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来たれ!DMくらぶ!コミュのGOROの闘病人生【糖尿病編】 Part1

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【発病】(2005年06月23日投稿)

2001年の四月、そのとき私は、長かったうつ病との闘いを終え、職場復帰に向けて体を慣らすため、パートタイムの「リハビリ出勤」をしていました。仕事中、なんだかやけに喉が渇きます。ほぼ10分おきに水をガブ飲みするようになりました。水をコップに注ぐ時間すらもどかしく、直接蛇口から飲んでしまうほどの異常な乾きでした。そして、飲んだ分の水分は排出しなければなりません。ほぼ15分おきにトイレへ行っていました。

でも、それだけで他に体の異常はありません。最初は気に留めていませんでした(あー、水がうまい!と喜んでいたくらいで…)。当時、私は過敏性腸症候群(IBS)のため便秘がちで、内科に通って下剤を処方されていました。ある日、内科で「やけに喉が渇くんですけど」という相談したところ、「多分、下剤による脱水症状でしょう」ということで、下剤の服用をやめてしばらく様子を見ることになりました。

しかし、喉の乾きの症状は一向に治まりません。それどころか、2週間もしたら身体が異常に怠くなり、絶食もしていないのに少しずつ体重が減り始めました。さすがに心配になってきたので再び内科へ相談に行ったのです。そこで、主治医が私の異常な体重減少に気が付き、すぐにその場で採血され、血糖値と甲状腺機能のチェックに回されました。「体重の急激な減少で考えられるのは糖尿病か甲状腺機能障害です」との主治医の言葉に、私は腹を据えました。どちらにせよ、良くないことが自分の体の中で起こりつつある、それを受け止めなければ、という思いです。

数日後、診察室に呼ばれるやいなや、「GOROさん、あなた糖尿病ですよ」と宣告されました。そのときの空腹時血糖値は400を超えており(食後5時間)、HbA1cは11%もありました。異常な喉の渇きは、糖尿病であることを知らせる重要なサインだったのです。
(ちなみに血糖値は食後でも140以下、HbA1cは5.8%以下が正常値です)

しかし、まだ抗GAD抗体などの詳細な検査結果が出ておらず、1型か2型かの診断が付かなかったのです。しかも間の悪いことに、翌日からゴールデンウィークで検査機関も休みとなるため、正式な検査結果は休み明けということになったのです。それまで、甘い物は厳禁、自宅待機するよう言われました。

その間、私はいろいろなことを考えました。糖尿病と宣告されたことについては、さほど驚きませんでした。なぜなら、父の家系は糖尿病患者が多く、父も祖母も糖尿病だったからです。私自身も決して摂生した生活はしていなかったので、このままではいずれ2型糖尿病を発病するだろうな、という漠然とした意識はあったのです。だから、ついにそのときが来たのか、と。

しかし、できることなら1型であって欲しいと思いました。それは、2型=生活習慣病→自業自得→恥、という、世間体の悪さが頭の中にあったからです。今思えば、それは誤った認識であり、2型の患者さんに対しても失礼なことを考えてしまったと後悔しています。


さて、そういうわけでGW中はなんの治療も始められないまま自宅で静養することとなり、そうしている間にも病状はどんどん悪化していきました。身体は怠いし、喉は渇くし、脚は攣るし...。

一番驚いたのは、大人になって初めて「おねしょ」をしてしまったことです。さらに、車を運転中にも失禁してしまったのです。運転中、突然尿意を催し、すぐにトイレのある場所を探しましたが、間に合わず運転席で漏らしてしまいました。後で分かったことですが、明らかに高血糖による急性の合併症(自律神経障害)が起きていたのです。

さすがに恐ろしくなり、連休の中日に病院へ駆け込み、なんとかならないかと主治医にすがりつきました。まだ1型か2型かの診断はついていませんでしたが、それまでの経過から恐らく1型であろう、という主治医の判断で、検査結果を待たずにインスリンが処方されることになったのです。(今になって思えば、400という高血糖が認められた時点で、1型・2型にかかわらず、とにかく血糖値を下げるため、一時的であってもインスリン投与した方が良かったのではないかと思っています。)

後に出た抗体の検査結果により、やはり1型であることが判明しました。検査結果が遅れた理由も判明しました。「抗GAD抗体(=膵臓のベータ細胞を攻撃する自己抗体の一種)」というものが私の場合強陽性で、数値が12000を超えていたのです。通常は、抗体は陰性が正常であり、陰性の場合は2型糖尿病と診断されます。仮に1型糖尿病で抗体が陽性となっても、せいぜい100とか200とか、その程度のレベルが多く、12000という高い値は滅多にないとのこと。それで、ほとんど前例のない高い値が出たため、検査機関の方で何度も再チェックされ、その結果、検査結果の報告が遅れたようなのです。

