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筒井康隆コミュの『敵』の「春雨」について。。お助けてもらいたいんでしょう

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はじめまして、僕の名前はマウロです。
ローマに住んでいるイタリア人なので僕の日本語学力は未だちょっと乏しいですね。。ある日本語の間違いがあったら、ごめんなさい!あせあせ (笑)
僕は日本語と日本文学をローマ大学に勉強していて、筒井康隆さんのSFと超現実主義の小説についての卒業論文を書いています。
この間はMIXIを見つけることがあったり、筒さんのファンコミュを探そうとしたりしましたね。。ここに着きましたよ (笑)

そちらの意見を交換したいんでしょう。他の人々の意見をまとめることは研究の役に立つと思っているからです。ウインク

今は筒井の「春雨」をイタリア語で翻訳したところ、素晴らしかったと思います。筒井さんの「言葉の遊び」とユニークな「言葉の作り方」に最も強い印象を受けましたね。雨が降っているような印象を与えるために筒井さんは特別な言葉を選んだり、すき間を透かしたりして、空白の中で言葉を掛けることは本当に素晴らしいです!
これはある程度、文学的の「超現実主義」のビジュアルテクニックように思えるんですが。そちらの意見はどうでしょう?

例えば「七瀬三部作」の「ヘディプスの恋人」にも筒井康隆さんは言葉遊びをいろいろ創作したと思います。。七瀬は意識の掛け金を下ろすことが出来ないとき、様々な思想が彼女の心に凄まじい力で割って入るように見えます。そんな場合に相手の思想の関係がある言葉はページの中でまるで衝撃波みたいに激しくて位置付けられてあるようです。言葉を選んだり空白の中特別なところに掛けたりして、筒井さんは言葉の飛白にしようとするように思えます。。
意味のレベルだけでなく、ビジュアルのレベルも読解にあると思っています (「春雨」の場合、発音のレベルもあります。。しとしとと言うの音が読解に別のレベルになるように感じられます。。)

筒井さんのファンはこれについてどう思いますか。
そちらの意見にとっては,筒井さんはこのビジュアルのレベルを創作したのことが文学的な超現実主義のテクニックの使い方だとされていますか。どう思いますか。筒井康隆さんは他の小説にもそんなテクニックを使いましたか。知っていますか。

『敵』の「春雨」と言うの話題に戻りますと、読解は本当に難しいと思いますから、お助けてもらえないでしょう。
僕が外国人なので、「春雨」を読むと、困ったことに僕は言葉の語釈は正しいかどうかわかりません。。
たとえば、

?「使途使途」と言うのはなんどう言う意味ですか。使途はお金の使い方ですけれども、使途使途は? 英語で「Expenses」「Money's purposes]と通訳ことができますか。

?「死都死都」は? 町の破壊ですか。「Ghost Town」と通訳すれば、正しいですか。

?「保取り」と言うのは何どういう意味ですか。保険に入る人々ですか。または保守的な態度を取っている人々ですか。わかりません。。泣き顔

?「歩足り」と言うのは? 何ですか。保険に入ってない、たやすい生活あれば足りるひとびとですか。 または、進歩的な態度を取っている人々ですか。泣き顔

?「夜間飛行」と言うのところはバーですか、居酒屋などのところですか。(僕は「春雨」だけを読みましたから、未だ全部の小説を読むことができませんのです)

? 名前の発音も本当に難しい、外国人にとっては。。

「菅井歩美」の読み方は すがいあゆみですか。
「鷹司靖子」の読み方は たかつかさやすこですか。
「湯島定一」の読み方は ゆしまていいちですか。
「椛島光則」の読み方は かばしまみつのりですか。
「松方己八」の読み方は まつかたきはちですか。

皆さん、そちらの意見をまとめさせてもらうと、よろこばしいことですね、問題のことを説明してもらえれば、本当に嬉しいです!!

このメッセージを長くしてしまったので、すみません。。あせあせ 書きすぎてしまいましたね。。筒井さんの本の読解はすごく面白いと思っていますからね。。

僕の長いエントリーを読んでもらいましたので、ありがとうございます。
Mauro.




コメント(24)

すばらしいですね!
イタリアにもこのように筒井康隆を愛する人がいるとは!

