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とにかく怖い話。コミュの自分を観察

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最近寒いからコピペする


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479 実体験(1/4) 2006/05/24(水) 04:51:27 ID:xHQPGvgD0


ドン。



ガキの頃、階段から転げ落ちた。

当時住んでいた家は古い木造住宅で、階段は急、さらに下りきった正面には柱が立っており、その柱に頭から突っ込むハメになった。

音を聞きつけ、当時同居していた祖母が部屋から出て来る。

俺を発見するなり叫び声を上げ、両親を呼ぶ。
父と、幼い妹を抱えて 母もやってきた。

みるみる広がっていく床の血溜りで状況を察した父は、俺を抱き上げ必死に俺の名を呼んでいる。

母がどこかへ駆けだした。
今思えば、救急車を呼ぶため電話をかけに行ったのだろう。


俺の頭を押さえる父の手の指の間からは、暗い色の塊が床へ滴っていた。

コメント(22)


480 実体験(2/4) 2006/05/24(水) 04:52:08 ID:xHQPGvgD0


その光景は今でもはっきり覚えている。



おろおろするばかりの祖母。

厳しかった父が俺の名前を呼んでいる。
声が少し震えているような。
泣いているんだろうか。
よく聞き取れない。

母はいない。
まだ電話をしているのかもしれない。

不思議そうな顔で「俺」の方を見つめている妹。



ふと気づく。



何かおかしい。

家の中はこんな灰色がかった色だったろうか?

なぜ目の前で叫んでいる父の声がこんなに遠いんだ?

家族は皆 俺 を取り囲んで騒いでいるのに、妹はなぜ「俺」を見つめているんだろう?

あぁどうして「俺」は「こんなところ」から家族を眺めているんだろう?

 俺 は階段の下で血を流して倒れているというのに!


481 実体験(3/4) 2006/05/24(水) 04:53:02 ID:xHQPGvgD0

その瞬間、恐怖が襲ってきた。


死ぬ。

自分は死ぬ。


当時、霊だの魂だのといった概念は当然理解していない。
超常的なものに対する知識と言えば、せいぜい「オバケ」くらいのものだ。


だから直感的に悟ったんだ。

「俺」はさっきよりも高い場所にいる。
このまま昇ったら死んでしまうんだと。

さっきよりも視界から色が失われてきている気がする。
寒い。

なんとか家族の元へ戻ろうとした。
焦燥にかられながらもがく。

宙を泳ぐように身体を動かしているつもりだが、一向に近づくことができない。
そもそも身体が動いている感覚がない。


身体が「ある」感覚がない。


482 実体験(4/4) 2006/05/24(水) 04:53:53 ID:xHQPGvgD0

すると、ぼーっと「俺」を見つめていた妹が唐突に口を開いた。


「おにた!」
(おにた = おにいちゃん)


視界が暗転し、落下するような感覚があった後、意識がなくなった。



次に覚えているのは、病院のベッドの上で、見舞いに来た友達と話しているシーンだった。
頭に包帯を巻いた俺と見舞いのみんなで撮った写真は、今でも実家においてある。


その後順調に回復し、今も何事もなく生きているわけだが、あの時妹が呼んでくれなかったら、きっと俺は死んでたんだろう。

見える妹マジGJ。
助かったぜ。
今度帰ったら飯でもおごってやるか。




そして今でも分からない事がひとつ。

あの時、階段の上に独りでいた俺の背中を押したのは誰だったんだろう?

途中までホッとしながら読んでたのに…(´;ω;`)
こういう体験を読むと、肉体と魂(意識)とは別のものなんだなと考えさせられる。

肉体は、単なる魂がやどってる器でしかないんだなと。

最後はちょっとゾクッときますね
ははっ・・・そんな・・・まさか・・・ね
暇を持て余した神々のおかげで夜中もトイレに行けそうです。
たけだ畑さんの話、毎回スゴイ…げっそり


皆さん同様、ラスト1行がゾッとしましたあせあせ(飛び散る汗)

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