注:
抗体の有無(陽性か陰性か)で1型か2型かを判別しますが、陽性の場合の数値には特に制限値が決められてはいません。抗体が人より多いからといって、病状が悪いとか、そういった直接的な関連はないそうです。ただ、一旦ベータ細胞への攻撃が始まれば、抗体の数が多い分、膵島へのダメージも大きくなる可能性はある、とのことです。

かくして、私の糖尿病人生が始まりました。「1型」と言われてホッとした(?)のもつかの間、その先に待ち受けている様々な困難に、私は直面していくことになるのです。


【閲覧者から頂いたコメント】

・Aさん
そっかぁ。うつ病の方が先だったんですね。更新は私もそんなにしょっちゅうはできないですよ。本家ブログの方もそろそろ週1〜2に使用と思ってますし、気にしなくていいのでぼちぼちいきましょん。IDDMのお話、期待してます。私も書きたいけど、実は覚えてないんです、あんまり…だって30年も前のことなんです。(かなしー)

・Bさん
こんにちは。 S先生へのブログのコメントを読ませていただいて、思慮深くて落ち着いた感じを受けたので、もっとお年のかたかと思っていました。私の父は50代で胃(潰瘍?)と肺の一部(結核)を切除しその後DMを発症しました。60代になって低血糖で意識不明になったり、足先がしびれたり、失禁もあり、そのようなことから外出しなくなり、TV観賞とベット上とトイレの往復とだけになりました。自己注するほどではなかったのですが、自分で自分を追い込んで元気のない晩年でした。私達家族にこのような情報を与えていただける場があればもっと有意義に元気に過ごせたかもしれないと、少し悔いが残っています。またつづきを読ませていただこうと思っています。

・Cさん
こんにちは 同い年仲間ですね! 素敵。
糖尿病で失禁することまであるとは知りませんでした。甘いもの禁止だけで過ごされた休み中はほんとに大変でしたねー。

・Dさん
本当は、この血糖が400の時に入院でよかったのでしょうね。発症の時でもあるし、症状もあり、教育も必要なので。

・Eさん
こんにちは。1型が、遺伝的要素があることは知っていましたが、小さい頃にわかるものだと、思い込んでいました…。以前勤務していた職場の、上司のお兄さんが糖尿病でした。いろいろ、弟としての苦悩も聞きました。結果的には足を失われたようです。糖尿は他人事ではないような、生活スタイルになってしまっています。興味深く読ませていただきます。

・GORO
先日、1型糖尿病歴25年の方にお会いしてきました。発症当時の糖尿病治療の実態や彼自身の合併症などについていろいろと貴重なお話を聞かせてもらうことができました。彼は既に合併症の網膜症により片眼を失明しており、義眼を入れてました。また、神経障害により起立性低血圧、便秘、下痢を日常的に経験しておられるとのこと。特に、自律神経の障害により起こる便失禁の話は衝撃的でもありました。自分ではほとんど排便のコントロールができないそうで、彼にお会いしたときも数日前から食事を減らし、外出先で失禁しないようにお腹の中を空っぽにしていたそうです。今でも外出時には紙おむつを携行されているそうです。自律神経がやられると本当にそういうことが起こるんですね。

・Fさん
私は先に1型糖尿病にかかり、今はうつ病とも闘ってます。私は婚約者がいるのですが、こないだお腹に赤ちゃんがいる事が解り内科の先生に相談したら「堕しなさい」と言われました。理由は、私の今の病状では私の体が耐えられない事と、生まれてくる赤ちゃんが障害を持って生まれてくる可能性が非常に高いと言う事です。でもどうしても生みたいと先生に告げると、「どうせその子が無事に生まれて来たとしても糖尿病になるのに生むの?」と言われショックで何も食べれなかったら流産してしまいました。信用してた先生だけにすごくショックで・・。そこから婚約者に悪い気がしてずっと引きずってたらいつの間にかうつにどっぷりなってました。今でも先生の顔が忘れれないです

・GORO
Fさん、こんにちは。お返事が遅れてスミマセン。
流産からうつ病に至った経緯、読んだだけでなんだか切なくなりました。その医師の発言はあまりにも酷いですよね。生まれた子どもが糖尿病になると決まったわけでもないのにそんなことを言うのはあまりにも無責任だと思います。母体の血糖コントロールが悪い状態で妊娠してしまうと、確かに子ども・母体双方に悪影響を及ぼすケースもあるようですが、糖尿病でも血糖値のコントロールがしっかりできていれば、妊娠・出産は可能だったはずです。流産は残念なことでしたが、これからに期待して希望を捨てずに血糖値のコントロールとうつ病の治療に専念して下さい。きっと幸せはやってくると思います。私も時々挫折しそうになりますが、今がどん底ならあとは良くなるだけだろ、と、できるだけ前向きに考えるようにしています。^^

