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愛しき空コミュの愛しき空(空)  16

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今日はありがとう。
突然の告白に、私はまだ動揺してる。
でも、ただ一つ言えることは
空は私にとって大事な人ってこと。
それが、恋愛のloveなのかはワカラナイ。
だけど、空のことは人としてloveってことは確かだよ。


追伸・私も空との関係は好きだよ。



加那からのメールだ。

友達と恋人の境目だとか
好きと嫌いの境界線だとか
そんなものは俺にはわからない。

ただ、俺は失恋したってことだ。

冬の夜
部屋に戻るとそこは外と変わらない気温。
オーディオを付けベッドに倒れこむ。

うん。
このままこの布団が底なし沼のように沈んでくれればいい。

こういうとき余計にブルーな曲を聴きたがるのは一種のナルシストなのか。それともそれだけ余裕があるのか。

自分でもなんで今日告白したのかなんてわからない。
でも後悔なんてしていない。
いや、後悔しないように仕向けている俺がいるのかも。


乾いた涙を確認してさっきのメールをもう一度読み返す。


加那にとって俺は友情を超えた人物なのかな。
確かに俺もこんな関係は好きだ。
好きだった・・・になるのか?

これから俺たちはどうなるかなんてわからない。
今までのような関係を維持できるのかも。
自分がどうしたいのかも。

ただ俺にとって加那はかけがえない
愛しき人。

それだけは間違いないようだ。

鼓動が高まりオーディオから流れる音楽よりも
強いベース音が心を貫く。

気が付くと時計は2時をさしていた。

明日も仕事だ。

携帯を手に取りメールを打つ。

「ありがと。加那のすきなこの関係を壊すような事をしてしまったのかもしれないね。わりぃ。またいつか飯でもいこーな。がんばれよ。」

このメールがこの年の最後のメールとなった。



心のどこかで少しは期待していただろうクリスマスはあっけなく過ぎ新年を迎えた。

会社も年末年始は休み。
どこに行くわけでもなく高校時代の友人と遊んで暮らす毎日。

あっというまに過ぎる一日一日。

ただ加那のことを考えないように考えないように。
それでも
眠る前一人で携帯をもち頭を悩ませる夜はあった。

彼氏とちゃんと別れることができたのか気になったけど
自分から連絡することができない臆病な俺。

なにかキッカケがあればな。

そして数週間が経ったある晩。
仕事から帰って珈琲を片手に自分の部屋へ戻ろうとしたとき
リビングにおいてあるテレビからある画像が目に入った。

洋画劇場で「Sweet November」が放映される。


これだ。


部屋に戻り久しぶりにモトカノ?へメールを打つ。

「久しぶり!覚えてるかな?今度Sweet Novemberがテレビで放映されるようだよ。」

何故かウキウキしている自分がいた。

あれだけ連絡するか悩んでいた自分が
こんな小さなキッカケで1歩進んだ気がしたんだから。

珈琲を一口飲みふと顔をあげると
ちょっとうれしそうな自分が窓に映った。
なんだか照れくさいや。

ただこの時に放映を決めたTV局のプロデューサー
かなにか分からないけど、ありがとう。

加那からの返信は10分後に
妙に懐かしい着信音と見えない電波に乗っかって
俺のもとへとやってきた。

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