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とにかく怖い話。コミュの【体験談】同棲

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体験した話です。
少し長文です。
20数年も前の話です。


私は、当時、彼女と一緒に暮らしていた。

私の借りていたマンションに彼女が居候していた形だ。

彼女はK子としておく。両親にも紹介し結婚を考えていた。



私のマンションにはK子の友達が時々遊びに来ていたので、その都度、パーティーという名の酒盛りをして盛り上がっていた。

私も仲間に入り、自分の友達も呼んだりして、楽しんでいた。

彼氏が居る女性、居ない女性、結婚している女性などK子の友達グループは6、7名ほどいたように思う。

そんな中、K子の親友に、彼氏ができたということで凄く盛り上がった。

しかも彼氏いない暦20年、人生初の彼氏とのことだった。

すごくかわいらしい女性で、素朴さが魅力だった。名前はMちゃんという。

みんなに祝福されながら、Mちゃんはとても幸せそうにしていた。



その後、K子もMちゃんの家に遊びに行っては、彼氏との進行状態を私に報告したものだ。


まるで自分の家族みたいにMちゃんのことを心配して祝福していた。



そのうち、Mちゃんも彼氏との仲が進展し、結婚を前提に同棲を始めた。
それは盛り上がり、私もK子と一緒に、Mちゃんの新居に遊びにいった。



もうそこは完全なアツアツカップルの部屋と化していた。ペアのパジャマにペアのグラスや食器や、マグカップ。
完全にご馳走様でしたって気分。
バカップルって君たちの事を言うのですよってくらいにラブラブな状況だった。


時は過ぎ、皆、社会人になったり、大学を留年したり、結婚したり別れたり、
人それぞれが、それぞれの幸せな日々を送っていた、ある日。


K子が引きつった顔で、私に言う。
「Mちゃんの彼氏、死んだって」



新聞にも出ていたが、会社に勤めた彼氏が、業務中に自動車事故に巻き込まれて亡くなったのだ。


Mちゃんは、翌年に彼氏と結婚する予定だった。


お通夜にはK子と私も焼香させてもらった。Mちゃんは、涙も見せず、緊張した顔つきで親族の後ろに座っていた。


Mちゃんが会場から出てくるのを待ち、一緒に帰った。
なんて言ってあげればいいか判らなかった。


K子はMちゃんの家に泊まることにして、私は自宅へ戻った。


繰上げ法要も終わり、1ヶ月が過ぎ、ひと段落した頃、K子にMちゃんの様子を聞いた。



K子曰く、Mちゃんは、まだ彼氏が亡くなったこと実感できていないみたいという。


私は、「そりゃそうだよな」と流した。


「また少ししたら、飲み会でもやろう。Mちゃんも誘ってさ。」

気分が少しでも晴れてくれればと思っていた。



1ヵ月後、Mちゃんは、飲み会に来なかった。
K子は、「Mちゃんは家から出たくないって。誘ったけどぜんぜん乗り気じゃないし、無理にさそっても悪いから」と言っていた。



