Harold Arlenn(1905-1986) ナイヤガラの滝の町、バッファロー生まれ。高校を中退してニューヨークに出て、ハーレムのコットン・クラブでもラグタイム・ピアノを弾いていたということです。その後、フレッチャー・ヘンダーソン楽団のアレンジャーもやり、30年代から40年代と、テド・ケラーやジョニ−・マーサーらとコンビを組んで、スタンダード中のスタンダードをめちゃめちゃ書いています。
Between The Devil and the Deep Blue Sea,は『絶対絶命』直訳すれば『悪魔と深海に挟まれて』と言ったところか…まさにどうしようもなく絶対絶命の危機に苛まれた状態を思い浮かべます。
で…、こういうタッチがフラナガンらしくて好きなんだな〜 1.PLAYS THE MUSIC OF HAROLD ARLEN(1978)と2.SEACHANGES(1996)の同曲を聴き比べてみると… 1の方はピアノの音が軽やかに感じる、ジョージ・ムラツのベースも少し高音ぽくって軽快な感じ。一方2は円熟味を増していると言うか落ち着いた感じ、18年の月日の流れを感じます。(僕は2の方が好きだな)もう十八番中の十八番って感じです。
I Cover The Waterfront(波止場にたたずみ)
ビリー・ホリデイがコモドアに吹き込んだ『奇妙な果実』での名唱で有名な曲。
I cover the waterfront
I'm watching the sea
Will the one I love
Be coming back to me
I cover the waterfront
In search of my love
And I'm coverd
By a starlit sky above
確かにかわいい声ですね。彼女のステージはピアノの弾き語りで、ロンドンのクラブ ” RONNIE SCOTT'S"でのライブを聴くと、語りを交えて大変楽しいステージのようだ。聴衆も反応して笑い声が聞こえる。でも演奏中はビル・エバンスのビレッジ・ヴァンガードの時みたいに騒がしくない。一本筋の通った姉さんのようで『ちょっと、あんた黙ってらっしゃい!』と言ったかどうか知らないが、演奏中にガヤガヤとおしゃべりしたりするとステージの上から注意したそうだ。
Diana Krall(p, vo), John Clayton(b), Jeff Hamilton(ds)
1. This Can't Be Love
2. Straighten Up And Fly Right
3. Between The Devil And The Deep Sea
4. I'm Just A Lucky So And So
5. Body And Soul
6. 42nd Street
7. Do Nothin' Till You Hear From Me
8. Big Foot
9. Frim Fram Sauce
10. Jimmie
11. As Long As I Live