・Gさん
私も一型糖尿病でインスリン注射に頼る生活をしていますが、尿失禁なんてありませんよ。これを読んだ方が一型糖尿病イコール尿失禁なんて勘違いされては困ります。それから、二型は遺伝するけれど、一型は遺伝ではないと認識していますがそうではないのですか。私は、確かに目が悪くなっているし、血糖値の上下が激しいために心臓が苦しくなるし、鬱気味です。今だって苦しくて仕方なくやっと生きているのに、失明したり透析になったり足がなくなったり失禁なんかになったら死を選んでしまいそうです。今はまだまし状態なんですよね。底が深い病気です。

・GORO
Gさん、コメントありがとうございます。
確かに、どんな症状が出るかは人によってまちまちで、尿失禁はあくまでも私が体験した症状の一つに過ぎません。ただ、1型糖尿病、というか、1型2型に関わらず、高血糖による急性神経障害で尿失禁する症例は実際にたくさんあります。その点はご理解頂けると思います。しかし、先述のように、どんな症状がでるかは個人差が非常に大きいので、尿失禁は糖尿病で必ずしも起こる症状ではないことを、改めてここで明言いたします。「遺伝」に関しては、文章を良くお読みになればご理解できるかと思いますが、1型糖尿病と遺伝の関連については一言も申しておりません。私の家系が糖尿病家系だったので、発病した当時は2型ではないかと思っただけのことです。ただ、改めて文章を読み返してみると、確かにGさんの仰るとおり、誤解を招きやすい書き方だったかなと思いました。改めてお詫び申し上げます。他の読者の方も、その点ご理解の上で読んで頂ければ幸いです。

・GORO
ご指摘を受けて、本文の方も少しだけ訂正いたしました。

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コメントは、名前のイニシャルではなく、単純に発言順でA、B、C、Dと仮名を付けています。
今後別の記事でコメントされるAさん、Bさん・・・・とは同一人物ではありませんのでご注意を。

コメント(2)

Gさんのコメントを読んでも、
急性合併症の一つに「失禁」も含まれるということはあまり認識されていないようですね。

合併症には急性と慢性のものに分けられます。

慢性合併症の方は皆さんもご存じの神経障害・網膜症・腎症の3本柱です。
慢性合併症のほとんどは、突き詰めていくと高血糖による血管へのダメージが原因となり、動脈硬化や血流障害が起こることによって引き起こされます。また、血管のダメージによる二次的な合併症として脳卒中(脳出血・脳梗塞など)や心臓病(心筋梗塞・狭心症など)が発生することもあります。また、血糖値が高い状態が続くと身体の抵抗力も衰えるため、色々な感染症(皮膚病・結核・水虫など)にかかりやすくなり、それが引き金となって命を落とすケースも非常に多いです。

なお、神経障害は自律神経にも起こります。自律神経は主に循環・呼吸・消化・発汗・体温調節・内分泌機能・生殖機能・代謝など、さまざまな機能を司っているため、神経障害によって自律神経の働きが阻害されると、下痢や便秘などの消化器症状、動悸や息切れ、めまいや立ちくらみ(起立性低血圧)、熱中症、インポテンツ、排尿障害、尿・便失禁など様々な症状が出てきます。もちろん、具体的のどのような症状が出るかは人によってまちまちですので、必ず発症するという物ではないですし、発症しないとも言い切れないのです。

一方で、急性の合併症としては、ケトアシドーシス昏睡、清涼飲料水ケトーシス(ペットボトル症候群)のほか、一時的に神経の機能が阻害されることで、尿・便失禁、こむら返り、感染症などを発症することがあります。最近多くなってきたと言われるのが、「ペットボトル症候群」と呼ばれる、清涼飲料水の飲み過ぎによるケトーシスです。血糖値が高くなると喉が渇きますが、そのときに甘いジュースを飲んでしまうとさらに血糖値が上がり、余計に喉が渇くのでまたジュースを飲む、といった具合に悪循環となり、最終的には血糖値が異常に上昇し、ケトアシドーシス昏睡となって救急搬送されるケースです。私も、水ではなくコーラなどで喉を潤していたら大変なことになっていたかもしれません。

このような場合、一度血糖値が高く(概ね300以上)なってしまうとインスリンの分泌が弱くなり、同時にインスリンが効きにくい状態になってしまいます。その結果、どんどん血糖値が上昇し、なかなか元に戻すことができず、最後にはケトアシドーシス昏睡などに至ります。この状態を高血糖による「糖毒性」といい、これが解消されない限り血糖値のコントロールが困難となり、ときに命の危険も伴います。

ただし、急性合併症のほとんどは、血糖値を正常な値に戻してやることで治癒し、慢性化することはまれです。1型でも2型でも、正常な血糖値を保つように管理さえしていれば、急性合併症が起こることはありません。

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