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詩人の森コミュのやまいしちさと

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コメント(22)

自転車のかごの中に
渡すように頼まれた物を入れ
川沿いの道をカタカタと走る

おつかいの褒美で買うお菓子
安いのたくさん
それとも高いの1個

作戦会議をしながら目的地に到着
私に何か言いながら嬉しそうにしてるが
私は素早く駄菓子屋に行きたい

待ってろと言われ
世界で一番長い30秒が立ち
私は大きいあめ玉を何個か貰う

適当に口に入れた1個は大人の苦いやつ
捨てるのが勿体なく渋々なめる

駄菓子屋で結局いつもの組み合わせに落ち着き
袋をかごに入れたとき
かごの中にいつの間にか入り込んだ桜の花びらに気が付く

ポケットにはあめ玉が2つ
今なら大人の苦いやつでも怖くはない
公園の水道の蛇口を上に向け
限界まで捻って遊ぶ小学生
お手軽な虹の出現方法の発見を祝い
その虹の中を何度も何度もくぐっている
その水は私が座っているベンチの4つ隣を濡らし
跳ねた水は私にも時々襲いかかる

昼休みも終わり時席から立とうとすると
スッと水は引き虹は消えた
はしゃいでいた一人が蛇口の水を口で受け止めていた
虹の丸飲みに笑い声
土に残された水の跡は不安定ながらも
一本道に右と左へ区切っていた
道路工事の作業員も撤収し
無茶苦茶だった車線も元通り
あんな陽気だったのに
朝はいつだって静かだ

自分の歩く音に気付き
その端から徐々に伸びる影が
ちょうど同じ身長くらいで止まり
私は空を見上げる

本当は何をしたっていいんだ

町中のちょっと高いタワーの
頂上付近に白い布切れが引っ掛かっていて
それが風に揺られ今か今かと流されそうに
私はその行方が気になり出した

ボロボロのスニーカーを履き
今日も出かける
黒い染みの目立つ作業着に
チャックがうまく閉まらないリュック
使い古したどこぞの温泉のタオルと
ペットボトルに入れた麦茶が入っている

今日は少し良いことがあった
現場のラジオから好きな音楽が流れた
その歌を繰り返し心の中で口ずさむ

12月に久しぶりにあなたに会った
一緒に昼食を取り
その後駅まで肩を並べて歩いた
あなたが駅のホームに消えてからも
しばらくそこから動けなかった

幸せな嘘をつく
ため息を歌に変える
健康に感謝する
なんとなく笑ってみる

もう多分会えない
でも悲しんではいない
あのメロディーを
どうか元気で
お気をつけて

あなたのことを夢に見る
ピーターパンの大冒険でもなく
大人なラストダンスもなく
モンローのセクシーさもなく
まるで恋愛の様子はなく
あなたの話を聞いているだけ

あなたは今どこかで
何かしらの情を抱き
私の夢など見ることもなく
毎日を生きている

あなたが不安を感じ
眠れない夜に
もしくはカーテンを開けることもできない
気だるい朝に
あなたを包んでくれる人がいるかもしれない

そんなあなたに私は
今もなお不思議な感情を持っている
それは時々鮮明に
私の夢に確かに写し出されている

もしあなたと出会ったとして
私はさも久々の知人に会ったかのように
軽い挨拶をし
それ以上は望まないだろう

情事にとらわれるほうがどれだけ楽か
私は本当の愛を知ろうとしている

悲しいお話になると
いつも君は遠く離れていく
本当に遠くに行ったら
いくら悲しんでも届かない

もしこれの主人公が僕なら
どんな幻覚を見ても
活力や希望を失い
またどんなに励まされても
空元気のまま過ごすだろう

君の分まで生きてどうする
僕はただ君と生きたいのだ

心の中にいたとしても
それは僕がそう思うだけであって
人々はそれを賞賛し
そんな僕に同情や愛情を持つような人がいても
君には何一つ伝わらず
僕はそれがまた悲しいのだ


今夜のニュースも
人が人を殺した事件や
思いもしなかった事故や
著名な人の病死や
そんな報道がされている

ただ思わずにはいられないのは
君じゃなくて良かった
ということだ

僕はそこに悪魔的な要素を感じるが
またそういった考えに
正義感溢れる人々は
痛烈な批判をするかもしれないが
君が生きてることに正義を感じるから
その思考は仕方がないのだ

