その通りです。ありがとうございます。

このコミュは1000人以上おられるのに、常時コメントされているのは10人程・・・・。このトピは国際関係に興味のある人達、または興味があっても言葉にするのが難しいと感じている人達、専門家を目指している訳ではない人たち、そういう人にも参加して欲しいために「とりあえず」意見を出す、考える、トピにしたいと思っております。決して私の意見を通そうと思っている訳ではありません。
(理想論、暴論と断っておるのに、精読して気づかれたのはモタさんや一部の人だけのようで・・・・。)

上の私のトピなんて打ちながら自分で笑ってしまいましたよ。突っ込みどころ満載で。

国際関係のテキストなどはかなり読破していると自負しておりますが、浅学の為、世界平和に向かう具体的な方法、納得できる説に出会った事はありません。しんさんが出会われたその説、しんさんが納得した説というものを披露していただきたいですね。4を見る限り世界平和は不可能だとお思いになられているようですが・・・。
あとcollier?,これまた浅学の為知りませんが、彼の説というものも披露していただきたいですね。
かなり私淑されておるようなので、ほぼイコールkazumaさんの説になりそうですね
上に書いたように専門でない人達の為でもあるので、私のように出来るだけ平易な文章でお願いします。
私は万人に通用する論などこの世に存在せず、必ずその内側に矛盾を内包していると思っていますが。(数学は別)

では、お待ちしております。

あとこれをご覧になられた方は遠慮せずにどんどん案を出してください。
出来るだけ汲み取りたいと思います。
私が出会った事のない新しい表現、方法に期待します。
louiさん

世界平和に向けたものでしたらなんでも構いません。
よって「武力衝突の根絶」に対する提案を出して頂いても結構です。

そして、その方向に議論が流れていくかは、場の流れに任せようと思います。

中傷、批判はしないので、遠慮なくどうぞ。

ソンチョルさん

ご指摘ありがとうございます。

という事はカントはその当時の画期的事件であった、フランス革命による共和制に触発されて世界共和国というキャッチなスローガンを掲げたのでしょうか?

「永遠平和のために」は精読いたしましたが、その書かれた背景は寡聞ながら聞いたことがありません。
よかったらご教授ください。


観念論か現実論か…
平和維持の為の方法論ですが両者の溝は永久に交差しない線路みたいなものだと思います。

左翼も右翼も結局は観念主義でどちらも国を滅ぼすが、リアリストは退屈だけれども身の丈、身の程をわきまえたサバイバルな思想だと思います。

世の中が荒廃すればするほどもしくは、満ち足りれば足りるほど左右どちらかに振れていき、どこかでハッと現実に戻れたリーダーが国を滅ぼすのを防げるが、不幸にもリアリストなリーダーの出現を欠いた国は滅びる運命にあるのは古今東西の歴史を見れば明らかです。

理想とは地に足が着いた退屈な現実論の積み上げで成り立っエキサイティングな結論でなければならなく、そうでない場合は多くの民を不幸にするものだと認識しないといけないと思います。

面白いのは学がなくとも肌感覚で世間を感じている庶民ほどアイディーリストの説教する胡散臭さかぎ分けることが出来る。

そういう意味でいうと親が不況を経験した今の10代〜20代は現実社会の真理の臭いをかぎ分ける力があるが、社会の安定期やその余韻の中で物事を判断していた団塊から団塊ジュニアの世代の例外を除いた大多数は観念的な判断力しか養えていないと思いますがいかかでしょうか?

今の20代が社会の主導権を取り始める20年後には、左や右でもない真に強い日本に進化していることを切に願います。

因みに私30代なので厳しいリアリストになりきれない覚醒されていない時代を生きた人間だと思います…

さちさんへ、

 国際関係論というのは、極言すれば、どうして戦争は起きるのか、どうやったら戦争はなくせるかという学問です。ですから、貴兄のニーズに合っていると思います。とりあえず、ウィキペディアに概略が出ているので、ご参照ください。

国際関係論
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%96%A2%E4%BF%82%E8%AB%96 

 その他、「安全保障」の項目もご覧ください。

安全保障
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E5%85%A8%E4%BF%9D%E9%9A%9C

 国際関係論では、大きく分けて、リアリズム(現実主義)とリベラリズム(自由主義)があります。リアリズムは人間の本性を悪と見る見方。リベラリズムは協調によって、仲良くやっていこうという派。

