香港ノワール映画－英雄片－コミュの【香港ノワール／絶頂期】リー･ロック伝大いなる野望 PARTⅡ 香港追想

原題：五億探長雷洛傳Ⅱ之父子情仇/５億探長雷洛傳Ⅱ之父子情仇/雷洛傳Ⅱ(Lee Rock Ⅱ)
香港　ウィンズ･ムービー･プロダクション作品　91年　112分　カラー　日本劇場未公開(ビデオ)

製作：ジミー･ヒョン／ウォン･ジン　監督：ラウ･アモン　脚本：チェン･メンクェン　撮影：ジゴ･リー／アンドリュー･ラウ　音楽：チャウ･コンシン
出演：アンディ･ラウ／アーロン･クォック／チョン･マン／チンミー･ヤウ／ポール･チン(チョン･プイ)／ン･マンタ

－解説－
1950年代の香港に実在した悪徳警官の半生と周囲の人間模様を実録タッチで描いたアクション･ドラマの完結篇。前作に引続きアンディ･ラウ(劉德華)が主演のほか､『風よさらば』(93年)などのアーロン･クォック(郭富城)､『ゴッド･ギャンブラー』(89年)などのチャールズ･ヒョン(向華強)らが新たに出演。チョン･マン(張敏)､チンミー･ヤウ(邱淑貞)､ポール･チン(チョン･プイ=秦沛)､ン･マンタ(吳孟達)ほかのキャスト､そして監督のラウ･アモン(劉國昌)も前作から続投する。91年作。

－物語－
刑事部長に昇進したリー･ロック(劉德華)は､かつて将来を誓い合いながら生き別れたローズ(邱淑貞)と再会し､幼い息子ヨンインとも対面する。しかし香港では一夫一婦制が施行され絶望したローズはヨンインを連れ姿を消した。1959年､宿敵ガントン(秦沛)との権力争いの果て､リーは総責任者の地位を手に入れる。リーは裏社会との新たな集金体系を確立した為組織間の抗争が激化し､ガントンの威信は失墜した。1972年､香港有数の大物となったリーの前に新長官スコットは三悪追放を迫る。さらに不正防止委員会の再編成が決定し､一員として現れた青年ヨンイン(郭富城)は､成長したローズの息子だった…。

コメント(1)

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[1] mixiユーザー 11月12日 02:12

アンディ･ラウ(劉德華､画像左)が当り役を掴んだ超大作の後編となります。前編のラスト､劇的な再会を果たしたリー･ロック(アンディ)とチンミー･ヤウ(邱淑貞､画像中)扮するローズ母子とのつかの間の交流と別離､そして成長した息子との確執。そして前編では制服警官からの出世物語がメインだったリー･ロックですが､本作では権力の頂点に立ったリー･ロックがいかにその地位を死守しながら､激動の香港でどう生き抜いていったかに焦点が当てられています。
キャストの面では､何と言っても本作のみ登場するアーロン･クォック(郭富城､画像右)に注目です。香港ではアンディと同じ"四大天王"の歌手として人気を博していましたが､映画俳優としてはアンディから数年遅れの89年にデビューを果たし､ジャッキー･チェン(成龍)製作の『ケネディタウン･ストーリー』(90年､映画祭のみ)に続く大役への抜擢で､"四大天王"仲間のアンディと親子役で共演を果たすことになりました。アンディとは同年引続き『神鳥伝説』(91年)でも共演していますが､主演スターとして確固たる地位をアンディが築くなか､アーロンも93年頃から主演作を撮るようになり､ルックスだけではない演技やアクションをこなせる主演俳優として90年代の香港映画を支えていくことになります。
本編も老け役までこなしたアンディとチンミーとのやり取りはメロドラマ調ですが､終盤には病院を舞台にアンディとアーロンが組んでハードなガン･アクションを見せるなど､"香港ノワール映画"としての本領もしっかり発揮されています。
日本では劇場未公開(前編は映画祭上映)､ビデオ発売のみに終わった２部作ですが､いつかクリアな画質でのソフト再発売に期待したい作品です。

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