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SGIコミュのSGI会長 米国のフォーブス博士一行と会談

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SGI会長 米国のフォーブス博士一行と会談


◆◆◆≪フォーブス家の常勝の教訓≫ 「生きる」とは「夢見る」こと


◆◆◆ 上昇気流は〔忍耐〕と〔挑戦〕から


◆◆≪フォーブス博士≫ 文化は国を越え 人間を結ぶ

   ── 美を皆に!「米国ルーブル美術館 友の会」を創設


◆◆≪SGI会長≫ 橋を架ける対話を! そこから友情のドラマが

   ── 文化交流は偉大な平和外交



【SGI会長 米国のフォーブス博士一行と会談】

         ◇
 池田SGI(創価学会インタナショナル)会長は10月31日、アメリカの「フォーブス社」副会長で、「米国ルーブル美術館友の会」会長であるクリストファー・フォーブス博士と東京牧口記念会館(八王子市)で会談。世界史の巨人・ナポレオンと、その甥ナポレオン3世の業績や評価のほか、人間の心を結ぶ文化の力、フォーブス博士の父や祖父の思い出などをめぐり語り合った。これには、著名な実業家で米国ナポレオン協会理事のブラスナー博士夫妻、創価大学の若江学長、東京富士美術館の野口館長らが同席した。
         ◇

【池田SGI会長】 これまでの集大成として、今回、東京富士美術館で「栄光の大ナポレオン展」を開催することができました。

 お忙しいなか、開幕に駆けつけてくださり、心から御礼申し上げます。

【フォーブス博士】 私こそ、このように日本を訪問し、池田会長にお会いできたことを大変に光栄に思っています。

【ブラスナー理事】 お元気な池田会長ご夫妻にお会いでき、本当にうれしく思います。

  ── フォーブス博士は54歳。プリンストン大学の美術史学科を卒業後、経済誌「フォーブス」で広告の営業マンを。

 その後、フォーブス社の取締役、副社長などを歴任。1989年から副会長を務めるほか、複数の企業の経営に関わり、幅広いビジネスの分野で活躍している。

 また、芸術の振興に尽くし、ロシア帝国時代の宝石工芸に関する著作などもある。さらに、ナポレオン3世に強い関心があり、その書籍や書簡、絵画や工芸品などの収集家としても著名。

 ニューヨーク芸術アカデミー理事、ニュージャージー州博物館名誉理事なども兼務する。

 また、ブラスナー理事は、ナポレオンに造詣(ぞうけい)が深く、99年に東京富士美術館で開幕した「特別ナポレオン展」の名誉委員長を務めた。


◆ 「文化の宝庫」を身近な存在に

【会長】 私は、これまで多くの識者と語り合ってきました。

 世界は広い。貴重な体験をし、豊かな智慧や知識を持っている方が、大勢います。

 それらを多くの人々と分かち合い、後世に残していく。これが人類の未来にとって重要なことです。

 また、こうした対話から、平和と文化と友情が生まれてくる。私は、そう確信しています。

 今回のナポレオン展では、ナポレオン(1世)が残した「文化の光彩」の側面に大きな焦点を当てております。

 文化の発展に果たしたナポレオンの業績を、どうご覧になりますか。

【博士】 ナポレオンは、膨大なものをつくりあげました。それこそ、現在でも(ナポレオンに関係する文化・芸術品の)“収集家”が存在できるほど、多くのものを残したわけです(笑い)。