またしばらくして、K子と私は、料理の腕をふるい、おいしいお酒のおつまみを作った。


それをもってMちゃんの家に遊びに行ったのだ。


もしかすると部屋にも入れてもらえないかという不安もあったが、電話してみると、あっさりOKだった。




かなり落ち込んでいるんだろうなと思っていたが、そうでもなさそうだ。

顔で笑って心で泣いているかも知れないと思い、かなり気を使い言葉も選んで話をしていたが、意外と元気そうだった。



Mちゃんの部屋の中は、以前とまったく同じだった。
ペアペアのラブラブの部屋だった。


彼氏と一緒に写った写真も飾ってあった。




そう簡単に気持ちの切り替えはできないだろうな。
そのことについては深く突っ込みはしなかった。


そのうち時間がたてば、気持ちの整理もつくだろうってことで。




それから僕もK子もいろいろあり、Mちゃんとあまり関われないまま、3ヶ月ほど経った。


K子も、他の友達からMちゃんの話をきくのだが、凄く元気だとか、異常にやせたとか状況があまり釈然としない。




ようやくタイミングが合い、またMちゃんの家に様子を伺いつつ遊びにいった。



Mちゃんは、噂どおり物凄く、やせ細っていた。目が大きくなり、とても疲れ果てたような表情だった。でも凄く元気があるのだ。



部屋の中は相変わらず、ラブラブのままだ。


K子が言った。「もう彼氏は忘れて、新しくスタートしたら?」


Mちゃん「いいよ。彼氏居るし」



K子「え?何ちょっと。知らなかった、やだーもう」



でも私は、冷静に部屋の写真を見ていた。
そこには亡くなった彼氏が写っている。



K子は私の視線に気付きその先の写真を見る。




K子「彼氏って、彼氏?」


Mちゃん「そうだよ、今ね、仕事に行っているけど、戻ってくるよ」


Mちゃん「彼氏一緒にいるから、私は大丈夫だよ」


尿意を催し、私はトイレを借りた。洗面台の前を通る。


何気なく見たペアのカップにそれぞれペアの歯ブラシが立てかけてあった。


思わず、「彼氏いるよ」ってMちゃんの言葉が気になり、歯ブラシの先を触ってみた。

それは普通に濡れていた。




私がテーブルの席にもどってしばらくしたら、Mちゃんは「あ、彼氏帰ってきた」
と言った。


Mちゃんは、自分で玄関のドアを開け、「おかえりなさい」といった。


Mちゃんが部屋に戻ってきた。


誰もいない部屋の空間に向かって、Mちゃんは言う。


「今日はお仕事どうだったの?」


私には目の錯覚か知れないが黒い影のような輪郭がはっきりしないものが部屋の中に入ってきたことだけは判った。



私はK子と、Mちゃんの家を後にした。


「あれってまずい状態じゃない?」

「もしかすると彼氏に憑かれているってことよね。」

「Mちゃんの異常なやせ方、尋常じゃないよ」



私がトイレを借りている間にK子はMちゃんから聞いていた。



「彼氏は朝、一緒に起きて顔を洗って歯を磨いて、会社にいくんだって。
そして夜に帰ってくるんだって。」




私はMちゃんがこのままだと、精神的にも肉体的にも参って
死んでしまうと思った。



あの影は。Mちゃんの彼氏なのだろうと思う。


私はK子と相談をした。

僕の友達の実家がお寺で、浄霊できるって話をした。

K子も賛成した。Mちゃんの命に関わると判断したからだ。



私はその友達に連絡をした。
友達は快く受けてくれた。


後日詳細の打ち合わせで連絡をした。

ところが、留守で連絡が取れない。家の方いわく、出かけたまま戻ってこなく3日が経つという。



なんとかしなくてはと思っているうちに、私は、自分の会社の都合で急遽、転勤の辞令が出た。


2週間後から150kmも離れた別の街に赴任だ。


遠いし通勤できないので引越ししなければならなくなった。



そんなさなかK子は、私がバタバタしている間に、別の男と付き合うようになり連絡がとれなくなった。

好きな人ができたとだけ告げられてそれはショックな出来事だった。


結局Mちゃんに関わろうとしてから、劇的に人生が変わったのだけは確かだ。




引越しが終わり、新しい職場にも慣れ、失恋に心痛め、酒をあびるように自暴自棄になっていた。



1年が経ち、すべてどうでも良くなっていた。


寺の友達が連絡つかないままだったのを思いだし連絡をしてみた。


無事に連絡はついた。本人曰く、あの頃どうしても出かけなければならない思いに駆られ電車に乗ったところから記憶がなく、気がつくと山の中の農家の納屋で寝ていたとのこと。

