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よのなか科コミュのよのなか科通信第6号

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「よのなか科」通信は、○○中学校選択社会の授業報告です。 

【第4回 1個のハンバーガーから世界が見える(2) 】
 7月1日(水)第2校時

 次回の授業が夏休み前最後の授業です。しかし、今回、私が担当学年の校外学習引率のため自習になるので、今回が夏休み前の最後の授業となりました。

 今回のテーマが「円高・円安」です。言葉としては、毎日のニュースの最後には必ず円の相場が出てきますが、それがどういうことなのか、どうなるのが円高なのか、円安なのかが理解が難しいようです。
公民の教科書でも、それほど扱っていません。それだけに、今回の授業は、教科書の補足的要素の多い授業です。

 初めに、「今朝、ニュースを見てきた人?」と問いかけました。何人かの生徒が手を挙げました。そこで、「今朝、もしくは昨日の円相場、1ドルいくらか知っている人はいますか?」という質問をしました。
なかなか自信を持って答えられる生徒はいませんでした。そこで、予想でいいからというと、小さい声ながら、95円とか、100円とかそれなりの数字が出てきました。そこで、今日のレートは、いくらなのかを話しました。為替は、刻々と動いているので、今朝の相場ということで、96円60銭でした。そこで、私が作った1ドルに交換するのに、どのくらいの円が必要なのかという表を、グループごとに配布しました。これは表といっても、台紙の上のほうに、クリップで本物の1ドル札を留めています。その下に、今日の日付と相場を記入して、本物のコインをセロテープで貼り付けています。その下には、生徒たちが生まれた1994年の相場、最高値と、最安値の相場の金額と本物のコインをこれもセロテープで貼り付けています。生徒たちが生まれた1994年の相場は、最高値が1ドル96円35銭、最安値が1ドル113円60銭でした。この表を見せながら、みんなは1ドルを交換するとき、どのレートで交換したいのかを聞きました。すると、やはり、自分のお財布から出て行く金額が少ないほうが得だということを言う生徒が多かったのです。そこで、自分にとって得することが円高、そして、損をするほうが円安と言うことを話しました。

 そして、ワークシートの作業に入りました。今回は、アメリカに行ってお土産を買おうというシミュレーションからです。10ドルのTシャツを1ドル100円で買ったならば、200円で買ったならばいくらになるのか、少ない円でTシャツが買えるのが円高。と、基本を押さえてこれが輸出ということだったら、車を例にとって説明をしました。商品を輸出し、それが売れて、その代金をドルで支払われたら、日本企業はそれを円に両替をして、社員の給料を支払わなければならない。そこで、ドルと円を交換することが必要となります。経済の原則ですが、これはオークションと一緒です。買いたい人と、商品の数の関係で価格が決まります。買いたい人がたくさんいて、商品が少なければその価格は上がります。反対に、商品がたくさんあっても、欲しい人が少なかったら、その価格は下がります。それは、いろいろなとこでも同じです。もちろん、今回の為替という二つの国の通貨を両替するときも同じことが言えます。その通貨を欲しい人が多くて、売りに出されている通貨が少なければ、どんどんその通貨の価値は上がります。反対に、その通貨を欲しいと思う人が少なく、売りに出されている通貨が多いとその通貨の価値は下がります。

 ここで、授業の見学にいらした元小学校の先生、Sさんにお尋ねしました。Sさんは、神奈川県の小学校を定年退職後、東南アジアの国々の学校を回られて、現地の子どもたちと交流をしていらっしゃいます。昨年10月から最近までネパールやタイなどにいかれていました。そのご経験ということで、なんの予告もなしに質問をさせていただきました。「現実にいろいろな国に行かれていて、この円高・円安に関して、なにかエピソードはありますか?」 「特別に損をした得をしたということはなかったのですが、東南アジアという国に行くと、その国の通貨に両替しなければならなくて、その場合、ドルから交換するのが得なのか、円から両替するのが得なのかということを考えました。」とおっしゃいました。円とドル以外の第3の通貨の両替もあるんだということを知ることができました。

 そして、じゃあ、円高で得すること青色のカードに、円安で得することをピンクのカードに書いてもらいました。しかし、この作業は、ことのほか、想像できなかったようで、なかなか作業が進みませんでした。ここの部分での、生徒たちの力の育成がこれからの課題でもあります。
 今回も、ワークシートがなかなか進まなかった生徒たちのグループの中に入ってくださった教員志望のYさんが、生徒たちを刺激してくださり、生徒たちに少し変化が出てきました。これこそが、斜めの関係です。

【 生徒の感想  】
○複雑に、円とドルは憎みあっている。 ○国際の金の感覚がわかった。 ○為替レートでどっちが得をするとき、反対の国は損をしているということ。 ○結局は「全世界共通貨」を作ればいいと思う。○ドルと円のことは結構難しいです。 ○円高と円安の違いが印象に残りました。損と得とかがうまれてくるなら、全世界共通でドルにすればいいのになあと思いました。 ○円高も円安も日本にとっては損なので、アメリカで暮らして日本に行きます。 ○円高、円安、ドルとか、難しいと思った。
○ドルとかユーロは円とは違う。テレビで、ニュースの終わりの時に、ドルとかユーロの値段みたいなものがやっていて、時期によって違うことがあるのはこういうことだったのだ。 ○ドルが強い。ドルが多く使われているらしいからすごいと思った。 ○ドルのこと。ドルはいろいろな値段になることが印象に残った。高かったり、安かったり、なんでそうなるんだろうと思った。 ○円高と円安、これを利用していけば仕事をせず、金儲けできる。 ○日本が得するとアメリカは損をしていた。 ○円高の方が海外のものが安く買える。 ○がんばればひと儲けで着そうだと思った。 

*今回、今までにはなく、生徒たちが感想を書いていました。今回で5回の授業でした。なかなか通常の授業との進め方の違いもあり、なれないこともあると思います。でも、ほんの少しずつ、この授業の手法も、理解でき、ワークシートの記入も少しずつですが、記入できるようになっているようです。

【 次回授業のご案内 】
  次回の授業は、夏休み明けになります。9月早々、期末試験が実施されます。体育祭もあるので、その準備、練習などで授業の予定がまだ確定していません。
授業の実施が確定しましたら、またご報告させていただきます。
 

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