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透析らいふ ミクシイ支店コミュの「CKDアウトカムフォーラム」 レポート

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CKDアウトカムフォーラム
2010.4.22 ホテル日航大阪 18:30〜

今回、協和発酵キリン株式会社主催の勉強会に参加してきました。
当院からは、7名の参加。結構な参加率。

会場も広くかなりの参加者がいました。

今回のテーマは、

特別講演?に「業務改善におけるネスプシリンジの有用性〜エラー対策を考えた製剤作りに携わって〜」
行橋クリニックの臨床工学技士主任 弥吉浩行先生

特別講演?に「透析患者の鉄代謝と骨髄造血機能」
金沢医科大学総合医学研究所 先進医療研究部門腎機能治療学 教授 友杉直久先生

特別講演?では、ネスプがプラシリンジに形状が変わってだいぶ経過しますが、その形状改良の裏には実際に現場のスタッフの声や、人間工学に基づいた工夫がなされていることを知りました。
弥吉先生はその改良時のデザインに携わった人物だそうです。

改良した結果、投与までの作業時間の短縮を可能にし、ネスプの週1回もしくは2週に1回の投与を合わせて、人為的なミスを減らすというメリットを生み出している。
また、投与数が少ないということは在庫の管理も少なくて済むので冷蔵庫もしくは保冷庫の場所をとらなくて済むし、ゴミの量も減る。
総合的にみてネスプは業務改善とエラー予防に貢献している製剤と言えそうです。

特別講演?では、貧血のガイドラインで特にフェリチン値を100mg/dl以上というのに対し、友杉先生は意義を申し立てた講演でした。人間にとって鉄は毒であるとのことで、過剰な鉄の投与は血中のヘプシジンの生成を促し、このヘプシジンは動脈硬化など、心血管系のリスクを高めるとも言われているようです。
ヘプシジンは、肝臓で産生されて末梢血に流出し、マクロファージ、肝細胞および腸上皮細胞に作用する物質です。
ヘプシジンの産生は、鉄が過剰に存在する場合以外に、持続性の炎症が存在する場合、エリスロポエチン欠乏などにより骨髄機能が低下している場合にも亢進します。いずれの場合にも、末梢血への貯蔵鉄の供給が低下します。したがって、この状態で鉄剤を投与すると、鉄過剰状態では心筋梗塞のリスクが増大すると報告されています。
また、腎不全患者において血清フェリチン値が 500 ng/mL を越えると死亡のリスクが 2.7倍に上昇するとの報告があるようで、さらに、6ヶ月間に1000 mg 以上の鉄が投与された患者群では死亡のリスクが上昇したとの報告もあるようです。したがって、貯蔵鉄の量は少なめである方が望ましいと友杉先生は述べていました。

では、腎性貧血に対しどうしたらよいかってことになりますが、結局はESA製剤(今回の勉強会ではネスプ)を上手に使って骨髄の造血機能を高めれば過剰な鉄は必要ではないということが言いたいようです。
まあ、ネスプの宣伝もかなりあるでしょうが・・・

友杉先生は、フェリチンが低めでも、ヘモグロビンは維持できると述べていました。しかし、現場ではその症例が全てではなくガイドラインのフェリチン値100mg/dlが理にかなっているとの意見も多いのは確かです。
さて、この話は今後どうなっていくか見守っていきたい内容です。場合によっては現場の鉄剤の投与がガラリ変わってきますからね。

しかし、今回の話でも出てきた「ヘプシジン」は興味を持たせる物質です。鉄剤を投与した際に多く生成されそれがかえってリスクを高めるという話ですからね。
今回の話を聞いただけですと、フェリチン値は50mg/dl程度を目標とし、ESA製剤を上手に使っていく。もしそれで心血管系のリスクを抑えられ、貧血が悪くならなければ良いのですがね。

今回の勉強会は賛否両論的な内容であったのは確かでしょう。


今回は勉強会の後飲んだかって?  そりゃ〜、飲みましたよw 酔っ払いですw

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