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maoコミュのfwjインタビュー01

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●10/19にセカンドアルバム「鈍行ブックモービル」をリリースするfwjのインタビューを掲載します。アルバムに関するよしなしごとを赤裸々に語ったファン必読の一本!!

インタビュアー:satoshi ishimoto
テキスト:ヨシダ アヤノ
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_まず2ndの話をする前に、1stアルバム以降の活動についてざっと話してもらいたいんですけども。完成させてリリースして、1stアルバム出してみて、五十嵐くん的に思ったこと、感じたことってのは?

五十嵐:とりあえず完成して、バンドで生演奏するようになったじゃないですか。生で演奏してダイレクトにお客さんの反応が得られるようになったっていうのは大きいですね。あとは生演奏の時になるべくサンプラー使わないで全部メンバーの生演奏でいくっていう方針でいって、メンバーの解釈をそのまま生かす感じで自由にやってもらってる感じなんですけど。それで曲に新しい表情が出たな、と。だからアルバムを出して次ライブでやるということでまたその楽曲の新たな解釈をプレゼンできたかな、というのはありますね。

_1stアルバム自体は2年くらいかけて録りためたものを作品として出したわけじゃない?作ってる間っていうのは聴き手のことっていうよりは自分のやりたいことをとりあえずやっていった感じだと思うんだけれども、それが形になって出て行って、色々な人のフィードバックがあったと思うんですけど。そういったものは自分の中ではどういう風に受け止めてるの?

五十嵐:うーん、引きこもりだったのが友達が出来たみたいな…(笑)「あ、思ったより友達がいる!」みたいな(笑)。

_前はバンドをやってバンドで作って、それを作品として出していたわけだけども、完全に一人でやって、ある意味私小説的っていうかさ、バンドの時にはもうちょっと聴いてる人とかお客さんのことを考えてやってたと思うんだけども、それを一切なくして本当に自分の指向に忠実にやったものに反応してレスポンスが返ってくるというのは、バンドのときとソロの時とで自分の中で違いってある?

五十嵐:それこそ小説を書いてようやく出版したみたいな、わりとバンドの時はリハでメンバーと共有してるし、ライブでお客さんと共有するし、自分だけじゃなくて他の人と共同作業で作るんですけど。1stが出たときは自分自身をそのまま出すみたいな。でも聴き手は多少は意識してましたよ。やっぱりなんだかんだいって聴いてもらえる人間がいないと作る気になれないっていうか。

_1stが出て、ライブとか結構やって、バンドじゃないけどライブアンサンブルみたいのを設けていって、次のアルバムを作ろうと考えはじめたのはいつ頃?

五十嵐:「そろそろ2nd出さない?」みたいな…

_(笑)。あれいつ頃だったっけ?

五十嵐:いつくらいでしたっけ?「来年出すの?」みたいな。

_去年の秋とかそのくらい?

五十嵐:機材を新しいのに変えたんで…変えたのが1月とか2月くらい。その頃から、買って試しつつ録るみたいな感じですけど。

_五十嵐くん個人としては、『残響ピクニック』が出た直後に「すぐ作りたい!」とか思ってたところはあった?それとも出たんだからしばらくインターバルを置いて…

五十嵐:ライブをやってたんで、あんまりレコーディングっていうモードじゃなかったかもしれないですね。ライブをやって出したCDを売る、みたいな。

_実際に次のアルバムに向けて作業を開始したのは今年の頭くらいってこと?

五十嵐:そうです。

_で、アルバムタイトルが決まったのはいつ頃?

五十嵐:いつだろう…

_わりとテーマを決めてから作るタイプじゃない?だから早い時期からあったのかなーと思って。
五十嵐:元々『鈍行ブックモービル』っていう曲が各駅停車時代にあったんです。

_あ、そうなんだ!?

五十嵐:それはボツになったんですけど、その『鈍行ブックモービル』っていうタイトルをどこかで出したい、みたいな。

_歌詞もあったの?