 そうした事実からも、文化的な業績の大きさが見てとれます。

 ナポレオンに関する文献、彼をめぐる文学作品もまた膨大です。

 私は文学に秀(ひい)でているわけではないですし、歴史の研究家でもありません。

 しかし、絵画は眼で見て、すぐに歴史を実感できる。言葉を超えて、だれもが理解することができます。そういう点からも、私は美術にひかれます。

 ナポレオンも、美術を重視しておりました。

【会長】 博士は、フランスのルーブル美術館を支援する「米国ルーブル美術館友の会」の創設者であり、会長です。

 この世界の至宝・ルーブル美術館の土台を築いたのも、ナポレオンでした。

 今回のナポレオン展でも、ルーブル宮殿を訪れたナポレオンが、建築家とともに、美術館の構想に思いをめぐらせる光景を描いた絵画が、出品されています。

 <「ペルシエとフォンテーヌとともにルーブルの階段を訪問するナポレオン」(ルーブル美術館蔵)。

 ナポレオンは、ルーブル美術館の拡充をはじめ、「小ルーブル」(地方美術館)の設置を推進した>

 ルーブル美術館の過去、現在、そして未来を見つめながら、「米国ルーブル美術館友の会」としては今、どのような活動に力を入れておられますか。

【博士】 私たちは、世界の「文化の宝庫」であるルーブル美術館の所蔵品を、もっと多くのアメリカ人が身近に見て、楽しむことができればと思っています。

 例えば、多くのアメリカ人がフランスに行き、ルーブル美術館を訪れます。ですので、英語で作品の題名などを示すことも奨励しています。そうすれば、もっと広く、もっと深く、その素晴らしさを理解できるからです。

 またルーブル美術館のほうでも、アメリカの大きな美術館だけでなく、小さな美術館にも所蔵品を出品してくれるようになりました。

【会長】 重要なことです。文化や芸術は、すべての民衆に開かれたものであるべきです。

 博士は、国境を超えた「文化の橋」を架けようとしておられる。

 文化の交流は、偉大な「平和の外交」です。

【博士】 文化には、政治などの違いを乗り越えて、人々の心を結ぶ、素晴らしい力があります。芸術は精神を高めるものです。

【会長】 その通りです。

 私も、「文化や芸術に国境はない」との信念で、富士美術館や民音を創設し、多くの国々と交流を推進してきました。

 また、これからも、こうした文化交流に力を注いでいく決心です。


◆ パリを改造したナポレオン3世

【会長】 ナポレオンの手がけた文化事業。それを、甥のナポレオン3世が、発展させ、完成していきました。

 ルーブル美術館の充実に尽力したのも、ナポレオン3世です。

 フォーブス博士は16歳のころから、ナポレオン3世のゆかりの品々を収集してこられました。それらは世界的なコレクションとして、知られています。

 近年、フランスの歴史学会でも、ナポレオン3世の業績を再評価する動きが見られると、うかがいました。

 博士は、なぜナポレオン3世に関心を抱かれたのでしょうか。

【博士】 部分的には、父と祖父の哲学に基づいていると思います。

 それは、何かを見る時に一つの面だけではなく、別の側面も見なさい、ということです。

 フランス人と話をしていると、皆、ナポレオンー世ばかりを評価します。しかし、3世にも、いい面があるのではないか。つまり「別の面」から、「逆の発想」で、ものごとを考えてみるのです。

 ナポレオン3世への関心は、そうした観点から生まれました。

【会長】 博士は、ナポレオン3世の18年間の在位の実績を、最も目に見える形で残しているのは、今日のパリの都であると指摘されています。

 ナポレオン3世は、ナポレオンー世の志を継いで、パリを“19世紀の首都”と呼ばれる、世界一、美しい都市につくりあげました。ナポレオン3世時代に整備された上下水道も、今なお、パリを支えています。

【博士】 おっしゃる通りです。ナポレオン3世の在位中に、そうした生活基盤がつくられたのだと思います。

 またナポレオン3世は、革命が起こらないようにパリの通りを広くしたと、よく批判されています。

 しかし、彼は、小さな路地が入り組み、治安や衛生状態、交通事情などが極度に悪かったパリの都市機能を、抜本的に改造しようと考えていたのです。

 彼の目的は、パリを、世界に誇れる近代的な都市に造り変えることでした。そのために、上下水道の設備を整えるとともに、道路を広く、美しく整備したのです。

 そのほかにも、さまざまな都市改造計画を実行に移しました。

 新しい支配者は、前の時代の支配者を、こきおろすのが常なのです。イギリスのチューダー王朝を開いたヘンリー7世は、(その前のヨーク王朝の最後の王だった)リチャード3世を批判しました。

【会長】 そうですね。

【博士】 また、ヴィクトル・ユゴーは、ナポレオン3世を「小ナポレオン」と呼んで批判しました。

【会長】 有名な話です。

 ユゴーは亡命先からも、ナポレオン3世を弾劾する詩文を次々と発表しています。

 ナポレオン1世もそうですが、一人の人物の評価というのは、光を当てる角度によって、さまざまに変わるものかもしれません。



◆◆≪祖父のフォーブス氏≫ 経済(ビジネス)は人間の幸福のために

 ―***― 政治も経済も宗教も「根本は人間」 ―***―

◆◆≪SGI会長≫ 我らは人間の手段化と戦う


◆ 創刊号の論説で

  ── 続いて、SGI会長は、フォーブス博士の祖父君であり、経済誌「フォーブス」を創刊した著名なジャーナリスト、B・C・フォーブス氏のいくつかの優れた洞察に言及した。