マウロさん、研究がんばってください。
前代未聞のチャレンジを我々筒井ファンは応援しています。

筒井先生の超現実的な表現方法は、彼にしかできない唯一無二で独特なものです。日本の小説家のなかでも、実験的な表現を積極的にしている珍しい人です。

夜間飛行は有名な香水の名前かも
読んでなくて不明ですが

使途使途などはアソビかな
「しとしと」は一般的な静かな雨の表現です

筒井氏自身が小説作法について書いてるものがいくつかあるはず
『春雨』は人気ないかも
「敵」の「しとしと」ですが、
「しとしと」は、雨が降る「音」とは同じではありません。
激しくない、穏やかな雨が風を伴わずに静かに降っている「様子」を日本人にイメージさせます。
それは日本語に特有の「擬態語」(「敵」の中では「擬声語」)です。
通常では、擬態語、擬音語、擬声語はひらがなか、カタカナで書かれます。
多くの場合、「しとしと」「ぽたり」「ぽとり」は漢字にはなりません。


しかし、耳で何かの言葉(音)を聞いたとき、日本人は
「この言葉(音)にはどの漢字が当てはまるだろうか?」と無意識に考えます。

例:「きかん」という言葉(音)を聞いたとき、思い浮かべる漢字

期間、機関、帰還、器官、気管、基幹、既刊、季刊、聞かん、聴かん、効かん、利かん…
こんなに多くあります。しかもこれらは全部、まったく意味が違う言葉です。

通常なら「しとしと」は「しとしと」という擬態語以外に意味を持ちません。
雨の様子を表現するためだけの言葉です。
文の中に「しとしと」とあったら、ほとんどの日本人は雨しかイメージしません。


でも「しとしと」という言葉(音)に当てはまる漢字をイメージ、思い浮かべることを
「わざと試してみる」ことで、
雨なのに廃墟のイメージや使途のイメージを持たせて
不思議な、筒井独特な、超現実的な雨の表現をすることができたのです。


「しとしと」の漢字変換を読んで
僕のイメージしたのは
使徒
聖書に出てくる使徒(僕はクリスチャンではないので詳しく知らない)
死都
死者の街、廃墟、機能停止した東京(「都」にはcityの他にcapitalの意味もある)
使途
用途、使いみち(金に限らない)

保取り
これはもう日本語として意味を持っていません。
でも漢字を一つづつにすると
「保」安定したもの、長く続くもの、維持すること、保守的なもの
「取り」take、選択する、奪う
というイメージを持ちます。

歩足り
これも「保取り」と同じです。
「歩」歩くこと、1つの歩幅、足踏み
「足り」十分あること、満足していること、それ以上必要ないこと



これは僕のイメージで、「敵」を読んだ人は全員違うイメージを持つと思います。
春の少し前に、庭に静かに降っている雨の表情が一定でなく、
さまざまに変化するのと同じで
雨しかイメージできない「しとしと」と書くのではなく
「使徒使徒」「死都死都」と書くことで、読者に新鮮な想像をさせる。
それがこの「春雨」の価値だと思います。

※漢字でない言葉に、無理矢理に漢字を当てはめるのを「当て字」といいます。
似たものは中国語にもあります。
でも「当て字」には使う漢字の持つイメージ、意味を考えながら当てているものはほとんどありません。
 フォローされる方は、きっと大勢おられると思いますが、とりあえず、「春雨」は、長編 『敵』の最終章なので、そこだけ読んでもさすがに読解は難しいかと思います。
 内容については、私も読んだのが10年前なので、あやふやなのですが、

> 意味のレベルだけでなく、ビジュアルのレベルも読解にあると思っています 

 日本語のビジュアルな「イメージ」と「音」と「意味」を、主に笑いを生み出す効果として、頻繁に使われていますね。 『虚航船団』(だったと思いますが)「転」(テン)という漢字を90度づつ回転させながら4つ並べたりとか。
 あるいは、『関節話法』は、(首とか指とかの)関節をポキポキ鳴らす音が「言葉」になっているという設定ですが、主人公が関節を鳴らして演説している最中に、次第に上手く鳴らなくなって意味がメチャクチャになっていく様が、それこそ超現実主義の自動筆記のように表現されたり 。

 「しとしと」「ぽとり」「ぽたり」の当て字の意味ですが、これはもう日本人にも難しいです。
「使途」はおっしゃる通り「お金などの使い方」のことですが、これをふたつ並べた言葉は日本語にはありません。「死都」は「住民の死に絶えた都市」という意味ですが、「死都死都」という言葉もありません。
長編『敵』に繰り返し現れる「お金」や「擬似都市に対する侵略」などのテーマ群が、最後に圧倒的な孤独とか虚無感とかうまく言えないそんな感じに取り込まれた主人公の心情として表現されている、と私には思えます。(10年前に読んだときは、そんな感想を持ったような記憶があります)

> 「夜間飛行」と言うのところはバーですか、居酒屋などのところですか。

 会員制(と自称している)クラブ、ですね。そんなに高級ではないですが、一見さん(紹介のない素性の知れない客)はお断りするくらいの品のいいバー、という感じのようです。

