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日常感情劇場 on mixiコミュのおうちをかうのはたいへんなのよ(短期集中連載6回目)

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2週間後。引渡しまであと4週間と迫る中、いよいよ内覧会。ほぼ完成している部屋に入り、瑕疵や不具合などを発見し、入居までに修繕を要求するというような場。また、家具などの購入のための寸法を測る人はこの場を利用する。私たちは前回機会があったので今回は測量はしない。

さてしかし、私たちの家とは言え、どこに不具合があるなんてのは私たちだけでわかるのだろうか?

わかるわけはない。ここはひとつプロに同席願おう。

ネットで建築事務所を探し、内覧会に同席するというサービスをやっているところを選ぶ。割とぎりぎりだったのだがよさそうなところを選ぶことができた。費用は3万5000円ほど。
事前に、マンション全体の間取り図や設計図を送るように言われるので宅配便で送る。するとすぐにメールでそれを見た所見が返ってくる。早い。
その所見によると、

・免震住宅はまだ数が少なく、貴重。免震というだけで評価は高い。
・設計図で見る限り、上下階との間は大きくとってある。音の問題は少ないだろう。
・共益費などはこのクラスにしてはかなり安い。余分な施設がなく維持費が最小限だからか。

など、基本的に良いことがたくさん書いてあった。第三者にそういわれることでほっとする私たち。他、現地で詳細を確認したい事項のリストがついていた。このリストをもらっただけでも価値があるかもしれない。

あっという間に内覧会当日。もうエントランスもできている。タッチ式のキーの説明を受け、宅配ボックスの説明を受け、ポストボックスの説明を受ける。宅配ボックスは専用のカードで開け閉めする。クレジットカードの機能を付加することで、代金引換などの宅配物やクリーニングサービスなども受けられるらしい。ポストボックスの鍵の暗証は決めうちで変えられないらしい。自分の好きな番号にできないのはちょっとつらいかも。

受付の担当の社員から「夏井さま、お待ち合わせの方が既にいらしてます。待機していただいていますのでご一緒にお部屋へ」といわれる。
正直、住宅会社としてはこういう人に入られるのはあまりいい気分ではないだろうとは思うのだが、意外にちゃんとした対応をしてくださった。こういうことが珍しくなくなったのか、ちゃんと作っている自信があるからか。
建築事務所から来てくださった方に引き合わせていただく。急なお願いにもかかわらずありがとうございますと挨拶をして、いざ自分の家へ。

日当たりが良いためか非常に暖かい。エントランスで住宅会社の若い女性の社員さんから、既に暖かくなっている使い捨てカイロが1つずつ渡された(各部屋の暖房は当然まだないので)のだけれど、全く不要。その代わり夏は暑いなきっと。今年みたいな酷暑だったらしんどいな。

建築事務所の人は、先が鉄球になっているアンテナペンみたいなひみつ道具を出してあちこちこちこちやっている。感心なさっているご様子。
「良くつくられていますね。快適ですよ。たいしたもんだ」
ふむ。やっぱりちゃんとしてたのか。あの応対は自信の現われだったのか。
しかし一部に瑕疵は当然ある。チェックリストの項目だけではなく、パテが埋まっていないとか、玄関ドアのフレーム部分の塗装が一部薄いとか(そんなところまで素人の私はわからない)、防水シーリングにはみ出しがあるとか、浴室の窓の網戸は掃除のときどうやってはずすのか入居までにお客さん(私たち)に教えてあげてくれとか。
急な申し出だったのだけれど、来ていただいてよかった。オプションの手擦りの取り付けられた壁の強度はどうなっているのかとか換気扇の排気はどこに流れるのかなんて、私たちでは思いつけるはずもない。

こまかいところでは、コンセントの高さや位置。非常に良く計算されていて、きっと快適に使えますよとのこと。なんでも、この部屋にもしテレビを置くならここだろう、という箇所は、誰が住んでもある程度決まってしまうものだそうで、ちゃんとその位置にコンセント3口と電話線とテレビのアンテナの口が2つずつ設置されている。そして、対角線上に別のコンセントがつくってある。コンセントの使いやすさは人間の動線を邪魔せず、部屋の中では対角線になるような配置がベストなのだそうだ。しかも全部屋そのようになっている。教科書どおりの設置らしい。

30分の予定が1時間ちょっとかかって、それでも全部で25箇所もの指摘事項を挙げてくださった。ほとんどが枝葉末節な所(汚れとか仕上げが不十分だとか)だったけれど瑕疵は瑕疵。2週間後の再内覧会までに修繕をしていただく約束を取り付けて終了。いやホントに助かりました。一足先にお帰りになる建築事務所の方にエレベータ前で深々と頭を下げる私たち。

一旦外に出て、自転車置き場と駐車場の確認。駐車場は抽選の結果、首尾よく500円のエリアが当たった。しかも、私の車は軽自動車なのだが、軽ではないエリアが当たった。今後軽ではない車に変えることがもしあったとしても(なさそうな気がするけど)大丈夫。屋根はついていないが今まで10年以上ずっと屋根なし駐車場だったので一切問題なし。