5日間行方不明だったらしい。

ご両親が警察に捜索願をだしていたという。




私は、K子の実家に電話をしてみた。
連絡先は聞かされていなかったから。

以前、一緒に暮らすために頭を下げに行ったことがある。
お袋さんは、居酒屋を営んでいた。


事情を話す。K子からは連絡はないというが、連絡をつけてくれるという。





それから2週間後、転勤先の会社の前にK子が立っていた。

K子の乗ってきた車に乗り、いろいろ話をした。

懐かしさやら、頭にきたことやら、心に穴があいたことやら積もる話が山盛りだった。


K子曰く、将来を感じた男性と出会い、急遽結婚したという。
それはまたショックな話だったが、私にとっては、他に好きな男が出来たといわれた時点で吹っ切れていた。




K子はその後様々な不幸を背負い込み大変な人生を歩むのだが、それは後日談にしようと思う。



K子は、結局私と別れた後、Mちゃんとは連絡を取ることができなかったという。

何度か電話して留守電にメッセージを残したが連絡がないままだという。



結局、K子は旦那の仕事の関係で、遠い街へ越して行った。




私は、お正月休みに地元に戻ったとき、偶然、K子の友達の一人に出会った。

友達は、私と別れたってことは聞いていたようだ。
K子とは疎遠になっていた。


ちょくちょく私の家に出入りしていた子だったし、懐かしかったので、お酒に誘った。
そして、ゆっくり話すことができた。



その子もMちゃんとは付き合いがあった。

実はその子の家はMちゃんのマンションから近く、通勤時には通り道になるらしい。


聞いた話によるとMちゃんは、その後大きく体調を崩したらしい。

Mちゃんが寝込んでいるのをご両親が発見し、緊急入院させたそうだが、Mちゃん

は精神的にもおかしくなり、そのまま、精神病院の施設に転院したとのこと。

あまり深くは、ご両親に聞けず、会っていないという。


Mちゃんが住んでいたマンションだが、部屋は引き払われ、違う人が住んでいる。

その部屋は、頻繁に貸し部屋の看板がかかっていることから住人が定着しない曰

くつき物件になっているようだと言っていた。




彼氏の霊は、私の見たあの黒い影は、あの部屋にまだ住んでいるのだろうか。




結局、私はどうすることもできず、この件は忘れることにした。



長文にお付き合いいただきありがとうございました。

コメント(20)

とても読みやすかったです。
K子さんの後日談、楽しみにしてます。
Mizuさん>コメントありがとうございます。
彼氏は、すごく真面目な印象のできる男でした。
QPさん>コメントありがとうございます。
素直に嬉しいです。K子の件は、いろいろあるので
整理して書きます。
ぽこ。さん>コメントありがとうございます。
K子の話、近々頑張ります。

怖いと言うより

切ないお話ですね


K子さんのその後が気になります
おそらくはその霊が除霊させないように仕向けたんじゃないだろうか‥

夜中に読んで とても気になる話しでした
濡れてた歯ブラシ リアルです
黒い影といい こういう事って やっぱあるんだって思いました

後日談楽しみにしています
KI☆KI さん>
コメントありがとうございます。
せつない話です。
なぜか私の周りは昔から切ないことが多いです。
私自身、なにかの運命を背負ってるのかもしれません。

そんなのやだー!
ソラさん>コメントありがとうございます。
彼氏の思いとMちゃんの思い。
交わることのない、
それも運命なのかもしれません。

Mちゃんの彼氏の霊の力かもしれません。

これから整理して書き込む予定のK子の後日談を
鑑みると、私には説明できません。
ピンクさん>コメントありがとうございます。
そうそう、歯ブラシですが、濡れていたのは間違いありません。
影ですが、目の錯覚か?くらいのはっきりしない影でした。
でも、動いていたので、物陰ではないと断言できます。

後日談、書き込み頑張ります。

彩波さん>ありがとうございます。
頑張って後日談を書き込みます。
嬉しです!
あやさん>コメントありがとうございます。

運命なのか、何なのか、霊に接触すると、または関わりを
持つと、余計なことに巻き込まれます。
でも、私的に思うには、それも運命なんだろうなって思います。


後日談頑張ります。
切ない…切ない… 頑張ってくんさい

後日談楽しみにしてまぁ
とても読みやすく
引き込まれました

Mちゃんと離れたくない
彼氏の霊が
邪魔したんでしょうねたらーっ(汗)

切ないです涙
ぶるっっ>さん
ありがとうございます。
後日談がんばります。
琉那姐 さん>
コメントありがとうございます。
彼氏の霊の仕業なのでしょうか。

オチらしいところは無いのですが、せつなさは
わたしも心に残っちゃってます。

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