しかしそのあってはならなかった結末に
今日も胸を苦しめ嗚咽を洩らし
泣いている人がいること
僕はそのような人々に不幸を感じ
励ますことはできないが
同じように悲しいのである

抱えきれないものが
日の中に溶け込み
泥土の上で歩数を稼いでいる

幸せな音楽が遠くから聞こえ
口ずさんで報おうとしても
それは変調に変調を継ぎ
一向に合致してくれない

もっと単純なものはどうか
太陽は眩しく
風は右から左へ吹いている
しかしそれらも
実に最もな感覚を与えはしない

溶けたものを個体に戻す熱を
何かに例えようにも
それをやる気や体温にしても
納得の行くものではない

一本道に付いた足あとも
寄り道ばっかりの足あとも
確かに刻まれているのだから
それらに大差はない

変調ばかりの音楽にも
主旋律があることに気付き
やっと口ずさんでみて
それはやはり幸せに感じた

思いを反芻するにも
時間は足りないだろう
便利な定義や経験則も通じない

抱えきれなくても
泥土の上にはしっかり
何か抱えている証拠がある

太陽の熱は
私の額を濡らしていた
上手くいかないことの方が多かった
何度も止めようと思った
誰の為でもないことで
何をしているのか分からなくなった
だけど思いはあった
この思いを伝える必要はないのかもしれない
ただ伝えたかった
伝わるか分からない
だけどせめて届くように練習した
悔しいことも
楽しいことも
悲しいことも
嬉しいことも
全部込めるために必死に
足の爪先から脳のてっぺんまで
血が流れているのが鮮明に分かる
抑えきれない鼓動の音が
生きていることを痛感させる
自分がこの世界に放たれる
それは一瞬かもしれないが
心を貫くようにして
光線になる
これが終わったら死んだっていい
今幕が開く

