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来たれ!DMくらぶ!コミュのGOROの闘病人生【糖尿病編】 Part9

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【血糖値測定の意味(3)】(2005年07月29日 投稿)

さて、前回に引き続き、私のSMBG論第3弾です。

まるで自らが医者であるかのような生意気なことばかり書いていますが(笑)、これも一人の患者の意見として参考までにお読み頂ければ幸いに思います。

これを読んでくださっている医師の方々にお願いしたいのですが、間違ったことを書いていたら遠慮なくご指摘下さい。私もまだまだ勉強の途上にある人間です。このブログを通じてたくさんのことを吸収していきたいと思っていますので.....。

さて、今回は一つのケースとして私のSMBGデータを紹介したいと思います。
最初は「計りすぎだ」と言っていた主治医も、最近は何も言わなくなりました。今では、診察の前に予めSMBGのデータをメールで主治医に送り、私なりの見解や質問事項も付け加えて、診察時にその回答を聞くようにしています。主治医も、診察の時にあれこれ訊かれるより、その方が断然楽なようですので、このスタイルはずっと続けていこうと思っています。

下記リンク先のグラフは、発病時から2005年10月までの血糖値を散布図で表わしたものです。
(注:ここでは、執筆時点よりも後のデータを使用しています)

中抜きの「○」は食前値を、塗りつぶしの●は食後の値を示しています。また、朝の血糖値を青、昼を緑、夜を赤で色分けしています。横軸の一目盛は1週間です。なお、体重の変化も記録していますが、発病時に10kgほど落ちた体重が、インスリン療法の開始に伴い順調に戻っていくのがよく分かります。(少々肥りすぎなのですが)

図1: 血糖値測定結果(総合)
http://me8vkg.blu.livefilestore.com/y1p6X88CInMnaHAV5L-2f_Km3Sx-nszojz7bkAJ13NTxlr8kEJtm6LcjhctF03LuD287e_OlyMjPJLvP0-IMLoh82hcZCIi6R81/1.JPG

このグラフから読み取れるのは
1.食前の血糖値はほぼ80〜100mg/dl の範囲。(中間型が効いている)
2.低血糖(70mg/dl 以下)はほとんど昼食前の空腹時に起こっている。
.........(朝のインスリンの作用が昼食時まで持続していると考えられる)
3.全体的に、朝食後の血糖値が最も高い傾向にある。

ということです。

さらに、朝食前後の血糖値の変化をまとめてみました。

図2: 朝食前後の血糖値変化
http://me8vkg.blu.livefilestore.com/y1pLptaU_thv6Y3ENAUxJabh0cj594zM13MMQ9BInxEsS-KwESkW-d-oaoMlAGY0xeGiU3S0vqKT7YMlSo5cT87V4rkmFjBmZNQ/2.JPG

このグラフでは、朝食後の高血糖の傾向(150〜200)がより一層強調されて分かり易くなっていると思います。ちなみに、血糖値の平均を反映するHbA1cの値が、この食後血糖値とほぼ連動していることが分かります。

図3: HbA1cの変化
http://me8vkg.blu.livefilestore.com/y1pEWsSBxizgSIRIdxNsFUZV5kUYCmjII26GdFgAWh4tVHcrU5QFrh-eAhqeqUQkAfpPTq4BXuzUNE8ZhLdI3tKhhjGlUwzmK7h/3.JPG

実は、この朝食後の高血糖を是正するために今までいろいろな方法を試してきましたが、未だに有効な方法が見つかっていません。食前の超速効型インスリンを増やしてもあまり効果はなく、かえって昼食前の低血糖を招いてしまうのです。今までの実験から、おそらく自己分泌されるインスリンや睡眠中のホルモンが影響しているのだろう、というところまでは予想がついているのですが....。

それを検証するために最近実施したのが、24時間の血糖値の追跡です。

図4: 血糖値日内変動
http://me8vkg.blu.livefilestore.com/y1pM5Ea3gnkK8w_oECoRUo9owgpP1QBFJDZXOd8NFGODNCKwx6vT1vtElTjkmqDAggxBu4Rjs1q7WvyU1OXHPHBvBeK0sTUpygP/4.JPG

横軸は時刻を示します。25時以降は翌日の1時、2時....ということです。なお、6時過ぎ、12時過ぎ、19時過ぎの「谷」になっているところは、食事直前の空腹時血糖値ということになります。

このグラフから読み取れることは下記の通りです。

1.私の場合、食後血糖値は食べ始めから90分でピークになる。
..........(一般的に言われている2時間ではない)
2.朝、昼、夜の順に食後血糖値が低くなっている。
..........(自己分泌が時間の経過と共に増えている)
3.夜半前から血糖値が徐々に上昇を始めている。
..........(いわゆる「暁現象」の可能性あり)

注:暁現象
睡眠中、特に早朝にかけての時間帯に生じる特異的な血糖値の上昇のこと。ヒト成長ホルモンなど、早朝時に活発に分泌される各種ホルモンの影響によるもので、これにより血糖値が上昇する。