> ? 名前の発音も本当に難しい、外国人にとっては。。

 人名は日本人も分からないものが多いです(笑) とくに筒井さんの小説に出てくる人名は、わざと読めない漢字になっていて黙読するしかないものもあります。
(いまの)私の読み方とだいたい同じですが、「湯島定一」の読み方は ゆしまじょういち じゃないかな。
 他の人名も含め、作中で読み方が指定してあったかもしれないので確かじゃないですが。

 ちなみに、筒井さんは現在も現役続行中で、最近 『Dancing Vanity』 という長編が出ました。いままさに読んでるところですが、その実験精神はもはや歳とは関係ないのだな、と感服つかまつり候です。
夜間飛行は高給クラブっぽいです。La dolce vitaに出てくるやつみたいな感じ。
使途使途はundisposedでどうにうまくいかない感じ。
使徒使徒はapostleで天使が降りてきているような。
死都死都はNecropolisかな…。
保取りと歩足りは囲碁の「capturing」と将棋の「pawn」かも

イメージなので全然違うかもしれません。
僕が追加で書こうとしたことは三月うさぎ(兄)さんが表現して下さいました。

そうそう。「使徒」や「死都」「使途」は、この二文字で意味を持ちますから、
「使徒使徒」と書いても文では使えません。
それに、どんなイメージを持つかはすごく自由だと思います。

「普通の」「通常の」日本語の表現を壊して、
読者を筒井先生の世界に拉致するのが、先生の楽しみなのでしょう笑

長々と書きましたが、
日本語のネイティブでない方にも意味が通じやすいように気を付けてみました。


今手元の新潮文庫で確認すると「湯島定一」は「ゆしまていいち」でした。
あとは全てマウロさんの読み方で正解です。


超現実的な…というと、
三月うさぎ(兄)さんも挙げている「虚構船団」ですかね。
これはモチーフが超現実的なわけで、いわゆるSFです。

超現実的な手法、表現というと、言語破壊のジャンル。
「間接話法」や「妻四態」が思い付きます。

あと、驚愕の表現技巧というとやはり「ロートレック荘事件」ですね。
翻訳するのには骨が折れそうですが笑
「死都」という語の、日本でもっとも有名な使用は、
ベルギーの小説家ロデンバック(Georges Rodenbach, 1855-98)の小説Bruges-la-morteの日本語題
『死都ブリュージュ』
であり、あるいはそれを連想させるために選択されたのかもしれない、と思ったりします。

5: 三月うさぎ(兄)さま
>漢字を90度づつ回転させながら
『虚人たち』にもありましたかと。
「保取り」はポトリという擬音じゃないですか?
「歩足り」はポタリ

読んでないのであてずっぽうの推量ですが。

当て字は夏目漱石あたりにも多いですね。
…助けを求めてるんだから、役に立ちそうなことを書けばいいのに。
使えない雑談しても意味ないだろ。
>>10
読んでねえなら書くなよ。
擬音に決まってるだろアホか。まったくKY。
マウロさん。
「敵」すべてを読んでおられるのでしょうか?ビジュアル的な楽しさから「春雨」の章だけを読んでおられるのでしょうか?

この小説は、儀助という「死」を強く意識している老人の一人称(主人公が自分で物語を語る方法)で書かれていますから、音やようすを表す言葉が、意味を持つ漢字で作られた文字で表現されているのは、主人公である儀助がそう感じている事になります。

また、本来ひらがなやカタカナで書くべき言葉を漢字で書くことで、儀助が頑固な老人である事を表現しているようにも考えられます。

雨が降るようすに当てられる漢字は、儀助が歩んできた人生で強く残っている言葉で
あることも考えられます。

使途はお金の使い方にいろいろ悩んだ事があったからでしょうか、
死都は西洋演劇史の先生でもあった事からchinoboxさんのいうとおり
「死都ブリュージュ」からであると考えられます。

「保取り」「歩足り」はあまり意味はないのではないでしょうか。
いかにも日本語にありそうで、ない言葉を当てはめたところは、
これも儀助がしてきた「西洋演劇」を翻訳する事にヒントを得ているのかも
しれません。

「夜間飛行」は、日本の一般的な都市の盛り場(主に夜、人が多く集まるところ)に
ある小さなスナックですね。女主人と女の子が一人二人いるようなところ。
会員制ではありますが、決して高級なところではないです。
会員制と書いてありますが、おそらく会員カードも会費もないでしょう。
常連が連れてくれば、その新しい客もその日から「会員」です。
見ず知らずのお客がふらりと入ってきてふんいきがこわれるのを
いやがっているのです。