変哲な日常を描き
歳時記を破り捨て
暗夜に向かい帆を張る

立っている
上を見上げる
きっとそこには
ところ狭しと
銀河が敷き詰められているので

安閑を保ちながら
大衆的音楽を口ずさみ
半回転を熱望して
透明な物質の継続的な消費を
楽しんでいた

君が笑い
僕も笑う
ただそれだけが
切なくも愛しいことで

一筆に邪念をのせて
伝えたくても
それができない僕だから
穏健に甘えている

熱を感じるグラウンド
転がったままのサッカーボール
木陰のベンチに炭酸飲料
更衣室に広がる制汗スプレー

音量ゼロの音楽プレーヤー
非常階段で吸うタバコ
字を追うだけの推理小説
潰れて薄い学校カバン

いつも通りのアナウンス
返信したくないメール
偶然を装った確信犯
遅く走ったマラソン大会

道場に隠したエレキギター
口元まで覆ったマフラー
話せなかった準備室
鉛筆投げたセンター試験

空に吸い込まれそうだった
コンクリートは冷たかった
あなたが「汚れてるよ」って
そっと背中を払ってくれた
「エキストラ」

やぁ、元気?久しぶり。
今日は君に報告があるんだ。

今度ついに映画に出ることになったんだ。
いやぁ、苦労したよ。
オーディション何回も受けてやっとだった。

役は、その、殴られ役さ。
気の弱い僕だけどさ、チンピラの格好するんだぜ。
そしてナイフを持って主人公に襲いかかるんだ!
まぁ、1発で倒されちゃうんだけどね。

でもさ、きっと見てよね!
今派手に飛んで倒れる練習何回もやってるんだ。
身体中アザだらけだけど。
本番はきっと誰よりも高く飛ぶから。

このシーンが誰の目に止まらなくても。
僕は最高にやられてくるよ。
君は指差して笑ってくれるかな。
そこまで飛んでいけるかな。

ま、とりあえず頑張ってくるよ。
今からリハーサルがあるんだ。
一通り落ち着いたらまた来るから。
今日はこれで。

「今日からは」

まだ朝早いのに
お日様はすっかり顔を出して
それでも静かなこの道で
ラジオ体操の匂いがした

今となってはとても優しくて
あの頃憂鬱だった匂いは
梅雨の終わりと夏の訪れを
教えてくれた

川沿いの田んぼ道で
すっかり錆びた自転車を漕ぎ
倦怠を巻くように
ギコギコと進んでいく

今日からは
この街に溶け込んで
もう少しだけ
華やいでみたい
「水たまり」

人の心に水たまり
底抜けの深さにありまして
気取った1面は空の色
晴れも曇りも飲み込んだ

跳び跳ねるているものに
なにかと目を凝らしては
鮮やかな緋色の雨靴に
ハッとさせられたのも露知らず

健気な人情を心得て
全くの偽物を破り捨て
もしくは突き抜けるかのように
速度を持ったすきま風で

一滴の恋のように
一滴の争いのように
全てを染めてしまっても
それは夕立に流されて

相変わらずの空模様に
何気ない日常に
今日の日を例えるなら
変哲に枠組みたかろう

人の心に水たまり
支えて死ぬな
乾く程にその深さは
益々見えないと知る
「パラレル」

積み重ねていく積み木
完成図の無い試み
全ては何気ない一歩に
気付かない内にまたパラレル

もしもってことばかり
あやとりがメジャーな世界ではない
知らない自分との交信時間
デジャブだって起こりうる

血でも精神でも
関係していかなければならず
何かしら影響を与えては
無意識に受け取っている

懐かしい路地裏に
いじめられた教室に
艶かしいネオン街に
あなたもきっと生きていた

酷くしどろもどろでも
物とは違うので
崩れることはないだろう

不思議な世界
今がパラレル
云わば軒先の出来事
「真夏の合戦」

マンホールの上に溶けたあめ玉
群がる蟻たちをじっと見つめる少年
その列の始まりを探し
道の端へと旅に出る

夏の騒がしさは虫の声
命を存分に味わっている
雑草取りは永遠に終わらない
根は思ったよりも深い

空を見上げるよりかは
ただひたすらに俯いて
白いタオルで汗を拭き
冷房の付いてる部屋へ避難する

旅の報告を聞いた少年達が
木の棒を持ち勇んで
また道の端へと向かって行った

あめ玉の復讐なのか
戦いたくなるものなのか
日が暮れる前に
決着を着けなければいけないのは
私だって同じだ

部屋の中では無機質な
クーラーの音が響いている
蟻の巣の深さに驚くであろう

コップ一杯の麦茶
氷がカランと鳴った
開始のゴング
勇んで外へ出た
「休憩時間」

午後の休憩時間
ただただのんびりと
今朝の気だるさも忘れて
一息つくけどひとりぼっち

アスファルトに打ち水
雨が上がった時の匂い
気分的な涼しさを感じ
ハイライトの灰を落とす

昨日と今日が続いてること
今日と明日が続いてること
何にも変わってないように装いながら
物も人も変わっていく

好きだった人の結婚話
常連だった店の閉店
かゆみが取れた腫れ物
撤退していく屋台

良いことと悪いことの特製ブレンドを
合間合間に摂取している
それはコーヒーに似たもの
今日も人生を挽いている

休憩時間の終わり
あなたはお昼食べただろうか
よく晴れた空に吹きかけて
ハイライトの灰を落とす
「ひとりきり」

一人きりで聞くラブソング