その駐車場に、なにやら怪しい人たちが。長机を出し、私たちを待ち構えている。

そのひとつは、新聞屋さんだった。

私は新聞をほとんど読まない。今は産経新聞を取ってはいるが、そういえば新聞のことは一切考えていなかった。そこにいたのは、産経ではない、いわゆる三大紙の販売店の人たちが一人ずつ。呉越同舟ならぬ読毎朝同舟。なんと読むんだ。
どうやらここの近くにある販売所が今回手を組み、まとめて契約しているというのだ。100世帯の新しいマーケットが生まれるわけであるから新聞販売所も気合が入っているのだろう。

私は個人的に、なんだかこういう結託したようなやり方はとてもいやなんだけど、でも新聞を読むのは私ではなく相方。しかも主目的は多分チラシ。

産経の販売所もあるけれど、電車で2駅ほど離れたぐらいのところだそうで、このマンションの近くのスーパーなどのチラシはまず入らないのだという。それにぐっときたらしい相方。どうしようかと私の顔を見る。私はほとんど読まないのだから自由にきめたら? と言うと(投げやりとか言うな)、新聞屋さん、3紙を順番に3ヶ月ずつってのはどうですか? とのサジェッション。で、どうやらそうすると3紙からそれぞれノベルティがもらえるらしい。まぁいいかそれで。新聞のノベルティってなんだか限りなく違法に近い気もするけど。
部屋番号と名前と携帯の番号を書いて契約終了。

もうひとつの長机は、引越の業者だった。

100世帯近くがいちどきに引っ越すとなると、当然、大変混雑する。エレベータも2機しかないので統制が必要だ。そこで、ある大手の引越業者が幹事会社となって、全世帯の引越しのプロデュースをすることになっている。引越が集中する期間中はマンションにオペレータが常駐し、作業やエレベータの振り分け、ダンボールや梱包材の処理、当日突発的に発生した問題への対処などを実施してくださるという。

引越し業者は自由に選べるのだが、日時などについてはすべてその業者が取り仕切るため、間にその業者をはさむことになるのだ。前の官舎を引き払うときにかなり無茶な注文をしてもちゃんと親切に対応してくださった、あの引越し業者さんにもう一度頼みたかったのだけれど(これは名誉なことだから名前を出すけれど、引越社。って言ってもぴんとこない人は、「アリさんマークの引越社」って言えばいいかな)、どうもそれは煩雑なことになりそうだ。ただでさえ私たちの家財道具一式はここから遠く離れたレンタルコンテナの中。そこからまず荷物を出していただいてトラックに載せ、その足で今住んでいる居候の家まで来ていただいて家財を乗せ、マンションへ、という手順を踏まなければならない。さいわいコンテナの中の荷物は既に荷造りが済んだ状態で入っているわけだから、業者さんの手間は少なくてすむのだが、それだけのことだ。

間に幹事会社を挟まれても引越社さんは困るだろう。仕方ない。今回は幹事会社を利用することにしよう。

部屋の引渡し日は12月15日の土曜日。その日の午前中に鍵が渡され、住むことができるようになる。引越は15日の午後から開始可能。あらかじめ引越の希望日調査が行われていた。
誰だって早く新居に引っ越したいだろうから早い時期は混雑しそうだけれど、実家にはあまり長く滞在したくないというお互いの意見で、16(日)、22(土),23(日),24(月祝),29(土) の順位で希望を出した。

後日、決定して送られてきた引越日は、首尾よく第一希望の16日。どうやら、ウチは2人暮らしでトラックも少なく、短時間で終わると踏まれたのだろう。そして多分その通りである。
比較的早く新しい生活が始められそうである。駐車場の幹事会社の担当者にその旨を告げ、すでにリクエスト用紙を返送しています、当日はよろしくお願いしますと挨拶をして終了。

住宅会社が提携している家具やインテリアのショップの特別割引購入特典カードなどをあるだけもらう。買うかどうかは別だけど。
登記説明会のときにもらった引越案内のはがきが、部屋の番号を記載する欄が狭すぎて書けないということで、印刷しなおした100枚が改めて渡され、内覧会は無事終了した。

帰宅後。
「今日はどこに行ってたの? 家を見に行ってたの?」
(相方)「(出かけるときに聞いたでしょ、と思いながら)うん、内覧会」
「もう屋根とか外側とかちゃんとできてるの?」
・・・・・・エラー訂正中・・・・・・
「見に行った部屋と同じなんでしょ?」
・・・・・・エラー訂正中・・・・・・
「駅からどれぐらいかかる・・・」
・・・・・・強制上書き中・・・・・・


食事のたびに駅からどれぐらいかかるかを聞かれなくなった頃、口座を開設した++銀行からキャッシュカードが送られてきた。改めると、キャッシュカード機能のついたクレジットカードだった。
私は、前職在職中に、ある事件によっていわゆるブラックリストに載った。以来10年近くずっとクレジットカードを作っていなかったし、まだ自衛官の身分を持っていた頃に一度洒落でつくろうとしたらあっさり断られた経験がある。しかしそういう私にもこの銀行はクレジットカードを作ってくれた。感謝しようではないか。

そんなこんなで、大詰めである。あとは再内覧会で前回の瑕疵の修正状況を確認し、12月14日(引渡し前日)に住宅ローンの借入金が住宅会社に入金され、その日までに私たちの自己資金を振り込めば、新居での生活がスタートできる。

しかしここで、あまりにも間抜けな問題が発生する。

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