 氏は、1917年9月、「フォーブス」誌の創刊号の論説で、こう警鐘(けいしょう)を鳴らしている。

 「ビジネスは人間の幸福と安寧(あんねい)を目的としてはじめられた活動であって、ドル(=お金)の蓄積が目的なのではない。

 しかるに今日、われわれはこの基本を忘れる愚をおかそうとしているのではあるまいか?」(藤本直訳・長谷川慶太郎監訳『フォーブズの診たニッポン』所収「『フォーブズ』社主のあいさつ」、PHP研究所)

 SGI会長は、「素晴らしい哲学です。今再び、噛みしめたい至言です」と深い共感を。

 さらに、お金のために、人間が手段とされる社会は、必ず行き詰まる。

 経済だけでなく、政治も、そして宗教も、すべては「人間」が根本であり、「人間の幸福」が目的でなければならない。

 この人間主義の哲学こそ、創価学会の根本の理念であり、祖父君の言葉と深い次元で響き合っていると語った。


◆ トップの資質で企業は分かる!

 続いて、祖父君の言葉「組織を作るのも、人間である。組織を壊すのも、人間である」が紹介され、祖父君が、企業を知る場合には、その「貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)」などよりも、「先頭に立つ人間(企業のトップ)の資質」のほうが重要であると主張していたことが話題に。

 そして、現在、いくつもの企業の中枢として活躍するフォーブス博士に対し、「先頭に立つ人間」として最も重視している点は何かと、SGI会長が問うた。

 博士は、池田会長こそ「先頭に立つ人物」であり、会長が持っている資質のすべてが、その答えになると思うと応じた。



◆◆≪「フォーブス誌を創刊した祖父君の信念≫「事実に忠実に」「対象に公正に

    ―***― すべての言論人への重大な警告 ―***―


◆ 言論の生命線

 ここで、SGI会長は、大言論人であった祖父君が、「フォーブス」誌の信条として、「事実に忠実であること」「記事の対象者に対して公正であること」を挙げている点に触れた。

 そして、「言論への信頼の根幹が、ここにあります。言論機関への信頼が薄らいでいる今、祖父君の主張は、もう一度、すべての言論人が考えねばならない、重大な警告を発しているのではないでしょうか」と述べた。

 フォーブス博士は、うなずきながら、「私どものところで働いている人たちも皆、祖父と同じ気持ちで書いてもらいたいと思います」と語り、正確さ、公正さこそ、「言論機関の生命線」であるとの真情を伝えた。


◆ 忍耐強さこそ勝利の要因!