あなたのこと思ってる
毎日同じことばかり
失敗をすれば頭下げて
誰々の噂話に
愛想笑いするのさ

一人きりで聞くラブソング
あなたのこと思ってる
普段気にも止めないのに
なんとなく夜空を見て
分かるのは1つオリオン座
上を向いて歩こう

会いたい気持ちは
押さえつけてるから
悲しい顔しないで
僕もまた男なのさ

暖かいものでいっぱい
不安はもう何もない
迎えに行くよいつの日か
もう少し老けてから
一人きりで聞くラブソング
あなたのこと思ってる
「呪いの指輪」

未亡人が指輪を無くした
呪いが解けたと笑っている
浴槽に沈んでいったのだろうか
深海の中を泳いでいるみたいに

忘れ物の問い合わせをしても
指輪は届いていなかった
記憶は薄れても
物だけはしっかりと実感を持って
証拠となって残ってしまう

真っ白な病室で
あなたはどれだけ体を震わせ
悔し涙を流したのだろうか
この気持ちは彼女を亡くした時
僕も分かると思う

奥からバタバタと
スタッフが飛び出してきた
呪いは洗面台の下に隠れていたという
未亡人はそれを受け取ると
生活費の足しができたわと言った

1カラットと同じ
二人分の宿の料金を払っていることで
それは容易に嘘だと分かる

指輪の裏側を確かめると
跡がついている薬指に嵌め
玄関から出ていった
「おとなりさん」

私の部屋のおとなりさん
何も知らないし興味もないし
距離的に言えば近いけど
お互い無害ならそれでいい

落ち込んで壁にもたれて
その裏側からテレビの音
生きにくいし息しにくいし
だけどなかなか死ににくいな

私の部屋のおとなりさん
平日同じ時間にガタゴト
時々顔も合わせるけど
お互い無言で頭下げる

酷い日に1人きり
ギリギリに切り詰めてきつい日に
突然間抜けなくしゃみの音
くしゃくしゃにティッシュを丸めて

私の部屋のおとなりさん
突然鳴るチャイムおとなりさん
引っ越すのでと渡すお菓子
結局何一つ知らなかった

おかしなくらい物静かで
音量気にせずに音楽聞けるのに
気が引けてイヤホン差して
壁にもたれて逃げてみる

また違うおとなりさんが来て
何も知らないし興味もなくて
だけど確かに一部になる
おはようくらいは言えるように

「無理でした」

僕無理でした
あなたいないと無理でした
本当カッコ悪いけど
あなたいないと無理でした

僕無理でした
どう考えても無理でした
100歩譲っても無理でした
ミサイル落ちても無理でした

そう
だから無理なんです
1人なんかじゃ無理なんです
本当はいろいろありもしたけど
気が付けば無理なんです

もう絶対あなたです
普通の幸せ
両親がいてわがまま聞いてくれて
反抗なんかしちゃって
還暦祝って

そういうの
本当に普通の幸せ?
少なくとも僕は違うでした

ねぇすごい特別じゃない
あなたと死ぬまでいること
それ看取られること
それ夢なんだ

そして無理でした
あなたいないの無理でした
今日退職日でした
あなたの住む町へ帰ります

たった半年もなく
生意気に出てって
気が付けば戻ってきて
本当にカッコ悪いけど

ずっとそばにいたいです
じゃなきゃ無理なんです

君より1日早く死にたいので
君は逆のこと言うけど
あの世とか全く信じてないけど
死んでもそばにいてね

「人々」

人が笑ってる
馬鹿みたい
なんでだろう
笑うだけでいい
馬鹿みたいだけど

なんで笑ってるんだろう
何も分からないや
悲しい話だよね
でもなんか笑えるね

不幸自慢しよ
こっちの方が絶対不幸だし
すごく楽しい
もうめっちゃ不幸じゃないか

もうすっごく笑えるね
壁ばっかりで面白すぎる
どうせ死ぬのに
なんか生きてる

よく言うじゃん
人はずっと生きられるみたい
忘れられない限りね
でも多分悲しいんだけど
忘れられてる人
本当に死んだ人
たくさんいるみたい

だからこそ顕示しときたいよ
とっても弱いから
いいねくらい貰っときたくない?

伝記書かれるくらいになりたいね
でもなんとなくでいいから
せめてうっすら覚えてて

またどこかで
不幸自慢しよ
「分からないこと」

分からないこと
少しのプライドなんか
自己の尊厳だったり
名誉名声であったり

某有名人の唄
僕らには同じ空
冷たい風邪は寒いし
ひりつく太陽の中で

それは欲望
そりゃ誰だって認められたい
あの子の名前も良いな
囃し立てらるのは気持ちいい


だけど
やっぱり分からなくなる

見た目の優劣
生まれ持ったモノ
環境のせい
私は特別なんだ


誰かが辿れた道
絶対辿れるから

辛いこと
嬉しいこと
貴女が生きてること

こんなお粗末な文章
でも一人でいいから


アナタ
私もそうだ

雲がイラつくほど
悠々としてやがる
傘持たないときに限って
雨なんか降りやがる

そんな感じ誰だって持つ
当たり前だよね
人なんだから
人同士

理解できない
どうして自分だけ?
でもきっと同じ空の下
いつかは仲間になれるんだ
降伏ではない
本当の幸福
言葉遊びだけど
そう思いました。

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