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ユーグレナの生物学コミュの動物か植物か

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 ユーグレナ(ミドリムシ)については、動物か植物か、という問題がたてられることがよくあります。
 最も身近で体感できる生き物が動物と植物であるため、生物界の主要メンバーも動物と植物である、というのが素朴な自然観なのかもしれません。大腸菌などのバクテリア(細菌;bacteria)、またカビやきのこ、酵母などの菌類(fungi)を扱う講座は、むかし、植物学教室に配置されていました。今では、鞭毛のある側と反対方向へ動くという基準(つまり鞭毛が尻尾)で、菌類が動物に最も近いグループとされています。ユーグレナは鞭毛のついた方向へ進みます。
 生物界は食物連鎖のネットワーク、つまり食物網によって構成されていますので、どの生き物が重要か(不可欠か)というのはかなり難しい問題ですが、敢えて一群を挙げるとすれば、私はシアノバクテリア(藍色細菌、らんそう)を推したいと思います。このグループ全体で全地球の光合成の約35%ほどを占めるだろうし、植物や緑藻の葉緑体の祖先がシアノバクテリアであることを考慮すれば、シアノバクテリアによる恩恵はとてつもなく甚大です。
 わがユーグレナ(ミドリムシ)は、トリパノソーマ原虫の祖先(つまり捕食性の単細胞微生物)が緑藻を捕捉したうえで、消化せずにそのまま共生関係を結んだもののなれの果て、と考えられています。この意味で、二次共生体といわれます(植物や緑藻は一次共生体)。残念ながら、ユーグレナはシアノバクテリアそのもののようなグローバルな貢献は強くありません。
 いずれにせよ、動物か植物か、という問題設定自体に妥当性がないことを説明してみました。

なお、ユーグレナ(綱)はユーグレノゾア(門)の一グループです(↓)。
http://en.wikipedia.org/wiki/Euglenozoa
ただし、生物学の研究材料として最も頻繁に使われているのは、恐らくEuglena gracilis (種)だと思います。

コメント(3)

昨日ブログで質問を受けて、なるほどと思ったのですが、ユーグレナは葉緑体で行った光合成で発生した酸素は、どのように扱っているのでしょうか?
自分自身で消費しているのか、外に全て出しているのか不思議に思っています。
いくらか調べてみたのですが、今の所、発生した酸素をどのように扱っているのか分からずにいます。
pphotoexさん、はじめまして。

光合成で発生した酸素の一部は自らの呼吸に使われます。他は、体外に放出されます。植物の葉でも同様です。呼吸消費分と放出分の割合は生物の種類によっても環境条件によっても異なります。

(真の光合成量)=(みかけの光合成量)+(呼吸量)という関係式が光合成について成立します。これを酸素量として表現すると、(酸素発生量の総計)=(体外への放出量)+(呼吸による消費量)となります。光合成量を簡便に測定する一つの方法は体外に放出された酸素の量を測定することです。以上を仮にA=B+Cとして以下を説明します。

完全暗黒のときは、当然のこととしてA=ゼロです。Cは常にプラスですから、Bはマイナス。B=−C。酸素は体内に呼吸分だけ吸収されます。

光を強くしていくに応じてAは増大し、やがて、B=ゼロ(酸素放出量ゼロ)となる光の強さに達します。この光の強さを補償点といいます。ここでは、A=Cです。光合成によって発生した酸素のすべてがちょうど呼吸によって消費されるような段階です。

更に光を強くしていくと、B>0となり、実際に生物が生長できるような領域になります。やがて、光合成量がそれ以上増加しなくなるとき、その光の強さを光飽和点とよびます。

このように、光の強さに応じて、体外へ放出される量と呼吸で消費される量の割合は大きく異なるわけです。光飽和点での割合は、生物によっても異なるしその他の環境条件によっても異なるのですが、ユーグレナの場合、呼吸消費分Cは酸素発生量総計Aの20%前後だったと思います(後日、より正確な値を記載します)。




euglena さん、
大変良くわかりました。
特に、おどろきだったのが、完全暗黒の時は、B=-C となり、体外から体内へ酸素を吸収するという点です。
(恐らく植物の葉もそうなのですね)
すごいです!!
ありがとうございました。

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