 リアリズムで注目すべきは、ウォルツの唱えた構造的リアリズム(新リアリズム)で、戦争がなくならないのは国際社会に警察に相当するものがなく、無政府状態だからだとしていますが、この意見はなかなか説得力があるので、広く受け入れられています。

 リベラリズムで注目すべきは、相互依存論と民主的平和理論。相互依存論は国際貿易が拡大し、国家間の経済的な依存が強まってくれば、戦争はできなくなるというもの。これは、戦争によって得られる利益よりも、失う経済的損失の方が大きいから。

 民主的平和理論は、民主主義国家どうしは戦争をしないため(アメリカ、カナダ、それから民主化したヨーロッパ諸国はここ数世紀、お互いに対して戦争をしていない)、民主主義が世界中に広がれば、戦争は消滅するというもの。

 さちさんの「世界共和国」は、リベラリズムの中のアイデアリズム(理想主義)に属します。国際的な機構を作って、戦争を抑止しようというもの。しかし、国際連盟が第二次世界大戦の勃発を抑止できず、また第二次大戦後にその反省から発足した国際連合も米ソ両国の対立から機能しませんでした。冷戦終結後に、ガリ国連事務総長が「ガリ構想」で国連の平和構築の力を増大するように提言しましたが、国際社会の賛同を得られませんでした。アイデアリズムは今、行き詰っています。

 ちなみに、さちさんの民族ごとに国を作るというアイデアは聞いたことがないし、疑問点が多いので、いろいろな方が突っ込みを入れているのでしょう。

 私はアメリカの大学院で国際関係論を勉強したので、あまり日本語のテキストを知りません。しかし、日本の大学院で国際政治を勉強している友人によると、以下の本がお薦めだそうです。

河野ほか編『アクセス国際政治経済学』、『アクセス安全保障論』(いずれも日本経済評論社)、遠藤榮一著『現代国際関係学:歴史・思想・理論』(有斐閣)

 ご参照ください。

 なお、上記のリアリズム、リベラリズム等の理論は全て一般的な説明であって、私の意見ではありません。だから、内容について、私に質問をしてこないでください。分からないところは、上記のウィキペディアやテキストブックを読んで、ご自分で勉強してください。
以前、このコミュでも、戦争が起こる原因について、議論がなされていました。

戦争について
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=14214809&comm_id=144960&page=all

ご参照ください。
二日酔い しん さん の #25内
>さちさんの民族ごとに国を作るというアイデアは聞いたことがないし
を読んで思ったことなんですが。
むしろ、聞いたことはあるけれど抵抗感の方が強いのではないですかね。ethnonational、 ethnic nationalismや民族国家主義という概念は過去の事例からジェノサイドなどと直接的に想像してしまう人のほうが多いという印象です。現にそういう指摘をされている書き込みも多々ありますし。
むしろ血統主義であることや乏しい難民受け入れなど踏まえ、日本そのものが擬似民族国家だと私は思っています。でもご存知、日本は単一民族国家ではない。で、日本は"平和"ですよね、比較的。何故って、日本は集団のために我慢する(我慢させる)習慣があるせいも一理あるのでは? つまり実際には集団がそれ以下の小さな集団を鎮圧させているという常態であって、根本的には問題が表向きになっていない。これが他の文化に持ち込まれたらどうなるか・・・。
もし、さちさんの#7の世界をもっと考えるなら、教育による多民族の認知がもっと重要になってくるのかな。わが身を振り返ってみて、社会科の授業なんかで、教科書に"世界の民族衣装"とコーランや聖書の表面を触ったくらいで、きちんと他の民族を"認識する"ような教育を受けた記憶がありません。ある程度から義務教育でそういった授業を行うことに意義はないでしょうか?そうしたら可能性はあるかも?

#24 けい© さん
>今の20代が社会の主導権を取り始める20年後には、左や右でもない真に強い日本に進化していることを切に願います。

うぅむ・・・。頑張ります(汗
Kyokoさんへ、

>むしろ、聞いたことはあるけれど抵抗感の方が強いのではないですかね。ethnonational、 ethnic nationalismや民族国家主義という概念は過去の事例からジェノサイドなどと直接的に想像してしまう人のほうが多いという印象です。

戦争をなくす方法として、聞いたことがないということです。もちろん、ナチスの少数民族強制移住、ミロセビッチの民族浄化など悪い方面では良く聞きます。

良い面では、北アイルランドやスコットランドなどが、イギリスからある程度の自主権を与えられたことなどでしょうか? でも、これは民族自決のためであって、決して世界共和国実現のためのステップではありません。
>さち氏
>国連を世界の法とするのです。
>そして、現在のように民族からの代表を何年かに一度交代させます。
>勿論、国連を最高権力とする事を認める各国の合意が必要ですが・・・。