【会長】 祖父君は、また、こうも言われています。

 「多くの著名な勝者というものは、たいてい、勝利を勝ち取る前に、熾烈(しれつ)な困難に直面していることを、歴史は物語っている」と。

 まったく、その通りです。

 私も青春時代から、「波浪は障害にあうごとに、その頑固の度を増す」との言葉を座右の銘としてきました。

 貴・フォーブス家が、長い歴史の波濤(はとう)を乗り越えて、勝利を勝ち取ってこられた最大の要因は、何だと思われますか。

【博士】 私の立場から申し上げますと、それは、祖父の持っていた「忍耐強さ」だと思います。

 一例を挙げると、祖父は、若いころ、地方の新聞社に入りました。

 そのとき、「植字(しょくじ)」の仕事を、「記者」の仕事だと勘違いして、契約してしまったのです。(英語では)よく似た言葉ですから。

 祖父は、植字の仕事を懸命にやり抜いた後、念願だったジャーナリストになりました。

 一つの教訓を引き出すならば、ちょっとした言葉の誤解が、人生を左右することがあるということでしょうか。

【会長】 分かりやすいお話の中にも、新鮮な感動があり、ドラマがあります。


◆ 人生を満喫(まんきつ)せよ

  ── 続いて、語らいは「フォーブス」誌を祖父君から受け継ぎ、世界的な経済誌に育て、今日の発展の礎を築いた父君のマルコム・フォーブス氏をめぐって。

 氏は、ジャーナリストとして活躍したほか、ニュージャージー州の上院議員も務め、財界人としても著名であった。

【会長】 お父さまから、受け継いだ教えのなかで、博士が最も大切にしているのは何ですか。

【博士】 それは、「人生はリハーサルではない。本番である。自分に与えられた時間を十分に満喫せよ」という教えです。

 そしてまた、さまざまな幸運に恵まれた場合、「その幸運を他の人と分かち合うことこそ、喜びの一つである」ということです。

【会長】 人生を「心の底から喜べる人」は幸福です。

 仏法においては、自分も、他人も、ともに智慧と慈悲をもって生きるところに、真実の“喜び”があると教えています。

 その意味でも、お父さまの言葉には共感できます。



◆◆≪父君の教え≫
    ・人と分かち合ってこそ喜びがある
    ・失敗から学べばその失敗は成功に
    ・敗北を知る人のみ勝利の味を知る


◆ 短い言葉で多くを語る人

  ── さらに、マルコム・フォーブス氏が残した、数々の箴言(しんげん)が話題に。

【会長】 お父さまは、数々の名言を残されました。

 「失敗から学ぶことができれば、その失敗は成功だ」

 「最高の構想は、洞察力に宿る」

 「敗北を知る者にとって、勝利は無上の喜びとなる」

 「夢見ることをやめた時、生きることをやめたことになる」

 どの言葉も、鋭く、深い。

【博士】 父は、短い言葉で多くのことを語る人でした。

【会長】 その通りですね。まさに“人生の達人”であられた。

【博士】 コロラドにある父の墓には、“生きている限り、人生を生ききれ”という意味の言葉が刻まれています。

 父は、この言葉のままに生きました。

【会長】 感動しました。

 お父さまは、若々しく、冒険心あふれる人生を生き抜かれた。

 1973年に、熱気球で初のアメリカ大陸横断に成功されたことは、よく知られております。日本でも気球を飛ばされていますね。<1986年>

【博士】 父は最初、広告を見て気球に乗ってみたいと思ったのです。

 実際に乗ってみたら、あまりにも素晴らしい体験だったので、訓練を受けてどんどん乗るようになったのです。

 気球に乗ると、自由な開放された気分になるとよく言っていました。

【会長】 お父さまとご一緒に気球に乗られたことは、ありますか。

【博士】 はい、世界各地で乗りました。

 父は、エジプトではスフィンクス、タイでは象、日本では金閣寺、フランスではエッフェル塔など、その国を代表する形の気球を飛ばしま
した。

 それは、その国の文化を祝福し、楽しませるためでした。

 気球は、さまざまな人たちを結びつける、政治的ではない、非常にいい方法だと父は感じていたようです。

【会長】 夢のあふれるアイデアです。心あたたまるエピソードです。


◆ 米中の友好推進に尽力を

  ── さらに話題は、発展の著しい中国に。

 雑誌「フォーブス」では、1999年から「中国の富豪」の長者番付が発表されている。

 中国として2度目の有人宇宙船となる「神舟(しんしゅう)6号」の打ち上げも成功し、大きな話題となった。

【会長】 博士は中国と、どのような交流を結んでおられますか?

【博士】 やはり、ビジネス上の絆が強いです。

 「フォーブス」の中国語版を出版していますが、出版を開始して、すぐに15万部ほどになりました。

 またアメリカでは、中国のビジネス事情をめぐる関心が、非常に強くなってきています。

【会長】 アメリカと中国が、いかに友好を結んでいくか。これは国際社会の安定を考えるうえで、最重要テーマの一つです。

 私は1968年に、日中の国交正常化を提唱しました。

 両国の友好のために行動してきた一人として、現在の中国の発展を心から喜んでいます。

【博士】 アメリカと中国との関係をよりよいものにするため、これまで以上に力を尽くすつもりです。

【会長】 ナポレオンは、独立して間もないアメリカに、深い憧(あこが)れを抱(いだ)いていました。

 「アメリカは巨大な大陸で、まったく特別な自由がある。あそこでは、あらゆる人が平等である」と。

 実は、「ワーテルローの戦い」に敗れた後、アメリカヘの亡命を考え、そのための船まで手配していました。

【博士】 もし、ナポレオンがアメリカの天地を踏んでいたら、と想像すると、歴史のロマンが広がりますね!

