『徘徊する』を書いた者です。
今日は怖いというより不思議な話です。
ある小児科病棟に一人の男の子がいました。小学校１年生の男の子です。
元気な子で、人懐っこく、笑顔の可愛い良い子でした。
ある日の朝、検温に来た看護師に言うのです。
『僕、９時に帰る』
看護師は
『９時って今日の？』
と訊くと男の子は大きく頷きました。
『９時になったら帰るから、バイバイしないといけないの。だからバイバイ』
『まだバイバイ出来ないよ。明日もお姉ちゃん、ここに来るもん』
看護師がそう説明しても、男の子は笑ってバイバイを言い、同じ病室の子たちにもバイバイをして回りました。
夕方になり、男の子のお母さんがお見舞いに来ました。
男の子の親は離婚をしていて、お母さんが見舞いに来るのは仕事が終わった夕方が定番でした。
そして面会が終わる夜７時。男の子はなぜかお母さんにはバイバイを言いませんでした。
それからしばらくして男の子の容態が急変し、病院も手を尽くしましたが、男の子は結局亡くなってしまいました。
『○月○日２１時、死亡確認』
と落ち込んだ声で医師は死亡確認を宣告しました。
母親には病院から再三再四連絡をしても連絡が取れなかったのですが、２１時を過ぎた頃、病棟の電話がなりました。
近くの救命センターからでした。
『そちらに○○君という男の子が入院していると思うのですが……』
病棟の看護師がそうですがと答えると、救命センターの職員は用件を伝えました。
それを聴いた看護師は声を失いました。そして、男の子の言っていた事の意味を知ったのです。
『実は○○君のお母さんが交通事故に巻き込まれて、ウチに救急搬送されましたが、つい先程の２１時、夜の９時に死亡確認を致しまして…………………』
今日は怖いというより不思議な話です。
ある小児科病棟に一人の男の子がいました。小学校１年生の男の子です。
元気な子で、人懐っこく、笑顔の可愛い良い子でした。
ある日の朝、検温に来た看護師に言うのです。
『僕、９時に帰る』
看護師は
『９時って今日の？』
と訊くと男の子は大きく頷きました。
『９時になったら帰るから、バイバイしないといけないの。だからバイバイ』
『まだバイバイ出来ないよ。明日もお姉ちゃん、ここに来るもん』
看護師がそう説明しても、男の子は笑ってバイバイを言い、同じ病室の子たちにもバイバイをして回りました。
夕方になり、男の子のお母さんがお見舞いに来ました。
男の子の親は離婚をしていて、お母さんが見舞いに来るのは仕事が終わった夕方が定番でした。
そして面会が終わる夜７時。男の子はなぜかお母さんにはバイバイを言いませんでした。
それからしばらくして男の子の容態が急変し、病院も手を尽くしましたが、男の子は結局亡くなってしまいました。
『○月○日２１時、死亡確認』
と落ち込んだ声で医師は死亡確認を宣告しました。
母親には病院から再三再四連絡をしても連絡が取れなかったのですが、２１時を過ぎた頃、病棟の電話がなりました。
近くの救命センターからでした。
『そちらに○○君という男の子が入院していると思うのですが……』
病棟の看護師がそうですがと答えると、救命センターの職員は用件を伝えました。
それを聴いた看護師は声を失いました。そして、男の子の言っていた事の意味を知ったのです。
『実は○○君のお母さんが交通事故に巻き込まれて、ウチに救急搬送されましたが、つい先程の２１時、夜の９時に死亡確認を致しまして…………………』
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コメント(25)
切ないですね・・一緒にいたかったんですね。
ちょっと同じような話で思い出したのですが、私の知っている方の話です。
そのご夫婦はとても仲が良く、商売をされて繁盛していました。一族それぞれ商売をなさっていて相続問題で兄弟が揉めていましたがこのご夫婦はお金に執着せず本当に仲良く暮らしていました。何度も不妊治療にチャレンジされましたが、とうとう最後まで子宝には恵まれませんでした。
いずれ奥さまは、糖尿病から透析を余儀なくされ、悪化をたどり両足切断されました。ご主人は本当に献身的に看護、介護なさいました。
あるとき、献身的に面倒をみられていたご主人が急性心筋梗塞で急死なさったんです。それを聞いた奥さまは、２時間後に静かに息を引き取られました・・まるでご主人さんとともに旅立つかのように・・亡くなるような状態ではなかったんですが、ご主人の急逝がよほどショックだったのでしょう。
やはり、結びつきの強いご夫婦や、親子さんは一緒に旅立ったりなさるのかもしれません。
長くなり失礼しました。
天国で仲良く暮らしていると信じています。
ちょっと同じような話で思い出したのですが、私の知っている方の話です。
そのご夫婦はとても仲が良く、商売をされて繁盛していました。一族それぞれ商売をなさっていて相続問題で兄弟が揉めていましたがこのご夫婦はお金に執着せず本当に仲良く暮らしていました。何度も不妊治療にチャレンジされましたが、とうとう最後まで子宝には恵まれませんでした。
いずれ奥さまは、糖尿病から透析を余儀なくされ、悪化をたどり両足切断されました。ご主人は本当に献身的に看護、介護なさいました。
あるとき、献身的に面倒をみられていたご主人が急性心筋梗塞で急死なさったんです。それを聞いた奥さまは、２時間後に静かに息を引き取られました・・まるでご主人さんとともに旅立つかのように・・亡くなるような状態ではなかったんですが、ご主人の急逝がよほどショックだったのでしょう。
やはり、結びつきの強いご夫婦や、親子さんは一緒に旅立ったりなさるのかもしれません。
長くなり失礼しました。
天国で仲良く暮らしていると信じています。
>>ちかさん
貴女のお話もとても不思議な話ですね。
ただ、医療者として二点だけ指摘をさせてください。
先ず一点は、脳幹は血管ではありません。中脳、橋、延髄（発生学的には小脳も含みますが、特殊な構造なので分けて述べられる事が多い気がします）からなる組織です。
恐らくは後大脳動脈か椎骨動脈かが破裂したものかと思いますが、脳幹部での出血は非常に危険ですね。
二点目は脳梗塞は血管が切れている状態ではありません。
梗塞とは字の如く何らかの理由で血管が閉塞している状態です。
お祖母さんは脳梗塞による脳ヘルニアか何かで呼吸或いは心停止をされたのではないでしょうか。
いずれにしましても、ちかさんの話を批判するつもりは毛頭ありません。
人間には、説明出来ないような不思議な事が起こりますから。貴重なお話、ありがとうございます。
貴女のお話もとても不思議な話ですね。
ただ、医療者として二点だけ指摘をさせてください。
先ず一点は、脳幹は血管ではありません。中脳、橋、延髄（発生学的には小脳も含みますが、特殊な構造なので分けて述べられる事が多い気がします）からなる組織です。
恐らくは後大脳動脈か椎骨動脈かが破裂したものかと思いますが、脳幹部での出血は非常に危険ですね。
二点目は脳梗塞は血管が切れている状態ではありません。
梗塞とは字の如く何らかの理由で血管が閉塞している状態です。
お祖母さんは脳梗塞による脳ヘルニアか何かで呼吸或いは心停止をされたのではないでしょうか。
いずれにしましても、ちかさんの話を批判するつもりは毛頭ありません。
人間には、説明出来ないような不思議な事が起こりますから。貴重なお話、ありがとうございます。
- mixiユーザー
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