【新ドラマ・映画】コミュの☆スペシャルドラマ『氷の華』～第1夜～

この秋、テレビ朝日が開局50周年記念作品としてお届けするドラマスペシャル『氷の華』。
主演は、数々の人気ドラマで幅広い役柄を演じ、演技力にますます磨きがかかる米倉涼子。『交渉人～THE NEGOTIATOR～』での正義感あふれる刑事役から一転、殺人を決意する哀しい悪女・瀬野恭子を華麗に演じ、ピアニスト役にも初挑戦しています。共演は、彼女を犯人だと確信し、追及する戸田警部に舘ひろし。恭子の夫で外科医の隆之に堺雅人。そして、恭子の叔父の旧友で、恭子を見守る辣腕弁護士の名取に渡哲也といった豪華なキャストが集結しました。監督は、大ヒット映画『相棒－劇場版－』や、人気ドラマ『相棒』シリーズで知られる和泉聖治氏。豪華キャストとスタッフで、サスペンスフルな人間ドラマをより重厚に盛り上げます

　原作は、著者の天野節子氏が還暦間近になって書き上げたという同名処女作。当初は自費出版という形で書店に並んだものの、あまりの反響の大きさから商業出版として再刊行されたという、新人としては異例の作品です。先の見えない展開、二重三重に仕掛けられた罠と深まる疑惑、人間の心の影が織り成す重厚なミステリーに、“女性版・松本清張”との呼び声も高まっています。そんな驚異の新人による話題のミステリーを、二夜連続で放送します

　叔父の遺産を引き継ぎ、外科医の夫・隆之と何不自由ない幸せな日々を送っていた恭子。ピアニストとしても活躍する彼女のもとに、ある日一本の電話が入る。満ち足りた日々を満喫していた彼女を変えたその電話の主とは

そして、恭子の取った行動とは……

罠が罠をよぶ、衝撃の結末…

豪華キャストで贈る本格サスペンスにご期待ください

「衝撃のミステリー初映像化

一本の電話が招く連続殺人…悪女の完全犯罪

復讐トリックの罠に堕ちたセレブ妻

」

～ストーリー・第1夜～

　恭子（米倉涼子）は幼い頃に母親を亡くし、病院を経営する叔父の吉岡（中原丈雄）に引き取られる。その後、美しく成長した恭子は、誰もが羨む医師の夫・隆之（堺雅人）と結婚、ピアニストとしての成功も手に入れ、幸せな日々を送っていた。

　そんなある雨の夜、吉岡が何者かにひき逃げされる。コンサートを終えたところで連絡を受けた恭子はすぐに病院に駆けつけるが、隆之（堺雅人）の手術にも関わらず、吉岡は帰らぬ人となってしまう。犯人もわからないまま、哀しみにくれる恭子。

　それから半年 ―― 吉岡の友人でもある名取弁護士（渡哲也）の尽力もあり、恭子は叔父の自宅、別荘、病院などすべての遺産を引き継ぐことになった。吉岡病院も瀬野病院に看板を変え、恭子が理事長、隆之が病院長となる。再び穏やかな生活を取り戻した恭子だったが、数日前からかかってくる無言電話に不安を覚えていた……

　そんなある日、恭子のもとに女の声で電話が入る。
「あたし、隆之さんの赤ちゃんが出来たの。今、５カ月。幸せよぉ」

　ショックを受けた恭子が、女に言われるままに郵便受けを確認すると、母の欄に関口真弓、父の欄に瀬野隆之と記入された母子健康手帳が入っていた。不妊症で隆之の子が生めない恭子は、目がくらむような衝撃を受ける。隆之が自分を裏切ったのか

すぐにでも確認したい恭子だったが、夫は出張で中国へと旅立ってしまう。

　その夜、愛犬のディーが何者かに毒殺され、恭子はさらなる怒りに震える。
　「……許せない」

　恭子は夫のデスクから、真弓のアパートの合い鍵を手に入れると、真弓の自宅へと向かった。留守を確認し、合い鍵で部屋の中に侵入した恭子は、冷蔵庫にあった牛乳に毒を入れて……

　デパートでアリバイを作り、変装に使った洋服などを捨てた恭子は、女性雑誌編集者の康子（高岡早紀）が待つ場所へ。頼まれていたエッセイの原稿を手渡すと、大学の同窓会に出席する。そこでは舞台女優の加代（鈴木杏樹）、以前から恭子を慕う後輩・ゆかり（葉月里緒奈）と再会、賑やかな夜を過ごす。

　翌日、真弓（中島ひろ子）の死体がアパートで発見された。事件を担当する警視庁捜査一課の戸田警部（舘ひろし）と、戸田とコンビを組むことになった女性刑事・大塚（ともさかりえ）らがさっそく捜査を開始する。同じ頃、恭子はテレビのニュースを見て、愕然としていた。真弓は瀬野病院に勤める看護師だったのだ。いても立ってもいられなくなった恭子は、病院へと向かうが……