4.26時(深夜2時)過ぎから血糖値が急激に下がっている。
..........(早期覚醒の症状のため、この時間帯は起きていた)

これだけのデータ分析をすると、いろいろなことが分かってきます。何よりも一番効果的だったのは、毎日の血糖値測定を繰り返し経験することによって、感覚的に血糖値の予測ができるようになってきた、ということです。つまり、測定そのものがコントロールの練習を兼ねていた、ということになりますね。

実はこの血糖値の追跡をするまで、最近のHbA1c上昇の理由が分かりませんでした。夜間に血糖値が明らかに上昇していることを確認したのはこれが初めてだったのです。この結果はまだ主治医にも見せていません。でも、おそらく私と同じ見解になるでしょう....。


はっきり言って、ここまでやる患者って滅多にいないと思います(笑)。私がこんなことまでやってしまう理由は、「自分の体のことをもっとよく知りたい」、これに尽きます。しかし同時に、こういった分析は、本来は患者からSMBGのデータを受け取った主治医がやるべきことだと思っています。自主的にここまでデータ管理ができる患者は少ないと思うからです。私はたまたま仕事で良くエクセルを使っていたので、データの整理とグラフ化が容易にできただけであって、そうでない人にとってはデータの整理と分析はそう簡単にできることではありません。

ここまで詳しくやるべきかどうかは別としても、医師には、診断の一環として、患者さんが普段から蓄積したデータはコピーを取った上できちんと分析・保管して頂きたいのです。そして、データに基づいた見解として、きちんと患者さんに、体の中で何が起こっているのかを解説して頂きたいと思うのです。

幸いにも私の主治医は、私が測ったデータをきちんと治療に活用してくれます。予め通院前にデータをメールで送っておき、主治医に目を通してもらっているのです。質問事項を添えておくと、きちんと調べて答えを用意してくれます。その上で診察を受けると、話の流がスムーズになります。だから、私は今の主治医をとても信頼しています。患者の頑張りをちゃんと認めてくれる誠実さがあるからです。


しかしながら、私の糖尿病仲間には、血糖値のコントロールが悪いにもかかわらず一向にインスリンの処方が変わらない人や、自分の糖尿病が1型か2型かも聞かされていない人がたくさんいます。患者側にも、もっと積極的に質問して知識を吸収しようという姿勢が必要ですが、もうちょっと真摯に患者と向き合って欲しい医師が多いのもこれまた事実なのです...。


【読者から頂いたコメント】

・Aさん
GOROさんこんにちわーー
>毎日の血糖値測定を繰り返し経験することによって、
>感覚的に血糖値の予測ができるようになってきた、ということです。
>つまり、測定そのものがコントロールの練習を兼ねていた、ということになりますね。

そうだとおもいます。私も以前は1日に11回くらい測っていた時期が5年ほどありました。今は大体体調でいくつ位なのかなー?というのがわかります。もちろん時々計っていないと忘れますが^_^;;;


・Bさん(看護師)
こんばんは。
とても感動しています。
糖尿病学会にこのレポート使ってもらえないのでしょうか?
まさに敵を知り尽くそうと積極的に取り組んでいらっしゃるのには頭が下がります。
それにしましても、血糖値を測られるのに指先は大丈夫ですか?
思うに、これから未来には皮膚の外から血液を透視し、血糖値とかPHとか簡単に測定できる小型の器械の優れものできないかな・・・。酸素の飽和度が簡単に測定できるようになってるので、できそうな気もするんですけど?


・GORO
Aさん
11回/日を5年間ですか?
チップはちゃんともらえたんですかぁ?

Bさん
指先ではなく手のひらで計っているのですが、24時間追跡の時はさすがにヒリヒリ痛みました。^^;
技術はどんどん進歩していますから、針の要らない測定器がスタンダードになるのも時間の問題でしょうね。

こうして患者を信頼し、研究の結果にもきちんと目を通してくれる主治医の真摯な姿勢には本当に感謝しています。こちらがオーダーすればいろいろな資料を用意してくれるし、今ではインスリンの単位も完全に自分で決めているんですよ。主治医の理解があるから今もこうして頑張っていられるのだと思っています。


・Aさん
GOROさん
こんばんわ。病院が腹を切って5箱、その上に自分でも2箱買ってました…
当時は自分も苦しかったですが、病院にも迷惑をかけたなぁと思いますーー。


・Cさん(1型糖尿病患者)
えと、誤解をされると心苦しいのですが・・・・・
「1型患者の場合、医師が治療上測定が必要と認めた測定チップの枚数は、支給しなくてはならない」はずです。これは患者と医師がコミュニケーションをきちんと取っていれば、さしたる問題とはならないと思います。「これだけ測定したいから支給してくれ!」は、通らない主張です。このあたりは、勘違いしている方が多いかも知れませんね。


