ド素人の映画と音楽のお勧め。コミュの『スキヤキ・ウエスタン　ジャンゴ』

「ＨＥＲＯ」の陰に隠れてしまってすっかり存在が薄くなってしまいましたが、「ゼブラーマン」などでお馴染みの鬼才・三池崇史監督の全編英語による異色の和製ウエスタン活劇、『スキヤキ・ウエスタン　ジャンゴ』がこの週末から公開されます。

この三池崇史監督というのは一見「その筋の人」にも見えますよね、タランティーノのホラー映画「ホステル」にも出演していますが、もー恐いったらないです顔が。

でも才能はありますよね、今回この『スキヤキ・ウエスタン　ジャンゴ』にタランティーノが出演したのも、三池監督が「今日、活動している監督の中で、最も偉大な監督の1人」と思っていたからだそうで、互いに尊敬して意識し合っているんですよね。

昔から日本は優れた時代劇を世界に送り出して来ました、黒澤明監督の『七人の侍』はハリウッド製ウエスタンの代表作の１本である『荒野の七人』としてリメイクされて、黒澤明監督の『用心棒』はマカロニ・ウエスタン・ブームを巻き起こすきっかけになった『荒野の用心棒』へと姿を変えました。

そして今回三池崇史監督が挑んだのは『スキヤキ・ウエスタン　ジャンゴ』です、これはイタリアの１９６６年の『続・荒野の用心棒（Django）』をもとにしたものですが、時代設定は「平家物語」に描かれている１２世紀の源平合戦以後の日本です。

「源氏と平家の決戦、壇ノ浦の戦いから数百年後。とある山間の寒村に言い伝えられている“お宝”を捜し求め、義経率いる源氏軍（白）と、清盛が指揮する平家軍（赤）が激しく対立し、村人を巻き込んでの抗争を繰り広げていた。

そこに、心に傷を負った一人のスゴ腕ガンマンが流れ着く。「一体お前はどっちの用心棒になるんだ！」それぞれの思惑がぶつかり合い、駆け引き、裏切り、欲望、そして愛が入り乱れ、事態は壮絶な戦いへと激化していく･･･。」といった内容ですがキャストがまた凄い！！

伊藤英明に佐藤浩市に伊勢谷友介、桃井かおりに香川照之にタカアキ（とんねるず）、安藤政信に木村佳乃に堺雅人に田中要次さんに小栗旬と枚挙に暇が無いくらいです、タランティーノも出てますしね。

全編英語なので皆短期集中の講座などでなんとか覚えたそうです、心配したタカアキですがタスアキの役は”弁慶”で義経（伊勢谷友介）に忠誠を誓う暴れん坊、セリフは殆どなくただ武器であるダイナマイトをぶっ放しているだけのようなので、ちょっと一安心です。

ただ頭で考えることはあまりせず、体で行動してしまうようなので義経からもお仕置きされることも多いみたいです、でも意外に、愛情深～い一面も持っていたりするらしいです。

「心に傷を負った一人のスゴ腕ガンマン」を伊藤英明が演じているんですが、伊藤英明のドラマや映画で僕は外れた事がありません、タカアキの他にも桃井かおりや佐藤浩市に安藤政信、田中要次さんにタランティーノも出てますから楽しみです。

第６４回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に日本映画で唯一正式出品されました、結果は惜しくも賞は逃しましたがラストシーン後から拍手喝采を浴びて、エンドクレジットが終わっても鳴りやまず拍手は５分以上続いたそうです。

三池監督らがその賞賛にこたえると、スタンディングオベーションが起こってこの日の上映は大成功のうちに幕を閉じたとか、出席していた桃井かおりさんは「夜中なのに誰も帰らなかったのがうれしい」と喜んでいたそうです。

皆さん是非、１５日から始まる『スキヤキ・ウエスタン　ジャンゴ』をよろしくお願いします、まだ観てはいませんがきっと面白い作品だと思います！！