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San Angeles / 天使の棲む街コミュの San Angeles 天使の棲む街 4(ノベライズ)

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もう秋だというのに青々と生え揃った洋芝が
美しい緑園の公園。
回りを近くをハイウェイが走り、都会的な空気を感じさせる。
制服姿の女子高生・ミカと、私服姿の萌(アンジー)が仲良くはしゃぎながら歩いてくる。
大切そうに手にケータイを握るミカ、萌に、とある男の子の画像を見せている。
ミカ「萌先輩、これが鋼平君。友達に頼んでもらって、写真撮らせてもらったの。(うっとり)まだ話した事もないんだけど」
今時の現代っ娘ではあるけれど、恋する乙女はいつの時代も、可愛らしい。
アンジーモノ「今回の仕事はこの子、ミカのキューピッドになること」

交差する十字路、音楽を聴きながら歩いてきたミカ、同じく小説を読みながら歩いてきた制服姿の学生・鉄平と、出会い頭に衝突して尻餅!
鉄平も手から本を落として尻餅!
思わず悪態をつく鉄平を前にし、驚きを隠せないミカ。
ミカ「…―!あの、鋼平君?」
鉄平「え…あ…うん。君は?」
突然のことで思わず、返事をしてしまい身を偽る鉄平。
写真のようにフリーズして見つめ合う二人+目撃者アンジー。
アンジーにしか見えない〈赤い糸〉それぞれの右手の小指に繋がっている。
アンジーモノ「運命の赤い糸…。今回は楽にポイントゲットできそう♥」
簡単そうなミッションの予感にほくそえむアンジー。
鉄平の落した本を拾い上げて、手渡すミカ―
ミカ「(返しながら、本に気が止まり)これ、面白いですよね?」
× × ×
ミカと鉄平、道端の壁にもたれ本を広げ、照れくさそうな笑顔。
2人を見守る傍らのアンジー、ジレッたそうに、ミカを見ていて―
アンジーの声「ミカ、本の話しもいいけど、聞かなきゃ、ほら!」
小さく投げキッスを放つ。
ミカ「(ハッとなり)あの、ケイタイ番号、いいかな?」
鉄平「え…あ…うん」
2人は通学鞄からそれぞれのケータイを取り出し、赤外線通信の準備を始める。
鉄平「(躊躇を見せる)…」
ミカ「(躊躇に気付き)なに?」
鉄平「(ハッと)なんでもない」
赤外線通信が始まり、ミカのケータイに鉄平のデータが―
その様子を、アンジーが楽しげに傍観している。
幼い恋愛だろうが、男女の恋のはじまりを見るのは、いつだってドキドキしてしまう。
こんな時、天使に生まれてよかったなぁと、実感してしまう。


ファストフード店のテラスなどでミカがケータイで萌とTV?をしている―
ミカ「驚いちゃった。だって鋼平君て、凄い人気者なのに、あんなシャイだと思わなかったから…」
萌「あらら、奥手のミカが言うようになったわね。
でも、人気者か…ライバルが多そうね。
だったらだんぜんテレ電かな。」
ミカ「どうして」
萌「告白は、目と目で通じ合わないと」
アンジー声「けど間もなく私は気付く。
油断が生んだ、一大事に―」

モノレールが高架上を走る運河沿いのほとりで佇み、鉄平、読書している。
と、そこに鉄平に瓜二つの少年が現れた―
双子の兄・鋼平である。
鋼平「鉄平!」
鉄平「今日鋼平のファンに間違えられたよ」
鋼平「説明したんだろ?」
鉄平「…イチイチ面倒だしね…
でも、いい子だったよ。鋼平に凄く憧れてる」
と丁度、鉄平のケータイに、ミカからのTV?が着信した。
自分のケータイを無言で鋼平に渡す鉄平。
なんとなく身なりを整え、受信する鋼平。
女の子と話す前は、ついそうしてしまう。
ミカ「こんにちは!」
鋼平「やあ、さっきはどうも…」
さりげなく、初対面のミカとも親しげに会話を始める鋼平。。
鉄平「…(会話を交わす2人を前に、伏目勝ちに溜息。そっと唇を噛み締める)」
人見知りせず、誰とでも、いや、どんな女の子とでも気軽に会話を交わせる鋼平が羨ましい。

時を同じく、運河が流れる街を見渡せる高所から遠見をし、状況が飲み込めたアンジー、頭を抱えて大ショック!
アンジーの声「あたしったら、なんたる不注意!
これって、合ってるようで全然間違ってる!」

つづく

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