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日のあたらないシネマを求めてコミュの硫黄島二部作公開記念!心に残る戦争映画 第二弾

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アメリカ映画からもう一本。映画史上最大の愚行と云われたコッポラの「地獄の黙示録」を挙げておきましょう。原作はイギリスの作家ジョセフコンラッドの「闇の奥」。
舞台はベトナム戦争の末期、行方不明になった軍のエリート、マーロンブランドを捜索する為マーティンシーンの一行がジャングルの奥深くに旅する物語です。
一行と共に観客の我々は戦争の狂気を様々な形で眼にします。
そして、彼らがたどり着いたのは文明と隔絶した社会、ブランドが独裁者となった「死の王国」でした。
高校時代、私は4回見に行った覚えがあります。
この作品の中には、戦争の狂気、文明と非文明の激突、戯画化されたアメリカの軍人像など様々な思わせぶりなテーマが存在しますが、結局のところ論点が明確でなく、なにを言いたいのか不明なところが多いようです。逆にそれだからこそ、純粋な冒険映画として見ても悪くないのかも
しれません。
個人的に云うと私はこの映画の撮影監督ヴィトリオストラーロの絵作りが好きで4回も見てしまったというのが、正直なところ本音です。
ストラーロの紫を基調とした官能的な色彩感覚には相手がどんな監督であれ、見る人をうならせる力があります。
次はイタリア映画「ロベレ将軍」です。
監督はネオレアリスモの巨匠ロッセリーニ、イングリッドバーグマンの旦那さんとしての方が有名かもしれませんが。主演はトピックスでもよく登場する監督でもあるヴィットリオ・デ・シーカです。
デシーカが俳優としてもいかに優れていたかがよくわかる逸品です。
舞台は第二次大戦のイタリア、ロベレ将軍とはパルチザンが伝説の指導者として崇める架空の存在です。
ナチスはデシーカ演ずる詐欺師のバルドーネをロベレ将軍に仕立て上げ、将軍が捕縛されたという偽情報を流して、パルチザンを意気消沈させようとします。
最初は金目当てで将軍の役を引き受けたバルドーネでしたが、いつしか民衆の心温まる手紙などに接していくうちに自ら伝説のロベレ将軍となって逆に民衆を励まそうとします。
そうして、彼はロベレ将軍として最後はパルチザン万歳を唱え銃殺されてしまいます。ナチのプロパガンダからパルチザンのプロパガンダへの鮮やかな変身、デシーカは見事にその変化を演じています。
古い映画なので、なかなかビデオ等も入手困難ですが、見て損はない作品です。
ソ連映画、「ぼくの村は戦場だった」も忘れがたい作品です。
ナチスに家族を虐殺された少年がパルチザンとなり、軍に協力して作戦に参加しますが、最後は捕まり処刑されるという内容でした。
私の好きな監督の一人、タルコフスキーのモノクロ作品です。
戦場の場面をあれほど幻想的な映像美で描ききった作品はないですね。
夜の沼地、花火のごとく打ち上げられる曳光弾のシーンは素晴らしかった!
ドキュメント部門です。ドキュメントタッチの場合は、いかに本物らしく見えるかが勝負どころだと思います。
金字塔はやはり、ソ連の「ヨーロッパの解放四部作」ですね。
クルスク大戦車戦からベルリン陥落までを本物のT34やタイガー戦車が縦横無尽に走り回り、スターリン、ヒットラーのそっくりさんが演じる世界は、もう二度と製作できないものと思われます。
ヒットラーのそっくりさんといえば、「ヒットラー最後の10日間」のブルーノガンツの演技も素晴らしかったですね。
最後の方で彼が「私が悪いのではない、私を選んだ民衆が悪いのだ。」という台詞は、歴史上のすべての独裁者が言いそうなことで、真実味がありますね。
日本では、岡本喜八監督の終戦の一日を東宝オールスターキャストで描いた「日本の一番長い日」が印象に残っています。
登場人物一人一人が皆、日本を愛し、国民を愛しているのに敵対行動をとってしまう。
その様を感情に流されることなく冷静に描ききった岡本監督の手腕には本当に驚かされました。
さて、最後にアクション映画として、常に男の挽歌を謳い続けたサム・ペキンパー監督の「戦争のはらわた」を挙げておきましょう。舞台は第二次大戦の東部戦線、主人公はジェームスコバーン扮するドイツ軍の軍曹です。この最前線にプロシャ貴族出身のマクシミリアンシェル扮する大佐が赴任してきます。
大佐がパリでの優雅な生活を捨て、最悪の戦場、東部戦線を志願した理由はというと勇者に送られる
「鉄十字勲章」が欲しい為でした。軍曹は鉄十字勲章保持者で、二人は尽く対立します。
ある日、ソ連軍の攻撃が激化し、軍曹の部隊は故意に撤退連絡を受けられず、敵中に孤立してしまいます。ようやく、味方陣地にたどり着きますが、大佐は彼らをソ連軍とみなし、攻撃を命じます。
折角、戻ったのに味方に殺される訳です。勿論、コバーン軍曹は生き残り、大佐を殺そうと詰め寄ります。
この映画の凄いところは、ここでコバーンが大佐を殺すのではなく、銃を取らせてともにソ連軍の待つ戦場に飛び出して行くところです。それまでの、二人のいがみ合いが嘘のように、彼らは戦友として戦うわけです。ペキンパーの男の美学が端的に表現されている場面です。
二回にわたって長々と独り言を書いてしまいましたが、これ以外にもまだまだ紹介した作品があります。
それは、また後日ということで、この辺で筆をおくことにしておきます。

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