名前の読み方はお見事!です。日本人でも読めない人がいるでしょう。

筒井をどんどんイタリアに広めていってください。
自分の書いた分への補足、と言うか訂正。

「夜間飛行」
30代後半の男性マスター一人がやっているお店。
姪がお客とも手伝いともつかないような立場で、よくいる事がある。
カウンター五人、ボックス席二つの小さなお店。
会員制クラブ。会員証も会費もなく、飛び込みで変な客が来ないように
「会員制」と書いてある。
ものすごく高い店ではないが、儀助が一回来ると一万円ぐらいかかる。

「使途」の件。
「買物」の章にもあるように、この儀助、金の使い道、つまり使途に細かい。
さらに、またまた自分に×

全編が一人称ではないですね。
>>漢字を90度づつ回転させながら
>『虚人たち』にもありましたかと。

 そういえばあったような(汗) 「春雨」の章にも共通する空白ページとか、『虚人たち』にはありとあらゆる実験が突っ込まれてたんだと改めて思います。
トピックの題にデビュー作の題が埋め込まれていますね。
> トピックの題にデビュー作の題が埋め込まれていますね。

 そのうえ、全体の投稿が「日本地球ことば教える学部」のパロディなんじゃないかとか疑ったんですけど。
うーん、パロディやネタとしては真面目すぎるような気もします。
Dozer77さんが「日本地球ことば教える学部」で日本を覚えた可能性もありますが。

「使途使途」の辺りは無理矢理英訳すると“Shit, shit”“She to, she to”のような感じになるのかな。
ほんとですね〜〉お助け

私もあまりに筒井的文体なので、日本人の方の釣りかと疑ってしまいました…


ご本人の日記にコメントさせていただきましたが、最終章だけを取り上げるのも難しいので、通してお読みになる方が良いと思いました。

と、自分も読み返してみましたが、擬音・擬態語に漢字を当てはめるスタイルは、冒頭から一貫していたんですね。
日本家屋の描写や着物の柄、骨董品の説明など、日本人の私でさえ意味や読み方のの分からない単語がたくさん。ある意味すごく卒論向きかも…
誤解ないように補足すると、トピックの題や、「保取り」や「歩足り」の解釈があまりにも鮮やかなので、、あるいは多少たどたどしいのはわざとかも、と思った次第で。
僕のコメントの遅刻にどうもすみません。。あせあせ 
イタリアの時間帯と土曜日の朝の春眠のせいですからねえ。。(笑)

皆さんのコメントを詳しく読みましたね。。ご親切にいろいろお世話になりまして、本当にありがとうございます!筒井さんのファンの皆さんに相談するとはいい思い付きだったと思います。僕に持ち掛けてもらいましたそれぞれの意見と提案を大切にしたいのです。そちらの勧めは興味深いと思って、擬態語や言葉の語釈、次いで漢字の創作と特別な使い方を説明してもらいましたので、嬉しいです!研究の役に立つに違いないと思います。


U/Tysk ・♭雪男 ・桃子 ・三月うさぎ(兄) ・しょーじ ・きのちゃん ・chinobox ・てんち ・だんご職人 ・bhanglassy@n@てっぺ。。。皆さん、心を込めて、ありがとうございます!!

僕がもっと筒井康隆の小説を詳しく勉強しようと思って、そちらの大切な勧めを従いながら、筒井さんの著書を読みたいのです。

ありがとうね!ハート達(複数ハート)
固有名をアルファベット表記で書くのはカッコ悪いんですが、トピックがトピックなのでご寛恕ください。

筒井氏の卒論は『心的自動法を主とするシュール・リアリズムにおける創作心理の精神分析的批判』という題だそうですが、じっさいの筒井作品の言語実験は超現実主義における自動筆記というよりは、潜在文学工房(Oulipo)に通じるゲーム性を感じます。卒論で取り上げるなら、QueneauやPerec、Roubaud、Calvinoといった作家と比べるのもアリでしょうか(筒井氏はPerecのLa Vie mode d'emploiを高く評価しています)。

また、言語遊戯というミクロ構造だけでなく、小説全体の構成というマクロ構造にも、筒井氏の「らしさ」があるとはよく言われるところです。メタフィクション(筒井氏の言う「超虚構」)としての筒井作品は、Robbe-GrilletやRobert PingetらのNouveau Roman作品をはじめとする、多くの20世紀小説との関連を見ることができるでしょう。

なお「バブリング創世記」には仏訳があります(Le censeur des rêves所収)。イタリア語訳はあるのでしょうか。

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