これは限りなく不可能と言う他ありません。
現状の国際法でさえ十分に守られているとは言えませんし、国内法も地域毎に特性が違い(大きく分けて大陸法と海洋法)、一般化する事は極めて難しいです。
また、G8加盟国の内政を任せるとなると、恐らく今までのように代表の持ち回りというのもできなくなるでしょう。このような経済規模の大きい国家の内政は、かなり大規模な専門家の助けが必要ですし、十分な人脈と官僚のバックアップが欠かせません。

全ての地域の政財界に十分な人脈を持ち、多方面の専門家を統括し、各地域の官僚団を上手く利用するには、偉人クラスの指導者が必要ですし、恐らく1日24時間ではとても時間が足りません。
今の国家元首でさえ、かなりオーバーワーク気味なのですから。

かと言って地方(旧国家)毎の代表に任せるのであれば、それは地球"連邦"でしかありません。
地方の権限が強くなり、軍事力を国連に一括化する事は難しいでしょう。


>国連に権力を委譲するという事は、軍事力・警察権も全て委譲するという事です。
>個人の所有による武器も禁止します。単純な論理ですが、それにより戦争がなくなります。

例えば、中米では法で禁じられていてもマフィアが軍隊より重武装だったりしますし、中東ではニワトリ一羽で大根のようにAK-47アサルトライフルが購入できます。
特にAK-47は、工場が無くても地域の鍛冶屋さんでも作っていたりするので、根絶が極めて困難です。
現時点での生産量だけでも推定1億丁(たった一種類の銃で)はある訳で。

また、米国では銃を持つ事が国民に認められた権利なので、基本的人権と並んで廃止が難しいかと。
結婚式の景気づけにアサルイトライフルを空にぶっ放す地域(中東など)もありますしね。


>世界はフラットな状態になり、人は移民によるもので行き来しなくなると思われます。
>民族の意見がもし通るのであれば、不満など誕生しないからです。

経済格差とそれにより発生する大規模な「難民大移動」はどのように解決するのでしょうか?
政治がどうあれ、人というのは職が多くて豊かな地域に偏る傾向がある訳ですが。



で、批判だけではよろしくないので私の対案を述べるなら、二日酔い しん氏が紹介してくれました「相互依存論」となります。
より厳密に言うなら、リアリズム的手法(バランス・オブ・パワー)で可能な限り現状を維持しつつ、相互依存度を民間主導でガンガン押し上げて戦争し難くしようという考えですが。

アフリカの紛争は、地道な教育・インフラ整備で微減させていき、
中東は粘り強い説得と交渉する他ありませんね。
30の椋鳥さんのご発言に対する補足です。既に、ご説明しましたとおり、国連に軍事力(平和強制力)を持たせるというのは、既に「ガリ構想」として、提言されましたが、国際社会の共感を得られず、失敗しました。

安全保障
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E5%85%A8%E4%BF%9D%E9%9A%9C

の中の

国際連合と安全保障

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ガリ構想
1992年6月17日、国連事務総長のガリ(ブトロス・ブトロス=ガーリ)は、ガリ構想の中で五種類の平和機能を提示した。

予防外交(注:予防外交の定義は50以上存在し、明確な定義は無い)
平和的手段による平和の創造(紛争を平和的な手段を用いて平和的に解決する)
強制的な措置を施し、平和を創造する(平和強制)
平和維持(停戦など)
紛争後の平和の建設、構築
以上の五種類の平和機能の内、国連が(正当性、不当性を判断して)関与するのは「強制的な措置を施し、平和を創造する(平和強制)」のみである。
これは国連憲章第六章及び国連憲章第七章の理念を合わせて提言した物であるが、数多くの国々や有識者から批判を浴びた。 批判の多くは、平和強制によって国連が介入先の国家主権を無視する事に関して、より「積極的」になる事に比重が置かれた為である。

よってガリ構想が示した平和強制部隊(Peace enforcement units)は多くの人によって問題点を指摘され有効性が疑問視され、94年にはソマリアにおける紛争などの解決に失敗したため、今後は行わないことをガリ自身が宣言した。

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だから、国連の軍事力強化については、過去の歴史を踏まえて議論しなければ意味がありません。そういう意味で、トピ主さんには、まず国際関係論や安全保障論を勉強されることをお薦めします。

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