香港ノワール映画－英雄片－コミュの【香港ノワール／絶頂期】爆走!! 高速トライアル

原題：馬路英雄(Off Track)
香港　リッチ･フィルム･プロダクションズ作品　91年　96分　カラー　日本劇場未公開(ビデオ)

製作：ウィリー･チェン／ベニー･チャン　監督：チャー･チェン･イー　脚本：チャン･カイ･チェン　撮影：マイケル･マ　音楽：ローウェル･ロー
出演：ジャッキー･チュン／マックス･モク／ロレッタ･リー／エレン･チャン／カレル･ウォン／ウー･マ／ロン･フォン

－解説－
一般道路での違法カーレースに興じる若者たちが､無軌道な行動の果てにたどる末路を描いたアクション･ドラマ。出演は『ワイルド･ブリット』(90年)などのジャッキー･チュン(張學友)､『スター･ランナー』(2003年)などのマックス･モク(莫少聰)､『上海1920』(91年)などのロレッタ･リー(李麗珍)､『シティ･オブ･フューリー』(88年)などのエレン･チャン(陳雅倫)､『奇蹟<ミラクル>』(89年)などのウー･マ(午馬)､『ゴッド･ギャンブラー』(89年)などのロン･フォン(龍方)ほか。チャー･チェン･イー(查傳誼)監督､90年作。

－物語－
レイ(張學友)は公道での違法レースに興じ麻薬密売も行う組織のサブリーダー。ある夜レイの相手として､修理工のジョー(莫少聰)が名乗りを挙げてくる。凄まじいチェイスの末双方の車両が接触して争いとなりレイとジョーは検挙される。レイの出所後レースの賭け金の分け前をめぐりダート一味と抗争が起き､レイの妹アン(李麗珍)が狙われた。それを助けたのはジョーで､ふたりは恋に落ちていく。しかし､レイはリーダー･ビン(龍方)の命令でダートとの手打ちのためジョーを人身御供にし､遂には警官の父(午馬)を死に追いやってしまった。組織を抜けようと決意したレイは､ジョーとの再レースに臨むが…。

コメント(1)

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[1] mixiユーザー 09月17日 07:05

91年1月に香港で公開されたジャッキー･チュン(張學友､画像左の右側)の主演作で､撮影自体は90年に行われたようです。この作品も同じ年に公開されたジャッキー･チュン主演作『ラスト･ミッション』と同じく､日本で発売されたビデオは國語(北京語)の台湾公開版でした。
表立ったテーマは公道での違法カーレースなので､日本版のビデオジャケが当時オリジナルビデオでヒットしていた｢首都高速トライアル｣シリーズを思わせる装丁でしたが､本編自体は黒社会の組織同士の小競合いや内部抗争が描かれており､巻込まれる一般市民の状況や後半繰広げられる銃撃戦など､変化球気味ではありますが"香港ノワール映画"であることがわかってきます。
ジャッキー･チュンは黒社会の末端組織のサブリーダー､要はチンピラなのですが､アンディ･ラウ(劉德華)のように陽気なヒーロー然なキャラではなく､どこか陰りと狂気を秘めているところがジャッキー･チュンならではの個性となっています。
そんな彼らの抗争に巻込まれるのが､マックス･モク(莫少聰､画像中)扮する修理工の青年です。しかも彼はジャッキー･チュンの妹ロレッタ･リー(李麗珍､画像右)と恋に落ちてしまうのです。このカップルと､ジャッキー･チュンとエレン･チャン(陳雅倫､画像左の左側)２組の恋愛模様も本作の見どころです。そういえば､以前当コミュでご紹介した『俺たちの旅路』(90年､DVDのみ)では､マックス･モクとエレン･チャンが恋人同士の役でしたね。ロレッタ･リーもこの頃はアイドル女優から大人の魅力を備えた実力派の美人女優へと着実に進歩していました。
監督のチャー･チェン･イー(查傳誼)は､TVドラマのカメラマンから映画監督となった"香港ニューウェーブ"派の映画人で､アクション演出に定評があり､本作が第５作目でした。プロデュースをジャッキー･チェン(成龍)の敏腕マネージャーとしても知られたウィリー･チェン(陳自強)が担当しています。

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