 ナポレオンと、ナポレオン3世。二人には、当時から現在まで、実にさまざまな評価があります。

 ただ、「理想を追いかけた」という一点では、共通するのではないでしょうか。

 「全力を尽くして追求すれば、どんなことでも成し遂げることができる」ということを、二人のナポレオンは教えてくれているように思います。

【会長】 深い実感のこもった言葉です。


◆ フォーブス家の家庭教育

【会長】 お父さまが執筆された著作は、日本でも出版されています。古今東西の「偉人の子ども」のエピソードが綴られた『有名人の子供はつらい』(草思社)は、ユニークな教育論にもなっています。

 家庭教育は今、日本でも重要な問題です。

 フォーブス家の家庭教育について、紹介していただけますか。

【博士】 私が小さい時、親は厳格で、怖い存在でした。しかし、私たち子どもが大人になってきたら、「私たちが興味を持っていること」に取り組むようにと励まし、応援してくれました。

 「親のやったことと同じことをする必要はない」という信条でした。

 また、私たちは、もともとスコットランドの出身ですが、父はスコットランドの伝統を守ることに非常に厳しかった。

 私たちは民族衣装のキルト(巻きスカートの一種)を着ますし、毎年、夏には家族全員で犬も連れて牧場に行きました。

 家族で時間を過ごすことを、非常に重視していました。おかげで、現在も親族の仲は良いですし、密接な交流があります。

 この絆こそ、両親が残してくれた遺産であり、深く感謝しています。

【会長】 深い示唆に富む話です。

  ── フォーブス博士はナポレオン3世の第2帝政時代について、フランスの金融制度の近代化、先進的な立法制度、鉄道の建設などが進められた点にも注目してきた。

【会長】 ナポレオン3世の政治手腕や取り組みのなかで、現代に生かすことができる点として、何が挙げられますか。

【博士】 ナポレオン3世については、あまり広く理解されていないかも知れません。

 彼は、たしかに皇帝でしたが、民主主義的な概念を導入したともいえます。

 一つは、平等な賃金の制度を敷こうとした。

 また、政治体制としては、王政と社会主義の中庸(ちゅうよう)をいく資本主義のようなものでした。

 見た印象や、形式上は違うのですが、彼の政治のなかには、民主主義的なものを見いだすことができると考えます。

  ── 歴史と人生をめぐる語らいの時は、飛ぶように過ぎて。

【会長】 授業の「1時間目」は、これで終了です(笑い)。この次は「2時間目」を、ぜひお願いします。

【フォーブス博士】 恐縮です。もっともっと池田会長のお考えを、うかがいたいと思います。

【ブラスナー理事】 池田先生にお会いして、私の心は元気になりました。

 共に時間を過ごせて、光栄です。

【会長】 祈ります。ご健康と、価値ある人生を!

 文化のため、平和のため、勝利のために、手を携(たずさ)えて、人生を生ききりましょう!


◆ お金では買えないものがある

  ── 「栄光の大ナポレオン展」の特別鑑賞会に出席した際、一行は東京富士美術館で綴っている。

 「完壁な展覧会です。これ以上のものはありません。

 ジュールズ・ブラスナー」

 「なんと忘れがたい日なのでしょう!

 歴史の巨人・ナポレオンの文化と宝に囲まれ、さらには現代の偉人である池田大作氏と、そのご友人とともに過ごした、この日は。

 私は、決して忘れません。

 クリストファー・フォーブス」

 ブラスナー理事の夫人であるサン・リー女史も、“この展覧会をきっかけに、勇気と希望にあふれた人生の道、平和の道を歩んでいけるでしょう”と感銘を述べている。

 一流の芸術作品には、万人を引き寄せる魅力がある。

 豊かに育(はぐく)まれた文化には、限りない愛おしさがある。

 しかし、その魅力も、愛おしさも、すべては、人々の生命の営みに根源がある。一人の人の内奥から、一切は発せられる ── 。

 会談を終えて、フォーブス博士からSGI会長に贈られた一冊の美術書には、博士の次のような献辞が認(したた)められていた。

 お互いの人生に意味を与える、「友情の尊さ」を確かめるように。

 「この美術書に出ている数々の財宝よりも、『平和』は、はるかに尊いものです。

 同じく、『友情』も、『理解』も、お金で買えるものではありません。

 こうした理想に生涯を捧げている方に、深い敬愛の念をこめて ── 」

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