五十嵐:歌詞もあったんですけど。

_どういう内容の歌だったの?

五十嵐:結構しょーもない内容だったんですけど(笑)。速攻ボツにして。ただタイトルだけ、「これはちょっと世に出さないと」みたいな。本が好きなんで、本関係のタイトルにしようとは思ってたんですけど。結構「ブックストア」とかそれ系のタイトルはあるんですけど、「ブックモービル」っていうタイトルは無いな、と思って、それで前からあったこのタイトルをつけようと思って。

_移動図書館のことだよね?幼少時代に何か思い入れがあったとか?

五十嵐:移動図書館には思い入れはないんですけど、図書館には思い入れがあって。なにかっつーと図書館に行く、みたいな。雑多な本が色々並んでて、移動図書館だとそれがあちこちに移動するっていう。なんか、いいじゃないですか。1曲1曲を本に見立てて、移動図書館で回ってその曲を届けるみたいなのと、アルバム全体が一冊の本のようにまとまっている、というのを考えてつけたんですけど。

_図書館っていう雑多なモノっていうのがイメージなのか、それとも一冊の本の中で…短編集なのか長編小説なのか…

五十嵐:それはとる人によって色々な捕らえ方が出来るっていうか。図書館独特のムードみたいなのがあるじゃないですか、独特の静かなグルーヴが出てるっていうか。

_(笑)あれも一種異様な光景だよね。

五十嵐:みんな喋らないし、各々がそれぞれのグルーヴで本を読んでいて、っていう。

_『鈍行ブックモービル』を作るにあたって、1stと2ndで「ここはこういう風に変えてみよう」とかそういうのを意識したところはありました?

五十嵐:特に意識は無いんですけど。出来たら自然にこうなったみたいな。とりあえず電気グルーヴのカバーをやることだけは決めてて(笑)

_(笑)。その時々で閃いたインスピレーションで曲を作っていったと。

五十嵐:そういう感じですね。

_1stを作った時に、「ここをああしたかった、次はこうしよう」とかそういうのはあるのかなーとか思ってたんだけど。

五十嵐:1stで「こういう文体なんですけど」っていう文体が出来て、その文体をさらに定着させるというか、さらに深めるというか。「fishing with johnの文体、出来ました!」みたいな。

_全然違う世界にいくというよりは、最初に提示したものをより深化させていくっていう。

五十嵐:そういう感じでした。新機軸にいっちゃう感じじゃなくて。

_確か『残響ピクニック』の時は、曲のタイトルを決めてから曲を作りはじめるっていう話をしてたと思うんだけど…今回もそういう感じ?先にタイトルも曲順も全部決まってるって言ってたよね?

五十嵐:今回は作りながら出来たタイトルもあるんですけど。とりあえず『鈍行ブックモービル』っていう表題曲は一番最後に出来たんですけど。

_あ、そうなんだ。一番最初に出来た曲は?

五十嵐:『くちびるに秋桜』ですね。

_ライブでやってたからね。『12月のスマイル』もライブでやってたもんね。

五十嵐:そうですね。あとはやっていくうちに、「このタイトルでいこう」みたいな。

_『8月のヌードデッサン』にゲストが入ってるけど、ゲストを入れてみようって思ったのはどうして?

五十嵐:やっていくうちに、「やったら面白いかも」と思って。Tsuki No Waと対バンした時に…いつくらいでしたっけ?

_5月くらい?

五十嵐:一人ゲストを入れても良いかなっていうのはあったんですけど。ちょうどこの曲でサックスがあったらいいかもしれない、みたいな。

_伊藤(匠)さんにした理由は?

