皆様、お今日は。江戸東京博物館にてコロナ感染拡大対応の為閉鎖を余儀なくされていた驚愕の大展覧会「奇才 江戸絵画の冒険者たち」(惜しくも会期延長為らず。6月21日(日）迄）に行って参りました。
江戸時代には、従来の常識を打ち破り、斬新で個性的な表現に挑んだ「奇才」と呼ぶべき絵師たちが、全国で活躍していました。昨今注目を集める伊藤若冲、長澤蘆雪、曾我蕭白、歌川国芳ら、過激で強烈な個性を放つ絵師にとどまらず、従来の江戸絵画史において“主流派”として語られてきた、俵屋宗達や尾形光琳、円山応挙らも新しい表現に挑み続けています。
本展では、北は北海道から南は九州まで、全国から35人の奇才絵師を集め、その個性溢れる作品を選りすぐり紹介します。東京が世界の注目を集める2020年に、まさにふさわしい特別展です。
会場に入るためには、今回は正面玄関から入場し、その際に検温とアルコールによる手指消毒。そしてマスク着用が義務付けられておりますが、この時世では仕方のない事でして、それだったらもっと早く開場して欲しかったと言うのが本音であります。
今回の展覧会のオープニングは、琳派の創始者俵屋宗達の『墨梅図』(京都・細見美術館蔵）から始まって、尾形光琳と続いて京都の画家特集。円山応挙先生の横に曽我蕭白先生の作品が並んでいるところは展示の際に狙ったとしか思えず必然的にテンションが上がります。今回改めて上手いなぁと思ったのは伊藤若冲の水墨画の巧さでして、墨だけでこれだけの濃淡を作り出すとは流石でありました。京都の後は、自分が一番好きな脱力系琳派の巨星である中村芳中先生の作品が三作品も観られて眼福。この展覧会で初めて知ったのですが墨江武禅と言う人の『月下山水図』(東京・府中市美術館蔵）を初めとして、水墨画の世界で遠近法を駆使していて、幕末にこれだけ巧い人が居たんだと改めて驚愕しました。
江戸のトップランナーは何と葛飾北斎でありまして、意外だったのが谷文晁先生が京都の画家だと思っていたら江戸の人だったんですね。鈴木其一があって酒井抱一が無いのも凄い選択であります。締めを飾るのは歌川国芳の肉筆浮世絵。諸国では松前藩の絵師でアイヌのリーダーの肖像画を遺した蠣崎波響さま、有名どころでは白隠と仙�僉�意外や意外、岩佐又兵衛もこのジャンルに入っているのですが圧倒的な存在感を残すのは土佐が生んだ巨人 絵金でして、美術館ではなくて 所蔵先が高知県 赤岡町 本町二区とか横町二区と言う自治体が持っているところが凄いのであります。
東京展のあとは、山口県立美術館と大阪府のあべのハルカス美術館と巡回するので、これから観る方は4月25日から東京の人間が観れなかった分迄しっかりと目に焼き付けてきて欲しいと願っております。
https://kisai2020.jp/index.html
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