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ブックオフ福岡コミュの 『私立探偵 藍 file1-3』

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「はぁ?密室殺人‥?もうそこまで判ってんなら後は早いんじゃないの?」
と前に置かれた紙のコーヒーカップに手を伸ばし、四角いブラウンシュガーを入れ付属の小さなスプーンでそれをかき混ぜた。
「それが‥妙な事に‥どうみても密室殺人としか思えないんです‥実を言いますと自殺の可能性も‥」
木室警部は右手の人差し指で顎を軽く掻きながら栗山と一瞬目を合わせてそう言った。
「まぁ、とにかく現場に行きましょう。藍さん。依頼を断るのはそれからでも遅くはないでしょう?」
せっかくツタヤから借りてきた『愛してると言ってくれ』を事務所でゆっくり見ようかと思ってたのに最悪だよ。
常に困り果てているような様から、どうも警部の依頼は断りにくいのだ。
昔から捨て猫なんかを見ると絶対に放っておけない性質なので、それがこんなところに現れているのもなんだか切ない。
私の人生の課題のひとつである。
入ってきた時と同様に栗山に案内され、なすがままにクラウンのドアをさぁ乗り込めと言わんばかりに開けられ、無津呂と後部座席に座った。
後から来た木室警部が助手席に座り、警部がシートベルトを締めたのを確認し栗山はゆっくりとタイヤを転がし始めた。
「事件の詳細は後で現場検証しながら話しますから寝てていいですよ。現場までまだ30分くらいかかりますからね。」
じゃそうしますと言い、私は束の間の眠りについた。
眠りにつく瞬間、窓の外を眺めながらぽってりとした顎を突き出して、左手を摘まんだ塩をサラサラと振りまく時の様な形で触っている無津呂に訳もなく腹が立ったのを覚えている。

私服で来るんじゃなかった。
ここの正面玄関までの階段は風が強く長めのスカートでも簡単に捲くれあがるのだ。
下にジーンズを穿いているとはいえ何だか恥ずかしい。
そうこう風と格闘してる間に事件現場である3階の音楽スタジオに着いた。
『KEEP OUT』のテープを潜り抜けて
二重になっている重い扉を開く。
既に血痕は変色していて、昔の相川七瀬の髪の色の様になっている。
「被害者は山本聖人、23歳、ソラリア学院大学の大学院1回生、一昨日の土曜日の午後1時28分にここで係の人に発見されており、死因は検死の結果、毒物によるものとみています。当日は一人でここのスタジオを利用していたようです。」
栗山が真新しい警察手帳を読みながら機械のように唱えた。
「んで何処が密室なのよ?そこら辺をもう少し詳しく聞かせて。」
次に警部が話し始めた。
「まず、ここの部屋の鍵は利用者用と係員用の2つがあり、これは特殊な鍵で簡単には同じものは作れないようです。そして見ての通り、この部屋は入るには頑丈な2つのドアを開ける必要があり、普通は両方ともこの鍵で開ける事ができるんですが‥ここが今回のネックとなる部分なんです。」
険しい目つきで私を見ながら
「2つ目のドアにはこの鍵の他に中から手で回して金属板が出てロックするタイプの鍵が付いておりまして‥実は‥発見された時には、ここの鍵が中から架けられていたんです。」
ありえない。
即座にドアに目をやり、そう私の頭をその言葉がよぎった。
「完全に自殺じゃない!なんで他殺の疑いがかかるの?」
「さっき栗山が説明したときに検死の結果は聞きましたよね?」
「あぁ、毒物ね。そういえば部屋の何処から検出されたの?」
「それが‥」
また、警部は栗山と目を合わせて呟いた。
「部屋の何処からも毒物は検出されなかったんです。」





『私立探偵 藍 file1-4』につづく

コメント(3)

いいの?!山本さんいいの!?
まいいか…
ムツロがきもいよーー

てか写真はふれぶん?(笑)
山本さん死んだーーーー!!!

やっぱ、栗山さん車のドア開けてくれるんや(笑)

警察は眼鏡ばっかりですね。おえ

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