五十嵐:Tsuki No Waと対バンすることが決まったし、実際見たら「ああ、良いなぁやっぱり」って。あとなんか優しそうな人だし(笑)

_(笑)。イメージとしてはサックスだったの?トランペットとかじゃなくて。

五十嵐:サックスでしたね。

_実際にやってもらってみてどうでした?
五十嵐:凄いっすよねでも。ギター3本重ねた段階で聴かせて、「ここに適当に乗せてください」っていう注文だったんですけど、あそこまで組み立ててくれるとは。

_凄い考えてきてたよね。

五十嵐:かなり構築してましたよね。わりとアドリブでいくのかなーと思ってたんですけど。全部で4本入れたんですけど、その4本の絡みとかも全部事前に構築されてて。「なるほど、これがプロの仕事や」みたいな。

_人選も実際の演奏も非常に満足している、と。

五十嵐:そうですね。この『8月のヌードデッサン』っていうタイトルも伊藤さんに教えて。8月にクーラー効いてない教室で黙々とヌードデッサンして、汗がどんどん落ちてきて、みたいな。ヌードモデルに欲情しないのか?っていう素朴な疑問があって、そういう美術系のはやったことないんでわかんないんですけど。一人くらいは欲情する人間がいるんじゃないか?みたいな。描きながら欲情してくるみたいな。暑くて汗もダラダラ出てきて、みたいな。淡々とやっていく作業の繰り返しの中に狂気が帯びてくる感じというのを注文してやってもらったんですけど。

_それ説明されると情景が想起されるねー。

五十嵐:石本さんのダブミックスもね、「せっかくだからやってもらおう」みたいな。

_(笑)。あれはどうだったんですかね?

五十嵐:良かったんじゃないですか?後で編集しましたけど、ちょっと足らないところとか。回ってるやつをまたここで付け足したりとか。

_要所要所にちょこっとでてくる感じで良かったなぁ、と。で、もう1曲カバーが入ってるんですけど、電気グルーヴの『虹』が。これは何故?

五十嵐:やっぱり単純に良い曲なんで。実はこれも各駅停車で一回カバーしたことがあるんですけど、世に出す機会がなくて。歌も歌ってたんですけど。アコギのアンサンブルっていうコンセプトで、テクノっていう全然関係ないジャンルのものを翻訳するっていうか。機械でやってるものを生演奏でカバーするみたいな。翻訳の手法みたいなものをプレゼンするっていう意味もあったんですけど。あとは単純にいい曲っていうのと。電気グルーヴの中では異質の曲っていうか、異質なんだけどとてつもない名曲っていうか、そういう感じあるじゃないですか。多分94年くらいだと思うんですけど。フィッシュマンズとかにハマってた時に、同時期の90年代の音楽を聞いてて、たまたま電気グルーヴの中での『虹』っていう曲が(個人的に)ヒットしたっていうか。

_五十嵐くんが大学生の頃?

五十嵐:大学生の頃なんですけど。当時回りの友達とかの間で「『虹』がやベーよ!」って。「めちゃくちゃいい曲だよ」って。独特な悲しみっていうか、説明できないですけど、10年前なんで、90年代に…多感な大学生の頃に聴いてた曲を、10年後に落とし前つけるじゃないですけど、「この曲好きだったんすよ」みたいな。

_常に意識があったっていうわけじゃないと思うけど、自分が多感な頃にインパクトを受けた楽曲ではあったと。

五十嵐:たまに聴いて「やっぱりいい曲だな」って感動するんすよね。多分ドラッグの体験を歌ってると思うんですけど、あんまりドラッグっていうか、もっとスペシャルな空気が出てるっていうか。…どうでした、当時『虹』聴いてみて。普通にいい曲だなっていうか…

_そうだねー。どうなんだろうね、今の人たちって?「『虹』ってどれですか?」って吉川くん(_microshotピアニカ奏者/fwjサポート)とか言ってるじゃん。

五十嵐:世代によってこうも違うのか、と…まぁ、僕より下の世代でも聴いてる人は聴いてると思うんですけどね。その人の趣向によると思うんですけど。

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