・GORO
私も初めのうちはチップはいくらでももらえる物だと思っていました。チップの数は医師の処方に基づいて決められるものであることはだいぶ後になって知ったのです。何度も来院して際限なくチップの追加を要求する私に「病院がつぶれちゃうからこれ以上は勘弁して」と主治医が苦笑していたのを思い出します。(「つぶれちゃう」は冗談だと思いますが)
結局、処方(支給)された分を使い切った後は薬局で市販のチップを購入して計りましたけどね。^^;

*Cさん、誤解のないようコメント訂正しました。ご了承ください。


・Dさん(2型糖尿病患者:インスリン治療中)
うん。GOROさんは、やはり思った通りの方でした。素晴らしい。。
ところで、よく誤解が有るのがこのチップの解釈なんですよね。1型も2型も全く関係がないんです。インスリン療法に成れば、自動的にこのSMBGがついて来ますので、チップは1型も2型も関係無くついて来ます。ですから、このチップの解釈の時は1型も2型も関係無いとあえて補足させて下さい。


・Eさん(糖尿病専門医)
GOROさんのSMBG論読ませていただきました。恐れ入りました。SMBGの測定意義に関して完璧に理解されていると思います。また医師に対しての考え方もそのとおりであると思いました。

まず、患者さんが痛い思いをして測定してきた血糖値は絶対に主治医はみるべきですし、それに対してコメントもしなくてはなりません。医療機関は自己注射指導管理料としてインスリンを使用している患者さんからお金を徴収しております。ティップに関しても血糖自己測定指導加算として、1型なら一日4回分、2型なら3回分まで保険で認められております。それ以上は病院の持ち出しとなります。血糖測定ノートも医療機関控え用にちぎれるようになっているはずです。私は指導したという証拠を残すためにも控えをカルテに保存しております。もちろん、いい状態なのかだめなのか、どうしたらよいのか説明もしているつもりです。患者さんは指導してもらう権利があります。GOROさんのように積極的に主治医に接してください。その代わり指導された事はしっかり実行してくださいね。

次に、GOROさんの測定値の事ですが私なりにコメントさせていただきます。
朝食後の血糖値が少し高いですが、それを説明するのは確かに難しいと思います。朝食前の血糖値がそれほど高くないので明らかではないですが、暁現象の可能性はあります。もうひとつSomogyi(ソモジー)効果の可能性もあります。Somogyi効果とは、眠前に注射したN(中間型)が夜間に効き過ぎ、暁現象と同じように血糖を上昇される拮抗ホルモンが分泌され血糖値が上昇してしまう現象です。もしそうであれば、最近発売された超持続型インスリン(ランタス)なら効き目の山がない分血糖値は安定するかも知れません。いずれにしてもGOROさんのHbA1cは6以下にコントロールされていますし、著明な低血糖発作もないようでしたらこのままでもよいのではないでしょうか。一度主治医の先生に相談してみてください。

とにかく恐れ入りました。これからも頑張ってください。継続する事が一番重要であると思います。


・GORO
E先生のコメントにソモジー効果というのがありましたが、この可能性は低いと考えています。今までにも何度か夜間の血糖値をモニターしておりましたが、低血糖が表われたことは一度もありませんでした。むしろ、眠っている時間帯にどんどん血糖値が上がっていくことが最近になって分かったのです。今も、ついさっきまで眠っていたのですが、食後5時間が経過しているのに180を超えています。通常ならば夕食時の超速効型が効いて空腹時の血糖値にもどっている筈です。どうも中間型を夕食時に追加打ちをしてもあまり効いていないようです。このことは明日診察に行って主治医に報告しようと思います。ランタスに関しては、まもなく入荷し次第そちらに変更する予定です。

・GORO
血糖値測定チップの話題が出ましたので、ここでちょっと補足します。
基本的にはCさんがおっしゃったとおり、インスリン治療を受ける患者さんの場合、医師が必要と認めた数量については全て病院から支給されなければならないことになっています。ただし、E先生が書いておられるように「1型なら一日4回分、2型なら3回分まで」というように保険で認められる数量に上限がある(つまり、病院が医療報酬として国に請求できる金額に上限がある)ため、医師の指示する測定回数がそれを超える場合は、オーバーした分のチップ代は病院の持ち出し(つまり病院が負担)することになります。

病院によっては、オーバーした分を患者さんに負担させているところもあるようなのですが、これは「混合診療」に当たりますので、禁止されている行為です。

なお、主治医の指示回数よりも多く測定したい場合は、オーバー分のチップは患者さんが自費で購入することになります。病院の厚意で多めに支給してくれるところもあるようですが、その場合はありがたく使わせて頂きましょう。^^
(だからといって病院に「厚意」を要求してはいけませんよ。^^;)


・Fさん(1型糖尿病患者)
ランタス是非使ってみてください!原因不明の高血糖がよくなるといいですね。
私は最初就寝前に使っていましたが、少し前から朝と寝る前の2回に分けてみないかと言われて変えました。なんだか安定しているように感じます。

データすごいですね!本当に、こういうのこそ、病院でやっていただきたいと思います。
GOROさん、計算ソフト開発してくれませんか?

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